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haruon1018
2026-01-23 14:01:00
6550文字
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ヘクマン
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Drink Me……
ヘクマン。液体化したマ君を呑むオジサンの話(口腔に含んだだけで摂取はしてない)
液体化/若干の嘔吐描写あるので注意。
何でも許せる方向け
******
某カエル軍人のとある回でオジサンの中の人が液体化宇宙人と登場して、神父の中の人を液体化。
液体化した仲間をうっかりとはいえ呑むシーンに扉が開いて描きました。
マンドリカルドの姿が見えなくなって半日、カルデア内ではちょっとした騒ぎになっていた。
サーヴァントが二、三日マスターの前に顔を出さないと云うことはよくあることだが、マンドリカルドはほぼ毎日のようにマスターである藤丸に挨拶をし、たわいのない会話を楽しんでいたりする。
もしや自己肯定感が低い彼が何かを拗らせて倉庫など狭いところで蹲っているのではないかと探してみたが、どこにもいない。
彼に縁のある人物や交流のあるサーヴァントに訊ねてもやはり彼を見ていないようで、気づけば古今東西あらゆるサーヴァントがいるカルデア内でマンドリカルドを探せという状況になった。
「ん~この■■■の意味さえ分かれば探しやすいのだが、パスが繋がっているとは云え彼の状況がどうなっているか分からない」
管制室には一度状況整理をするために何人かのサーヴァントが集まっている。
恐らくは霊基異常の類いだと推測するダ・ヴィンチは眉間に皺を寄せて考えていた。
猫耳が生える、もしくは猫になるといった分かりやすい霊基異常であれば何度も遭遇しているので経験則で対処も探す方法も熟知している。
不測の事態に魔力消費を抑えるため霊体化しているのであれば、問題はないのだが例えば以前藤丸やマシュがトントゥ化したように小型化になっていれば厄介だ。
うっかりプチッと踏み潰されでもしたら危ないので、現在カルデアでは行動するときに細心の注意を払いながら皆動いている。
「こうなったらオジサンをエサにマンドリカルドを探すしかない、」
「マスターなんです、その間抜けな作戦は
……
マンドリカルドは雀じゃないでしょ、」
「だってもう半日だよ、ここまで見つからないのは、」
今にでも籠を持ってきそうな藤丸を宥めながらヘクトールはため息をつく。
ヘクトールも朝からマンドリカルドの捜索をしているが反応がない。
呼んでも返事もなければ、自分を魅せる可愛らしい笑顔が見えないのはどうにも落ち着かない。
どこにいるのだろうね、うちの後輩はと、葉巻に火を付けるがどうにもうまく火が付かない。
「粗方、全部の場所は探したが見落としたのかもしれない、もう一回マンドリカルドの部屋を探してみるよ」
「俺ももう一回、他の場所探してくる、ヘクトール、マンドリカルドと本当に喧嘩してないよね」
「してない、」
本当に何もしてない、それどころか今日は一日二人でまったり過ごす予定だったのにマンドリカルドの部屋を訪ねれば彼がおらず、食堂にでもいるのだろうかと、あれこれ探していた。
そこから暫くし、サーヴァントの異常を報せるアラートが鳴ったと藤丸が慌てていたのでヘクトールはマンドリカルドに何かあったのだと理解した。
マスターの父親がよく聞いていたという歌の歌詞に合わせて鞄も机も探したがマンドリカルドはいない。
小型化かもしれないということで、衣装持ちである彼のクローゼットも漁りポケットの中にでも隠れていないか探したが見つからない。
どこに行ったのだろうね、俺の恋人は。
同じフレーズを先ほども云ったが前者がマスターや周囲にうまく躱せるよう先輩後輩であることを強くアピールした態度を取ったが、ここでは取り繕う必要はない。
藤丸の云った作戦で見つかるのであればエサになるのも厭わないし、じっと耐えることには慣れている。
だが、マンドリカルドの姿が見えないのはやはり落ち着かない。
いっそ葉巻の煙が彼を探してくれないかと火を付けるが、葉巻の方も具合が悪いらしい。
少しだけ燻された葉巻を消そうと、テーブルに置かれた灰皿に火を押しつける。
自分の部屋と同じように使ってくださいと嗜まないマンドリカルドが用意してくれた灰皿の隣には、揃いのカップが並べられている。
なにかのきっかけで陶芸ブームが起きたカルデアで製作したカップは、ヘクトール達の関係を知る者達には夫婦茶碗ならぬ、夫婦カップと揶揄われた。
日本では、大小二つの茶碗を一組にし、夫婦茶碗というそうだがヘクトールとマンドリカルドの関係はたとえ、マンドリカルドが受け入れる側だとしても対等だとヘクトールは思っている。
そのため揃いで用意したカップも大きさに違いはない。
違うと云えば、個人に合うようヘクトールの持ち手が大きいのと色位だろう。
そのカップになみなみと注がれたままの液体に気づいたヘクトールはカップを手に取る。マンドリカルドが自分のために用意したのだろうかと、口元に持っていってみるが香りがない。
そもそも珈琲とも紅茶とも付かない黒色の液体には、今入れたかのように白い渦が巻いている。
明らかにおかしい液体なのだが、その液体はヘクトールが顔を近づけると「飲んでくれ」と蠱惑的に誘惑してくる。
珈琲の格言みたく誘い込むと云うよりは、童話の娘を大きくも小さくもさせる謎の液体に近い。
それなのにヘクトールの喉は鳴り、それを飲み干そうという考えしか思い浮かばない。
飲んで、貴方と一緒になりたいと揺蕩う液体はヘクトールを誘惑し続ける。
マンドリカルドが姿を現さない今、カルデア内は安全とは云えない。
そんな状況で得体の知れないモノを口に含めば、何が起こるか分からない。
一度管制室に持っていくかと立ち上がろうとするが、カップの液体がふるふると震える。
少しだけ、口に含んだ後吐き出せば良い、仕切り直しがあると言い訳を付けてヘクトールがそれを飲んだのは一瞬だった。
甘くそれでいて刺激的な味はマンドリカルドの躯に似ている。
触れれば蕩けるような甘い顔を魅せるのに、回数を重ねるごとに若い躯はヘクトールを翻弄させようと懸命に動く。
その躯を組み敷いてどこまでもずぶずぶと堕としていくのをヘクトールは楽しんでいる。
「ヘクトール様」
甘く、でもけして媚びているわけではなく真にヘクトールを思い慕っているマンドリカルドの顔を思い出せば、するするとその液体が口を埋め尽くす。
流石に不味いと思ったときには容器は空になっており、吐き出そうと洗面台に向かうがそれよりも先に口腔内で液体が激しく踊り出す。
喩えるなら、ドジョウの躍り食い、もっと品のない表現ならばムカデの一本食いといったところか。
どちらも経験したことはないが、前者は下世話な連中から、後者はその連中と何故か映画出演しないかととあるサーヴァントから依頼を受けた際、台本にそんなことが書かれていたからだ。
間に合わずに口から吐き出せば、液体は海から放り出された魚のように跳ね上がりそのうちに、グロテスクに耐性のないサーヴァントなら座に還りかけない方法で人の躯を得た。
「マンドリカルド!?」
「
……
どうもっす、ヘクトール様、助けて頂いてありがとうございます」
ヘクトールに頭を下げたのは、半日探していたマンドリカルドだった。
なぜ液体がマンドリカルドになったのか、いや逆か、なぜマンドリカルドが液体になったのかという疑問はあるが、とりあえず。
「服を着ようか
……
」
「え
……
あぁ! す、すぐに
……
あれ、」
産まれたままの姿でいるマンドリカルドに、目のやり場に困ると霊衣はと訊ねるが、どうやら編めないようだ。
肌を曝し、戸惑うマンドリカルドには申し訳ないが、このままでは目のやり場に困るとヘクトールは、困り顔をしたままマンドリカルドのクローゼットから適当な服を取り出すと、彼に差し出した。
何着かあるパーカーの一つに袖を通したマンドリカルドを座らせ、ヘクトールは立ったまま事情を聞くことにした。
「つまり起きたら、液体化していたと、」
マンドリカルド曰く、思い当たる節と云えば先日のレイシフト先での戦闘らしいが、その時は帰還した後、状態異常もなく、バイタルも安定していたのでスルーされていたが、今朝になって症状が現れたようだ。
「っす、とは云っても最初は気づかなくて。食堂に行こうと動いたら、扉が開かないので可笑しいと思ったら、自覚した感じッすね」
「部屋から出られなくて良かったな、あのままだったら誰かに踏まれても可笑しくはなかったよ」
「それはそうっすね、でもマスターに俺がここにいると伝える手段もなくて半日無駄にさせちまって、」
三流サーヴァントにと卑下するマンドリカルドの肩をヘクトールは叩いた。
「おっと、それは言うもんじゃない。マスターも、もちろんオジサンもだけどお前さんが心配で探し回ったんだぜ」
「あ
……
そうっすよね、見つけてくださってありがとうございます。皆にもお礼言わねぇっと、ヘクトール様?」
「液体化については他の連中が調べてくれるだろうが、なんでオジサンのカップに入っていたわけ、うっかり呑み込みそうになったのだけど、」
「それは
……
液体してから暫くして、呑み込まれれば解決するという声が聞こえたので、」
「なんだよそれ、そんな誰とも知らないヤツの言葉を信じるほどお前さん馬鹿じゃないだろ」
「俺も信じようとは思わなかったんで、スルーしていたんですけど、このまま床を這っているよりかはマシだと思ってとりあえず、落ち着ける場所に収まった感じです、」
「それがオジサンのカップだったと、良かったね、灰皿じゃなくて、」
「ヘクトール様、怒ってますよね、床を這ったもんが口に入ったんですからね、」
見当違いの答えを出すマンドリカルドにヘクトールはため息を隠さずに漏らす。
「違うそうじゃない、いや、結果的に口に含んだ御陰で戻ったかもしれないがオジサンが飲み干したらどうするつもりだったの、」
「あっ
……
その、」
「伝える手段もなかったわけだから分かるけど、まさかそれでも良かったなんて思ってないよな」
「ないです、いや取り込まれることが嫌だと言うわけではなく、俺は、」
ヘクトールの恋人であると同時にマスターのサーヴァントである。
些細な出来事で簡単には消滅したくないと語るマンドリカルドの言葉と真実を語る鈍色の瞳にヘクトールはようやく安堵する。
「分かってるなら良い、ごめんな、オジサン強い言い方しちまって、」
「そんな、あのヘクトール様、」
躯が戻ったと分かるように手を握ってくれませんかとマンドリカルドがおずおずと手を差し出す。
「いいよ、ほら、」
手だけでなく躯を包み込むように抱きしめればマンドリカルドの涙を服越しに感じる。
ぎゅうぎゅうと懸命に必死で背中に手を回すマンドリカルドのなんといじましいことか。このまま、おそらく魔力不足に陥っている彼に魔力を分け与えるのは簡単だし、実際それが成功なのだろうが、まだやることはある。
「溶けちまいそう、」
「お願いだからそれ今言うのは止めよう
……
」
情事の最中に溶けられては困るとヘクトールはマンドリカルドを抱えて管制室に向かった。
「よかった、マンドリカルド
……
本当に良かった、」
半日ぶりに再会したマンドリカルドの姿を見て藤丸は涙を流した。
捜索に協力してくれたメンバーも安堵の表情を見せる。
「あの、スンマセン、心配かけて、」
「それは良い、こちらもキャスターの攻撃を食らったと聞いていたのにその後のケアが十分でなかった、反省するよ、」
「まだキャスターの攻撃からと決まったわけじゃねぇーんですよね、トンチキ霊基異常って可能性もあるわけだし」
「まぁそうだけど、それにしてもヘクトール、さすがマンドリカルドが隠っていたカップもちゃんと持ってくるとは、」
「いやいや、オジサンとしては可愛い後輩がどうして液体になったのかちゃんと調べて欲しいだけで、」
「それなんだけど、どうやって液体化したマンドリカルドを元に戻したわけ?」
「それは
……
」
「それはだね、」
マスターを含めてまだ誰にもヘクトールが液体化したマンドリカルドを口に含んだことは話してない。
今後のために話す必要はあるが、個性豊かなサーヴァントがいるカルデアで藤丸の個性は一般的だ。
もちろん年頃なのでそれなりの趣味はあるだろうが、それでも性癖としてはノーマルである。
そんな彼にどう説明しようかとヘクトールとマンドリカルドが目を合わせていると、少女の笑い声がする。
「あらマスターそんなの決まってるじゃない。王子様のキスよ」
可愛らしい笑みを浮かべるナーサリー・ライムは二人にそうでしょと問いかける。
「まぁそのキスではないが、たまたまオジサンがカップに口を付けたので元に戻ったというか」
「はいはい、戻ったきっかけはこの私がしっかり聞いておくからマスターは暫く休むと良い、そうだね明日の朝、マンドリカルドと朝食、いや昼食を取ったときにでも聞けば面白いことが聞けるだろよ」
そういうわけだからと管制室からヘクトールとマンドリカルドを残したダ・ヴィンチがいや良い仕事をしたと微笑んでいる。
「口づけだけではないよね、具体的には、」
「全部口に入れました
……
」
のらりくらりと躱すより正直に話した方が良いとヘクトールはありのままを白状する。
「ほうほう、まぁ確かに粘膜供給による状態異常の解除を考えるならその方法は適切だね、」けれど今後は対策しないといけないとダ・ヴィンチは頷き、次の提案をする。
「分かっていると思うがマンドリカルドの魔力は今、空っぽだ、」
ダ・ヴィンチは空になっている自分のカップを逆さにすると、内側を指で叩いた。
「このカップがマンドリカルドだとするならヘクトールに、魔力を注いで貰う必要がある」
陶器独特の音がヤケにイヤラシく聞こえるのを二人は黙って聞いていた。
「というわけで今日は解散、明日もう一度バイタルチェックをするから忘れずに来てね」、くるりとカップを正面に向けたダ・ヴィンチの顔を二人は当分の間忘れられなかった。
「マンドリカルド」
「っ
……
ぁ、は、はい、」
「お前さん液体になった時の意識ってどれくらいあったわけ」
部屋に戻るなり、マンドリカルドに口づけをしたヘクトールがマンドリカルドの躯を弄りながら訊ねる。
「あ~俺が俺であることと、人を認知できる。どうせなら噴き出してアピールでもすればもう少し早くに見つかったと思ったんですけど、せいぜい震えるくらいしかできなくて、」
「へぇ、あの時震えていたのはどうして」
管制室に行こうと立ち上がったときマンドリカルドは小刻みに震えていた。
ヘクトールはあれがきっかけでマンドリカルドを飲み干したのだが実際は違った。
「あれは万が一にでも排水口に流されでもしたらどこに行くからわかんねぇーから震えてました、」
「それはすまん
……
マンドリカルド?」
とんだ勘違いオジサンだとヘクトールが頭を掻いているとマンドリカルドが頬を染めている。
「あとはその、貴方に気づいて欲しくて一生懸命視線を送っていたのですが、いやあの状態で視線なんてないのですが、兎に角必死で、ぬぇっ、ちょっと、ぁ
……
」
弄っていた手はマンドリカルドの服を脱がせ、その柔肌にヘクトールは顔を押しつけていた。
「少しだけこのまま
……
」
「髭が擽ったいし、顔が熱いっすけど」
煽っていたわけではないが、ヘクトールには思いかげず効果を発揮したことを温もりで気づいたマンドリカルドが笑う。
「そういうお前さんの心臓の音も十分高鳴ってるけど、」
「貴方を前にして心臓が跳ね上がらない瞬間なんてないですよ、俺は美味しかったですか、」
自分を思って怒っていたことも理解し、同時に味わいたいと口にしたヘクトールの気持ちに気づいたマンドリカルドは榛色の髪を撫でる。「本当に云うようになっちゃって、まぁ、」
可愛いねとヘクトールは顔を上げるとマンドリカルドを抱えて、腹を撫でた。
「美味しかったよ、マンドリカルド。だから今度はオジサンが一杯満たしてあげよう、」
覚悟しなよと、ヘクトールが嗤う。
今日は、いや明日まで一瞬たりとも主導権を与えるつもりはない。
可愛い可愛い恋人に存在を分からせようとヘクトールはマンドリカルドの躯を味わい尽くすのだった。
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