なび
2026-01-18 00:37:47
1172文字
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悪あがきでは?と言うのは止めておいてあげた

サマクルおつかれさまでしたー!
当日無配した、缶バッジラリーを兼ねたペーパーになります。
こちら、想定より早くなくなってしまい申し訳ありませんでした。
缶バッジのイラストを舞台バディコのロゴにしていたので、ペーパーもバディコパロの二人でした。
できましたら、合同誌のノベルティ(かつやさんの描かれたエモエモのチェキ風カード)をお手元にご用意のうえお楽しみください!


「う、ううう……
「バーソロミュー?」
 パーシヴァルが恋人の自宅を訪ねると、家主たるバーソロミューは寝室の書斎机の前で頭を抱えて唸っていた。
 そっとしておこうかと思ったが、ついつい声をかけてしまう。
 はっと顔を上げたバーソロミューは、肩を落として振り返る。机の上にはノートが広がっているが、何か書き散らしているようにも見えた。
「ああ……ごめんパーシヴァル、来てたのかい。気づかなくてすまない」
「こちらこそ、集中しているところに声をかけてしまって申し訳ない。仕事かい?」
 今日は午後からオフと聞いていたので、こうして稽古終わりに寄ったわけだが、これならば一度自宅へ戻った方が良かっただろうか。そう思い訊ねれば、バーソロミューは力なく首を振った。
「いや……明日の予定がね……
「明日?」
 明日は事務所に行くとかなんとか聞いた記憶がある。舞台の稽古はぽっかり空いており、「だから君が来ても大丈夫だよ」と。それほど事務所へ行くのが嫌なわけでもあるのだろうか。
 疑問が顔に出ていたのだろう。バーソロミューは躊躇った後に渋る理由を教えてくれた。
「サインを書かないといけなくて……
 取材の仕事でグッズや写真にサインを書くことはパーシヴァルにも良くある。先日は、ファンクラブ抽選特典として、今度発売する写真集にグループの皆で大量にサインを書いた。
「それが?」
 どこに憂える理由があるのだろう。
「サインを変えたいんだ……
 そう呟くバーソロミューのサインは、少しかわいらしい丸っこいデザインだ。メカクレキャラクターのイラストも描かれていて凝っている。以前バディステで共演したときにはグッズへ書いているのを見たし、バースデーイベントにゲスト参加した際には最後に撮ってもらったチェキへ(半ば強引に)書いてもらった。(一時期額縁に入れてベッドサイドに飾っていたことは内緒だ)
 対するパーシヴァルのサインは、シンプルな文字だけのものだ。マーカーで勢い良く書くことが多い。
「どうして変える必要が? そのままで良くないかい?」
 正直な感想だった。
 しかしバーソロミューはそうではないらしい。
「若い頃に悪ノリで決めたやつだよ!? メカクレくんはさておき、ちょっとあざとすぎると思わないか!?」
 こちとらアラフォーだぞ!?
 顔をわずかに赤くして、バーソロミューは声を荒げた。
 なるほど、今さらのように恥ずかしいらしい。
 とは言え、
「バーソロミューらしくて、とても良いと思いますが」
「ううううう……
 周囲からもそう言われているのだろう。バーソロミューの悪あがきは、どうやら上手くいかないようだ。

 翌日、事務所で書かれたサインは、いつも通りの丸っこい文字と、少し照れたようなメカクレくんだった。


<終>