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lilie_y0527
2026-01-20 23:02:38
2323文字
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番外編
ドロイドたちかわいい
とある穏やかな惑星の地表。ディン・ジャリンは、愛機N-1スターファイターの点検を行っていた。
グローグーは近くの草むらで、小さな蛙を追いかけて遊んでいる。
ルーク・スカイウォーカーは、この親子の様子を見に訪れていた。
彼は腕を組み、ディンが手際よくエンジンのパネルを調整する様子を眺めていた。
「素晴らしい機体だ。ナブーの技術は時代を問わず美しいね」
ルークが感心したように言った。
「ああ。操作性も高い」
ディンは短く答え、最後のボルトを締めた。
その時、ルークの視線がコックピット後部のドロイドポートに収まっているドロイドに向けられた。
特徴的な赤いラインと、少し煤けた白いボディ。
彼の中で遠い昔の、焼けるような二つの太陽の記憶が蘇った。
「
……
まさか」
ルークはN-1に近づき、そのドロイドのドームを見つめた。
「あの時の赤いの
……
そうだよな?」
ポートに収まっていたR5-D4は、伝説のジェダイ・マスターに見つめられ、緊張したように小さな電子音を鳴らし、ドームを小刻みに震わせた。
彼は相変わらず臆病な性格のままだった。
ディンは手を止め、不思議そうにルークを見た。
「あんた、こいつを知っているのか? タトゥイーンのメカニックから安く譲り受けたんだが」
ルークは懐かしそうに目を細め、R5の赤いドームにそっと手を置いた。
「ああ、知っているとも。遠い昔、私の故郷タトゥイーンで会ったんだ。私の叔父が、ジャワから彼を買おうとした」
ルークはR5の目を見つめた。
「あの時、君のモチベーターが爆発したのを覚えているよ。もし、あの時
……
君が故障していなかったら、叔父は代わりにR2-D2を買わなかっただろう。そして、私はオビ⁼ワンにも、レイアのメッセージにも出会わなかったかもしれない」
ルークの声は、深い感謝の念に満ちていた。
「君の『故障』が、私の運命を、そして銀河の運命を変えたんだ。ありがとう、R5」
R5は、ルークの言葉を理解したのか、それともただ褒められて嬉しいのか、先ほどより少し誇らしげな、明るい電子音を鳴らした。
ディンは肩をすくめた。彼にとってR5-D4は、時々怯えて役に立たないこともあるが、憎めない相棒の1人だ。
「へえ。こいつが銀河を救った英雄の1人とは知らなかったな。ただの臆病なドロイドだと思っていたが」
ディンはいつもの調子で言ったが、その声にはR5への敬意が少しだけ混じっていた。
「彼を大切にしてやってくれ、ディン。彼は素晴らしい勇気あるドロイドだ」
「ああ、そうしよう。だが、モチベーターの予備は常に積んでおくことにするよ」
ディンの冗談に、ルークは声を上げて笑った。
グローグーが足元に戻ってきて、不思議そうにR5とルークを見上げた。
この小さな赤いドロイドが繋いだジェダイの過去と、マンダロリアンの現在の奇妙な縁。
銀河の歴史の影には、こうした語られない小さな英雄たちがいることを、ルークは改めて噛み締めていた。
「そうだ、R2にも会わせよう。R2!こっちにおいで!」
***
伝説のジェダイに小さな英雄と称えられた赤いドロイドは、目の前にいる青いドロイドを見て、ガタガタとドームを震わせた。
ディンがグローグーを抱えて立ち、ルークが歩み寄る。するとドロイドたちの会話が始まった。
R2-D2はR5に力強い電子音で話しかけ、R5は気後れしたように少しだけ後ろに下がって答えた。
R2がアンテナを突き出し、誇らしげに回転させると、R5は少し照れたようにドームを左右に振った。
2体とも楽しげに会話をしているように見えた。
その様子を少し離れた場所で見ていたディンとルーク、そしてグローグー。
「
……
随分と騒がしいな」
ディンが首を傾げた。
「R5が、あんなに積極的に電子音を鳴らすのは初めて見た」
ルークは微笑みながら、R2とR5が楽しげに記録を見せ合う様子を見つめた。
「彼らには、私たちには分からない深い絆があるんだ。あの日、タトゥイーンの砂漠で、彼らは銀河の運命を左右する契約を交わしたんだと思う」
「ドロイド同士の契約か。俺にはどうにも理解しがたいが
……
」
ディンはそう言いながらも、R5がどこか自信に満ちた動きをしているのを見て、少しだけ安心したようだった。
グローグーは、2体のドロイドの間をトコトコと歩き回り、R2とR5の脚を交互にペタペタと触った。
そして、会話を真似るように「プー」と声を出した。
「おっと、グローグー。彼らの昔話の邪魔をしちゃいけないよ」
ルークが優しくグローグーを抱き上げた。
やがてR2はR5に、ルークと共に戦った数々の冒険の記録を見せ始めた。
R5はその膨大なデータに驚きながらも、自分もディンとグローグーと共にマンダロアに泉を探しに行ったり、帝国残党と闘ったりした記録を誇らしげに共有した。
「ルーク、あんたのドロイドは俺のドロイドに悪い影響を与えないだろうな? 突然N-1の操縦を張り切って、空回りされても困るが」
ルークは笑って答えた。
「心配ないよ、ディン。ただ、R5はこれから少しだけ、自分の仕事に誇りを持つようになるかもしれないね。
彼はもうただの臆病なドロイドじゃない。R2-D2が認めた、親友なんだから」
夕日に照らされる中、2体のドロイドは並んで夕空を見上げていた。
かつてタトゥイーンの砂の上で別れた2つの道が、今再び交わった。
ドロイドたちのバイナリーの音は、夜が来るまでいつまでも続いていた。
ーおわりー
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