mitubafuwari
2022-01-21 21:49:51
852文字
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ちょっとしたSS

草一郎としずふみのやりとり!

 なんか、さっきから視線を感じる……
 日渡家のリビングで課題を片付けていた俺は、ついと視線をあげた。

「!」

 すると、ソファの後ろから顔を出していた芙美花ちゃんが、ひゅんっと引っ込んだ。
 その隣にいるしずは、あきれたような目でそれを見下ろしている。

……何してるんだ?」

 そろってこっちをのぞき込んでいるのが可愛い。
 笑いをこらえながら尋ねると、芙美花ちゃんが「あーっ」と嘆く。

「盗み見してたのに、ばれちゃったぁ~」

 ……全然、盗み見じゃなったけど……
 しずも同じことを思ったのか、はあ~っとため息をついた。

「あのさ、草一郎。これやろうって言い出したの、芙美花なんだ」
「へえ?」
「草一郎を観察して、探りたいんだってさ」
「何を?」
「それは「だめーーーーっ!!」

 言いかけたしずの口を、ものすごい勢いでふさぐ芙美花ちゃん。
 しずのバランスがくずれて、どさっと床に倒れた。

「おい、大丈夫か?」

 ケガをしていないか心配で、あわててソファの裏に回る。
 すると、足下にメモが落ちているのに気づいた。

「ん? なんだこれ……

 拾い上げると、芙美花ちゃんが「あ、あーっ!」と、しずに馬乗りになりながら声を上げる。

…………。芙美花ちゃん、しずから下りてあげな」

 つぶれてうめいてるのが気の毒だった。
 芙美花ちゃんも言われて気づいたようで、あわててしずから退く。

「ごめんなさい、静彦くん……っ」
「いや、いいけど……

 しょんぼりしてる芙美花ちゃんと、やれやれといった感じのしず。
 なんだか二人がむしょうにいじらしくなった。

 ぽんぽん、とふたりの頭を撫でる。
 そろって目を丸くするふたりに、笑いかけた。

「二人がくれるものなら、なんでも嬉しいから」

 ……メモには芙美花ちゃんの字で、「おにいちゃんのたん生日 プレゼント計かく!」と書かれていたのだった。
 もうプレゼントをもらった後みたいに、満ち足りた気分だなあ。