かざむき
2026-01-18 22:19:03
446文字
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お題:辟易

文章力向上5日目

冬の夜空を隠してしまうほど煌びやかな照明。夜の街、人の声。そんなラウンジウィズダムの中でも、バックヤードへ戻れば表と裏を返すようにたちまち静寂が広がっている。
厨房はまるで皇紀の城のようだ、なんて。月並みな表現だが、そう言い表すのがしっくりくる。
営業中に訪れるとフロアとの雰囲気の違いで風邪を引いてしまいそうなほどに。
「皇紀。急ですまないが、八角を探してくれないか?」
当たり障りなく、要件だけを伝えた。皇紀相手には頼み事をするときは言葉数を減らしたほうがいい事を学んだ。
…………
無言で睨まれ、程なくして小皿に乗せられた星がやってきた。それを受け取って軽く礼を言う。
「ありがとう。八角って、星型で可愛らしいと思わないか?」
返す言葉に一言二言付け足すといつも辟易したような表情をするのが面白くて、つい構ってしまいたくなる。

さて、あまり長居しすぎない程度に切り上げなければならないな。
フロアで待つレディが俺の留守の寂しさで風邪を引かないように、ホットワインを運ぼうか。