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2026-01-18 17:38:35
1531文字
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ヒュビビ7作目
ヒューゴは、本人が思っている以上にビビアンのことが好きです。
「
…
?」
ソファで眠るヒューゴの前で、首を傾げる。
ビビアンは、昔馴染みに声をかけられ、しばらく泊まり込みで仕事をして、数日ぶりにこの家に帰ってきたところだった。まだ日も沈み切っていないこの時間なら、まだ外出しているだろうと思っていたのに、玄関に靴があって驚いた。その上、眠っているなんて尚更、珍しい。
「ヒューゴ、大丈夫ですか」
体調でも悪いのかと、しゃがみこんで声をかける。耳がぴく、と反応して、うっすらと目が開いた。
「ビビ
…
?」濡れたように重い声だ。
「
…
なっ
…
あなた、昼間から飲んでたんですか」
顔を近づけて初めて、むせかえるようなアルコールの匂いに気づいた。緩慢な動きで上半身をもたげるヒューゴは、ふわふわと焦点が合わない。
「
…
勘弁してください。私、疲れて帰ってきているのに酔っぱらいの介抱なんてしたくないのです」
「酔ってない」
「そんな真っ赤な瞳で言われても」
「
………
」
「
…
ああもう、今のは私が悪かったのです。だからそんな顔しないで」
やけに素直で、表情も読み取りやすい。こんなにどろどろになるまで酔っぱらった彼を見たのは初めてで、何か嫌なことでもあったのだろうかと心配になる。
「
…
お水持ってきましょうか」
「頼む」
「
…
。
…
なんというか、調子がくるいますね」
ヒューゴは何か言いかけて、結局何も答えなかった。
***
キッチンでコップを手に取り、水を汲む。シンクの周りには、ここ数日の荒んだ食生活がうかがえるようなゴミが残されていた。やはり何かおかしい。そもそも彼はどちらかといえば料理が得意な方なのだ。
「お水持ってきましたよ
…
」
ソファの方に行くと、ヒューゴは頭を押さえてぼんやりと座っていた。足元に落ちている携帯が鳴っている。
「まったく
…
」
コップを押しつけつように手渡して、携帯を拾い上げた。
「はい、ヒューゴの携帯です」
『
…
あれ、ビビアン?ヒューゴは?』相手はアキラだった。
「申し訳ないのです、今ヒューゴは出られる状態でなくて
…
」
『どうしたんだい?まさか怪我とか
…
』
「いいえ、ただ酔いつ
…
」
言いかけて、腕を思い切り引っ張られた。驚いて携帯を落としかける。抱きこまれるように、胸の中に沈んでいた。
「ちょっと!!何するんですか」
「
…
誰だ」やけに低い声で問われる。身体が触れ合っている部分が、熱い。
「パエトーン様です。そもそも、貴方の携帯ですし、貴方宛の連絡なのです
…
。」
「は
…
」強引に、携帯がもぎ取られる。
「店長君か?俺のビビアンに何か用かね」
『
…
。
…
相当酔っぱらってるな
…
。急ぎじゃないし、またかけ直すよ』
「
…
え?
…
ああ
…
」
自分で何を言っているかも分からないようだった。ビビアンは、普段より相当高い体温の彼に抱かれながら、呆れ気味に笑った。
***
「大丈夫
…
じゃないですね」
「
…
」
次の朝、真っ青な顔で何度もトイレを行き来しているヒューゴを見て、ビビアンは笑ったらいいのか心配したらいいのか分からなかった。
「
…
ビビアン」
「なんですか」ここで吐くのはやめてくださいね、という言葉を飲み込んで、問いかけに耳を傾ける。
「俺、昨日何かしたか
…
?」
「
…
しました。謝ってください」こういう言い方をするのは意地悪かもしれない、と思いながらも、ビビアンは肯定した。とたんに、ヒューゴは分かりやすく狼狽える。
「
…
。
…
申し訳ない」
「嘘ですよ、私のヒューゴ。
…
悪いのは私の方なのです」思えば、全部全部、あまりにも可愛らしい反応だった。わざとらしく笑って見せれば、本当に何も覚えていない様子の彼は、面食らったように目を見開いた。
「貴方って、存外寂しがりなんですね」
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