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ぽふむん
2026-01-17 22:12:46
1133文字
Public
ワンドロ
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金魚
#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負
「氷点下」「引き止める」
童磨くん不在。しのぶちゃんの心は童磨への殺意で氷点下に燃えています。
読んだ人の心を氷点下に突き落とすイメージで書きました。
しのぶちゃんの歌っている歌は北原白秋の「金魚」です。
そういやアニオリのしのぶちゃん家の金魚
小さな水槽に三匹だったなぁ…と
♪かあさん かあさん どこへ行った
赤い金魚と遊びましょう♪
小さな鈴の鳴るような可憐、かつ無邪気な歌声がまだ薄暗い部屋に響く。
青い畳に朝日が差し込んでくる。
外には雪が降り積もる。
(あの日も
…
雪が降っていた)
隠の情報では、その夜は雪が降るほど冷え込まない。
そういう話だった。
所詮天気予報なんて占いのようなもの。
あの時はそう言ってカナエは笑っていた。
───ある山麓に不審な動きがある。
人を大量に動員して、何やら探し物をしているらしい。
その背後には鬼がいる───
そういう話が持ち上がり、柱であるカナエがその調査、探索任務となったあの夜。
別に誰かが失踪するという情報は入っていない。
まだ疑惑段階だというのに、柱が動員されるというのは大袈裟な。
そう言って出立前の姉は笑っていた。
でも、何故だろう。
なんだか無性に嫌な予感がして、しのぶは任務に行こうとするカナエの羽織の裾を掴んで引き止めた。
「どうしたのぉ?しのぶぅ。もう、甘えん坊さんねぇ♡カナヲのお姉ちゃんとして大人しくお留守番していてね」
そういって笑ってカナエは、しのぶが引き止めるのを振り切って出て行った。
これが、元気な姉の姿を見た最後だった。
嫌な予感は的中した。
どうしても
どうしても嫌な胸騒ぎが収まらなくて夜半にこっそり蝶屋敷を抜け出し後を追った。
まだ新米隊士だけど。
駆け出しの隊士だけど。
少しでも姉さんの助けになりたい。
無性に嫌な予感がする。
胸騒ぎが止まらない。
鴉が飛んできた。
カナエの鴉だ。
しのぶに気づいた鴉が一言叫んだ
───帰れ。上弦だ。今水柱を応援に呼ぶ途中だ。しのぶは風柱を呼んで屋敷に帰れ───
嫌な予感はこれか!
応援は呼んだが果たして間に合うか。
しのぶは必死で
肺が破れるかと思うほど必死でカナエの元に駆けた。
🐟👹🐟👹🐟👹🐟👹🐟👹🐟👹🐟
♪かあさん帰らぬ寂しいな♪
涼やかに歌いながら金魚鉢に餌をやっていたしのぶが鬼の形相になる
「
…
鬼をいっぴきつき殺す!」
ふぅ~
吐息を大きく吐き、またにこやかな笑顔で歌い出す。
♪まだまだ帰らぬ悔しいな♪
再び青筋が浮かぶ。
「鬼を二匹絞め殺す!!」
ふぅ~ふぅ~
♪なぜなぜ帰らぬ
…
♪
「鬼を三びき
…
ねじ殺す」
ここで涙が止まらなくなった。
「なんて残酷な歌
…
こんな歌を童謡として出すだなんて、正気とは思えない。そう思っていましたが
…
」
その気持ち
…
理解出来てしまいました。
(人間、寂しいと無邪気に残酷になれるんですね)
小さな水槽で、三匹の金魚が苦しそうにパクパクと口を開け閉じしていた。
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