三毛田
2026-01-21 21:38:24
1055文字
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44 わ. 私たちの行く末

44日目
いつくるかはわからないけれど

 旅の始まりは、二人との出会い。それなら、旅の終わりは?
 いつになるか、どうなるかもわからない。
 それでも、二人と離れて過ごすことを俺は想像できない。それだけ、彼らのことが好きだから。
 かつて属していた場所の人たちと出会ったとてしも、彼らは彼ら。俺は俺。
 記憶を失った今は、その時の信用も信頼もすべてないのだから、必要以上に関わらないで欲しい。
 けど、銀狼に対して少しだけ甘くなるのは、ちょとだけ、ほんのちょっだけ許して欲しい。ゲームの話で盛り上がれるのは、彼女だけなのだ。
 たまたまゲーム内で出会って、話をしていたら銀狼だった。そのパターンか、現地のお祭りにあちらが首を突っ込んで俺を巻き込んだか。なので。
「お前は……
「でも、俺が優勝したので!」
「一応、相手は懸賞金かけられてる犯罪者なんだからね?」
「わかってます」
 たまたま参加したというか、銀狼により勝手に参加させられた大会で遊んで優勝して帰ってきたら、丹恒となのに叱られた。
 理不尽だ! と、それを拒絶することは簡単。
 でも、二人とも俺を心配してそう言ってくれているのを判っているから、強く言い返せない。
「でも、アンタが事件に巻き込まれてなくてよかったよ。今度から、遅くなる時はちゃんと連絡入れること。いいね?」
「はい」
「よし。おかえり、穹」
「ただいま、なの」
 しょうがない子だなぁ。という副音声とともに腕を広げるので、抱きしめると
「今度はウチも一緒に参加するから」
 なんて。
「それはやめておこうな」
「それはやめておけ。パムがストレスを感じて、抜け毛が増える」
 流石になのを巻き込めないのでハグをやめて断る俺と、パムの心配をする丹恒。
「二人ともウチをなんだと思ってるの〜?!」
 怒られた。俺たちのお姫様だよ、お前は。
「とりあえず、おかえり。お前が無事でよかった」
 なのが満足するまで俺と丹恒にグチグチ言って部屋に戻ったら、今度は丹恒が腕を広げる。
「ただいま、丹恒」
 抱きしめて、背中を撫でる。と、額を型に押し付けてきて。
「本当ならば、どんな手を使ってでも止めるべきだ。だが、楽しそうにしているお前を見ると、それが出来ない。俺は弱いな……
「俺だって、何日も徹夜をしている丹恒を強く止められないからおあいこだ」
 お互いに苦笑して、顔を見合わせ。その後どちらともなくキス。
「旅の終わりがどうなるかはわからないけれど、俺は……丹恒と、なのと一緒に居たい。我儘かな」
「そんなことない」