2026-01-17 01:21:47
27052文字
Public 宵愁の手記
 

【RPQ】 - Misericorde -

Ashe Unic Heresy Arrogance Dew Langton


【人気のない古書堂は薄暗く、静寂に包まれているように感じるだろう。】
【耳をすませば――何処からか、小さく、微かに、誰かの唄う声が聞こえる気がする。】

<Dew Langton> ごめんくだ……珍しいな、凄く静かだ……
<Ashe Unic> ごめんください・・・司書さん、いらっしゃるんですか?
<Heresy Arrogance> ?だぁれもいない
Heresy ArroganceBahamutは疑問を抱いた。
<Dew Langton> どうしようかな、とりあず本はカウンターに返しておくか……

【ふと、窓際を見る。テーブルの上には、古びた手帳がぽつんとひとつ置かれているだろう。それは幾年も雨風にさらされ続けたかのようにボロボロで、頁も欠けているように見える。】

Ashe Unicの耳が声・・・歌声をとらえる
<Heresy Arrogance>

【魔法に精通した者であれば、不思議と、それには生きた痕跡が存在しない――それなのに、まるでそこに何かがいるかような気配に気付けるかもしれない。】

<Dew Langton> これでよし、と……。ん?
<Ashe Unic> 今日もいらっしゃらないか・・・誰かいた気が・・・歌が聞こえたきがしたのに
<Dew Langton> 歌……ですか? 確かにこの辺、誰かいそうな気が……
<Ashe Unic> ・・・です、よね?ここにだれか、いるような気が・・・使い魔ともちがうような・・・
<Dew Langton> そうですね、なんていうか……凄く、希薄だけれど。
<Ashe Unic> あ、あの・・・ところでこの・・・本?貸し出し用でしょうか?
<Dew Langton> 本。……本当だ、出しっぱなしだ
Dew LangtonAlexanderは考えた。
<Heresy Arrogance> ずぅっとね、置いてあるみたい

【声は、そこから聞こえてくる気がする。何を言っているのかは、わからない。それは唄うようにも、泣いているようにも、呼びかけているようにも、感じる。】

<Heresy Arrogance> あのね、ないてる
<Ashe Unic> どんな本があってもおかしくはないと思ってるけど・・・もしかして、この本の誰かの声・・・?
<Dew Langton> 気配も、これから漂っている……ような。
<Ashe Unic> 読んでほしい・・・知ってほしい?
Ashe Unicは躊躇うように呟く。手を伸ばすのは躊躇っているようだが
Heresy Arroganceは本の頁に指先で触れる

【手帳に触れたあなたは、少し、袖をひかれたような感覚を覚えるかもしれない。】

<Heresy Arrogance> ん?
<Dew Langton> どうしました
<Heresy Arrogance> あのねあのね?ここ、くいって
Heresy Arroganceは袖を指差す
Ashe Unicの傍に現れたフェアリーが手を伸ばすのを止めようとすると、同じような感覚におそわれた
<Ashe Unic> だめだよ勝手・・・に・・・私も、ひっぱられた?
<Dew Langton> まさか、この「中」にでも……
<Dew Langton> (/em は頁に触れる前に、2人の顔を見た。
<Heresy Arrogance> なか
<Ashe Unic> ・・・試して、みますか?
<Dew Langton> 見てない頁に、何か秘密があるかもしれないです
<Heresy Arrogance> ぺらってしてみる?
<Ashe Unic> ・・・・・・もし本当に、中で誰かが呼んでる・・・来てほしいと思ってるなら・・・無視、したくないです。
<Dew Langton> じゃあ……捲りますよ
Ashe Unicは静かに頷いた
Dew Langtonは日に焼けて脆くなった頁をそっと捲った……

【手記の一頁に記された文字を目にしたあなた方の脳裏には、どこか大人びていて、それでいて幼い面影の残る――少年の声が微かに響くだろう。】
【その手記にはこう、記されている。】

<Heresy Arrogance> んん




  『 彼女の名は、オフィーリア

  『 困ったように笑う顔が とても印象的だった

  『 小さく暖かなその手が 愛おしかった

  『 その身体を抱き寄せればいつも、花の香りがした

  『 俺は、彼女が ――― 』




――その時、手記から光が溢れるように、あなた方の周囲の景色が真っ白に染まってゆく。】



<Dew Langton> わっ……
<Ashe Unic> な、なに・・・!
<Heresy Arrogance> わ



【やがて視界が開けたとき、あなた方は森の中の小さな集落に立ち竦んでいることに気付く。見渡せば、周囲にはそこで穏やかに暮らす人々の姿が映ることだろう。】

<Dew Langton> え、
<Dew Langton> これは……幻影、じゃないのかな?
<Heresy Arrogance> んん?ここ
<Ashe Unic> 風が、香りが、リアルすぎる・・・ちゃんと、地面に立ってる・・・

【振り向けば、ひとりの男が、Dew Langtonへ向かって小走りに駆けてくるようだ。】

<Dew Langton> ……
<Dew Langton> (/em は男の姿を認めると首を傾げた。
<Heresy Arrogance> あのね?しってるひと?

【しかし男はDew Langtonの身体をすり抜けて、やがてその先にある民家へと入って行った。】

<Dew Langton> いえ、知らな……
<Dew Langton> !?
<Ashe Unic> すりぬけていきましたね・・・デューさんの、こと
<Heresy Arrogance> はわ
<Dew Langton> (/em は思わず自分の体をぱたぱたと手で叩いた。自分では、触れる。
<Heresy Arrogance> おばけ?
<Dew Langton> ど、ど、どういうことでしょう……!?

【その時、先にも聞いた、あなた方に語り掛ける声が響く。まるでそれは、脳裏に文字が流れ込んでくるかのような錯覚を覚えるだろう。】

  『……誰?そこにいるの

<Heresy Arrogance> ひぇ
<Dew Langton> 誰って、待ってください、貴方こそ、いったい何処から話して……
<Dew Langton> (/em は辺りを見回している。
<Ashe Unic> ・・・さっき、図書館で聞こえた声に似てる。ページをめくって、そこにあった・・・オフィーリアさんという人のこと・・・

  『何処から、って。此処は、俺の手記に記された、記憶の中、だけど』

<Heresy Arrogance> 記憶
<Dew Langton> じゃあ、あの呼んでいるような声も……

  『……呼んだ?』

<Dew Langton> 俺たち、その……貴方の手記を見つけた時に、声を聞いているんです。
<Heresy Arrogance> あのねあのね!そで、クイッてね!されたよ!

  『………。声、か
  『……俺は、"手記"。この手記の中に記されているものの、文字の記憶でしかない。でも』
  『大事な頁が、抜け落ちてるんだ。そのせいかな、何か、靄がかかったようで、俺自身、曖昧で』

<Ashe Unic> (/em は記憶が曖昧という言葉を聞いて、胸が痛む感覚がした)

  『……どうしてアンタ達が迷い込んだのか、俺にはよくわからないけれど

<Ashe Unic> あの・・・まず、勝手に入り込んでしまってごめんなさい。
<Ashe Unic> あなたの意思じゃないことは、わかりました。その上で聞きたいんですが

  『……その様子じゃ、不可抗力だったんでしょ。なら、気にしてない』
  『ああ』

<Ashe Unic> ・・・ページ、取り戻したいですか?入り込んだお詫び?あるいは、歌っている誰かがそのために呼んだのか、わからないですが。きっとなにか縁があったのかもしれない

  『……そう、だな。できれば、そうしたい』
  『正直、見つからなくて、途方に暮れていたところだったんだ』

<Dew Langton> 貴方自身は、この空間の中を自由に動くことは難しいんでしょうか

  『……ああ。景色は、ぼんやり見えるけど。自分の形も、今は思い出せない』

<Dew Langton> それなら、俺たちが代わりに手足になればいいですね

  『……。手伝って、くれるのか?』

<Heresy Arrogance> わすれたまま、かなしいもんね
<Ashe Unic> めくるためのページがなければ、次へ進むことも、前へ戻ることも・・・知ることもできません。よければお手伝いさせてください。

  『………。ありがとう。』

<Ashe Unic> きっと記憶には書かれてないし、残らないでしょうが・・・私はユニック。どうぞよろしく、だれかさん

  『……此処は、本のようなものだから。多分、最後まで読み進めれば、きっとアンタ達も、元の場所に帰れる、と思う』

<Dew Langton> だれかさん……の名前も、その記憶に入ってるかなあ。とりあえず、俺はデューです、よろしく
<Heresy Arrogance> あのね、ヘレシーだよ!

  『……ああ、よろしく頼む。』

【周囲に目をやると、集落のどこかに淡い光が浮かびあがっているのが見えるだろう。触れることで、欠けた頁を拾うことが出来るかもしれない。】

<Heresy Arrogance> あ
<Dew Langton> 明るい場所がある……なんだろう
<Ashe Unic> 本当だ・・・

  『……?何か、見えるのか?』

<Dew Langton> なにか光って……ヘレシーさん、触って大丈夫ですか?
<Ashe Unic> ヘレシーさん、大丈夫ですか?

【拾い上げた頁が淡い光を放ち、ぼんやりと輝いてふたつの影を映し出す。宵闇色の髪の少年と白陽色の髪の少女が向かい合って座っている光景が見えるだろう。】
【少年が少女の髪に何かを添える。そこには、青く光る花弁を透明な樹脂に閉じ込めた髪飾りが、陽光を浴びてキラキラと輝いていた。】

◇「ね、どうかな。似合う?」
▽「……まあ。うん。いいんじゃない」
◇「ふふ。ありがとう、一生大事にするからね」

【少女が柔らかい笑みを浮かべ、やがて光と共に影は消えていった。】

  『………。』
  『……ああ。それはいつかの誕生日だったな。大したものでもないのに、あんなに嬉しそうにして』
  『陽の光を浴びて光る石の花より、喜んでくれた彼女の笑顔のほうが、余程眩しかったんだ。』
  『……そうだ。彼女の名前は、オフィーリア。俺の、とても大切な人だった』
  『……そこに、落ちてたんだな』

<Heresy Arrogance> だいじな記憶だね。
<Dew Langton> じゃあ、一緒にいた男の子が……貴方か
<Ashe Unic> ・・・一つ、見つかってよかった。

  『……ああ。多分、そうなのかも』

<Dew Langton> さっきみたいな光を探していけば良さそうですね。聞き込みしようにも、すり抜けちゃうし。

  『このあたりに、まだあるといいけど……何か、見えそうか?』

<Ashe Unic> ・・・確か、景色はぼんやり見えてるんですよね?なにか、覚えてる景色とかあったり、しますか?

  『……覚えているのは今アンタ達に見えているものと、同じだと思う』

<Heresy Arrogance> あのねあのね

  『……?』

<Heresy Arrogance> たかいとこ!のぼったらね、なにかみえるかも!
<Heresy Arrogance> 狩りもね、さがすとき、高いとこのぼるんだよ!

  『狩り……そうか

<Ashe Unic> 確かに、さっきみたいに地面が明るければ目立つかもしれませんね

  『村の中の巨木のあたりなら、見渡しやすいかもしれない。』

<Dew Langton> 巨木、巨木……ってあった!
<Heresy Arrogance> これ?
<Ashe Unic> さっきの光に、似てますね
<Dew Langton> (/em は光にそっと触れる。

【拾い上げた頁が淡い光を放ち、ふたつの影を映し出す。そこにはリュートを携え弦を弾く少年と、それに手拍子をあわせる少女の姿。軽妙で楽し気な拍子の旋律が、周囲に響き渡る。】

「♪踊れ軽やかに祝福の舞踏 歌え高らかに歓びの歌」

「♪永遠に栄えあれ御恵の酒神 共に分かち合う生きる喜び」

【それは足を踏み鳴らす音が石畳に響くかのように。村を包み込むように回りまわる踊りの輪が広がる、まつりの歌。楽しげに交わる少年と少女の歌声が聞こえるようだ。】

「♪踊れ軽やかに祝福の舞踏 歌え高らかに歓びの歌」

「♪花壇の草陰でシルフも踊り出す 美酒の泡の様な七色の夢を見る」

【ひとり、ふたり、通りがかった村人が、観客となって手を叩く。そんなささやかな演奏会は、消えていく光とともに薄れていき、そっと幕を閉じていった。】

  『……音楽が、好きだった。母が昔、沢山の歌と演奏を聞かせてくれたから。』
  『母の顔は覚えていなくとも、聞かせてくれた音は、いつだって鮮明に思い出せたんだ。』

<Dew Langton> 楽器上手ですね……
<Ashe Unic> ・・・・・・わかる気がします。覚えていなくても、思い出は残ってる。

  『……そう、か?ありがとう。……照れ臭いな』

<Ashe Unic> 楽しいお祭りがあったんですね。シルフということは・・・ここは黒衣森?

  『……ああ、多分。ぼんやりだけど、森の名前には、聞き覚えがある』

<Dew Langton> 狩り、という言葉にも覚えがあるみたいでしたもんね……

  『多分そういう生活に、馴染みがある、気がする』

<Heresy Arrogance> ほかにもあるかな?
Heresy ArroganceBahamutはAshe UnicIfritに考えてみせた。
<Ashe Unic> (/em は祭りがある話は聞いたことがないといいかけて・・・口を閉ざした。ノイズになってはいけないし、きっと滞在経験が短いからにちがいない)
<Dew Langton> ここから見下ろせるところは……っと
<Ashe Unic> したの方、見てみましょうか
<Ashe Unic> あ・・・!
<Heresy Arrogance> む?
<Dew Langton> 何か見えましたか?
<Ashe Unic> あの下の地面・・・光ってる気がする!さすがヘレシーさん、高いところ、大正解ですね!
<Heresy Arrogance> ふふー!
<Ashe Unic> 広場までもどって、もっと階段をおりればいけそうですね
<Dew Langton> よし、行きましょう
<Heresy Arrogance> とびおりちゃだめかぁ

  『落ちたら、危ないぞ』

<Dew Langton> だって、足場がすりぬけちゃうかもしれませんよ
<Ashe Unic> さすがに高すぎるんじゃ・・・
<Heresy Arrogance> へいきだよ!
<Ashe Unic> よかった・・・見間違えじゃなくて
<Dew Langton> ユニックさん目が良いんですね
<Ashe Unic> (/em はそっと丁寧に光に手を差しのべた)

【光がぼんやりと輝き、そこに幻影を映し出す。地面には赤い鮮血が流れ、ふたりの少年が血まみれの手でナイフを携えている。】

<Ashe Unic> あはは・・・これでも私も、ヴィエラですか・・・・・・えっ
<Dew Langton> ……!?
<Heresy Arrogance>

【二人がかりで雌のアンテロープを捌いているようだ。傍らで眺める少女の尻尾が、楽し気にぴょこぴょこと揺れている。】

◇「こっちのお肉はお隣のおばあさんに、このあたりは村長さんの家。あとは――ね、今日の晩御飯、何にしよっか?」

<Dew Langton> あ、ああ……良かった、そっちかあ

【解体されていく肉を丁寧に包装しながら、少女は上機嫌に献立を並べ立てる。】

▽「生焼けじゃない肉がいい」
◇「き、今日は失敗しません!美味しいの作るんだから!」
〇「ホントかよ。姉さん、昨日だって調味料間違えてたろ」
▽「先週は鍋も焦がしてたね」
◇「むむ!文句ばっかり言ってると、ふたりとも今日のごはん半分だからね!いいの!? ――

【笑い声は遠ざかり、やがて光が消える頃には、そこにあった幻影も跡形もなく消えているだろう。】

<Ashe Unic> あ、ああ・・・狩りの成果の山分けか。びっくりした・・・。姉さんってことは・・・オフィーリアさんの、弟さん?

  『……ああ。森の獣を狩って、捌いて。そうやって暮らしてたんだっけ。村の狩人に師事してさ。』
  『小さくて窮屈な村だったけど、いつだって穏やかで、森とともに生きてたんだ。……でも、』

【不意に、遠くに不穏な気配を感じるだろう。村の外へ視線を向ければ、武装をした兵士のような姿が見えるかもしれない。】

  『ああ、そうだ。10年前の話だったかな、アラミゴが陥落してからというもの、この辺りでも度々そいつらの姿を見かけるようになったんだっけ。』

<Dew Langton> (/em は尾を揺らしてそちらへ視線を向けた。
<Heresy Arrogance> ん

  『蛮神だとか、戦争だとか、外ではそんな話も――だから、俺たちで冒険者稼業をして、それで――

<Heresy Arrogance> あれ
<Ashe Unic> うそ、あれって・・・帝国兵?!嘘でしょ、だって、もうガレマルドは・・・
<Dew Langton> 記憶の中、というなら……
<Ashe Unic> (/em の言葉が止まる。ここは記憶・・・つまり、過去)

  『……?』
<Dew Langton> (/em は声をごく小さくした。「アラミゴ陥落というなら、もう何年も前ですね……
<Dew Langton> ……ええと、冒険者をして、……それで?
<Heresy Arrogance> 鉄と、油と……臭いがする

  『……それで思い出せないや。……でも、いつか三人で旅をしようって、話をしていたのは、覚えてる』

【兵士たちは、ノイズがかったように、消えたり現れたりを繰り返し――やがて、見えなくなるようだ。】

<Heresy Arrogance> きえちゃった
<Dew Langton> 複雑ですね。楽しい思い出を思い出すと、芋蔓にああいう記憶もついてきてしまう……

  『……あいつらのせいで、獲物も森の奥に隠れちゃってさ。迷惑してたんだ』

<Heresy Arrogance>
<Ashe Unic> (/em は黙って声に耳を傾けている)
<Dew Langton> ムーンキーパーにとっては死活問題でしたねえ……
<Dew Langton> (/em は己の記憶を辿って溜め息。

  『……アンタも、森にいたのか?』

<Dew Langton> ええ。でも、話からすると、この集落と俺の故郷は、遠かったかも。

  『……森も、広いからな。俺も多分、村からそう遠くには、行ったことがなかったと思う』
  『村から北にずっと行くと、ギラバニアがあるって、話で聞いていたくらいだ』

<Ashe Unic> 旅に出た記憶は、あるんですか?

  『……なかったと思う。この先の頁にあるのかは、わからないけど……

<Dew Langton> いくつか見つけたけど、まだ欠けてる記憶がある、か。
<Heresy Arrogance> じゃあさがそ!
<Ashe Unic> ・・・・・・探したほうがいいですね。この雨で、インクが流れる前に
<Dew Langton> インクが流れたら真っ白になっちゃうのかな……

  『……それは困る』

<Ashe Unic> 記憶が消えることはないと思いますけど・・・本がだめになったら、私たちみんな、どうなるかわからない、ですよね
<Dew Langton> そ、それは阻止しないと
<Heresy Arrogance> ああったよー!

  『……記憶の景色の雨だから、そんなことはないと思うけど

<Heresy Arrogance> そのまままっすぐー!
<Ashe Unic> ありがとうヘレシーさん!
<Dew Langton> 良かった……
<Heresy Arrogance> (/em はそっと光に触れる

【拾い上げた頁が淡い光を放ち、ぼんやりと輝いてふたつの影を映し出す。ふたりの少年の影が楽しげに取っ組み合っているようだ。】
【枯葉色の髪の少年が、宵闇色の髪の少年を組み伏せている。組み伏せられた少年は、不意にどこかを指差して叫ぶ――一方の少年がその動きにつられたとき、体勢がぐるりと入れ替わった。】

▽「よっしゃ、俺の勝ち」
〇「はァ!?卑怯だろ、それ!」

【少年たちがじゃれ合っていると、白陽色の髪の少女がくすくすと笑いながら階段を降りてくるのが見えた。】

◇「もー、また喧嘩してるの?ふたりとも、砂だらけじゃない」
〇「違ェよ姉さん!こいつがさぁ――……

【光が薄れていくと同時に、三人の賑やかな声はやがて遠ざかるように消えていった。】

  『……有体に言えば、俺たちは幼馴染、だったんだろう。気付けばずっと、三人でいた』
  『俺も、あの姉弟も、親がいなかったから。』
  『似た者同士だったからか――いや、ただ単に、幼いながらに自らの弱さを悟って、本能的に群れを作ろうとしたのかもしれない』
  『そうだ、あいつの名前はヴォルフ。オフィーリアの弟で……俺の、親友だ』

<Heresy Arrogance> おなまえ、だいじなきおくだね
<Ashe Unic> オフィーリアさんと、ヴォルフさん・・・あなたの大切な人。村での生活はとても楽しそうで、あなたの傍には・・・いつもオフィーリアさんが・・・

  『……ああ。一番大事な、人たちだ。思い出せて、よかった』

<Dew Langton> 全部、思い出せましたか?

  『おかげさまでといっても、前の方の半分くらい、だけれど。』
  『この後の頁が、ごっそり抜けていて

<Dew Langton> ご、ごっそり
<Heresy Arrogance> でも、すこしでもおもいだせたの、うれしいねぇ、よかったねぇ
<Ashe Unic> 全部じゃなくてもまず少しでも大切なことを思い出せてよかった・・・

  『ああ。ありがとう。……この調子なら、他の頁も

【その時、見渡せばあなた方は集落の外が緋に染まっていることに気づくだろう。】

<Dew Langton> (/em は目を丸くした。
<Heresy Arrogance> あかい
<Ashe Unic> 夕焼けじゃ、ない・・・

  『……?』

―――不意に、Ashe Unicの足元から炎が燃え上がる。】

<Ashe Unic> っ!!!!
<Dew Langton> ユニックさん!!
<Heresy Arrogance>

【気がつけば焔火は所々から眩しいほどの熱を放ち、小さな集落を緋く染め上げていった。】

<Dew Langton> 村が……燃やされている……
<Heresy Arrogance> わ
<Ashe Unic> (/em は咄嗟に、頭のバラを外して頭を守った)

【悲鳴、怒声、轟音……逃げ惑う人々の影が、あなた方をすり抜けてゆく。】

<Ashe Unic> あ・・・あ・・・あれ、私は燃えてない?・・・そっか、記憶だから・・・

〇「おい、何してんだよ!こっちだ!」

【枯葉色の髪の少年が、Heresy Arroganceの腕を引いた。その時、あなた方の元へ焼けた柱が倒壊してくるだろう。】

<Heresy Arrogance> え
<Dew Langton> え ちょ、
<Dew Langton> (/em は柱の元から慌てて距離を取った。
<Heresy Arrogance> えなんなに

【少年が、『向こうへ逃げろ』とあなた方へ向けて火の手の回っていない方向を指さし、また走り出す。】

<Ashe Unic> (/em は咄嗟に柱から距離をとる。そばで感じる熱が文字とは思えないくらいにリアルだ)
<Dew Langton> 待って……え。今……
<Ashe Unic> 今のって・・・もしかして、ヴォルフさん・・・?
<Heresy Arrogance> わたし、追いかける!
<Dew Langton> 待ってください!
<Heresy Arrogance> だって
<Heresy Arrogance> あのこあぶない!
<Dew Langton> 落ち着いてください、何か変です
<Ashe Unic> 逃げてくる人、みんなすり抜けていったのに・・・彼は確かにヘレシーさんのことを庇ってた・・・
<Dew Langton> あの人、「俺たちに」声をかけてましたよね……
<Ashe Unic> 確かに・・・私たちのことも、見てましたね
<Dew Langton> ずっと、干渉されないし、出来なかったのに。
<Ashe Unic> ・・・知ってほしい。読んでほしい・・・はっきりした、意思・・・?
<Heresy Arrogance> 追いかけない方が、いいの
<Ashe Unic> 残りのページがごっそり抜けてるって言ってましたよね。
<Ashe Unic> 多分、それを見つけることが・・・追いかけることに、なるんじゃないでしょうか。
<Dew Langton> ……そんな、それじゃあ……ここから先の記憶が……
<Dew Langton> (/em は苦しげに眉を寄せた。
<Ashe Unic> (/em は咄嗟に外した花飾りをつけ直して燃える村に目を向ける・・・)
<Dew Langton> ……すいません、ヘレシーさん。やっぱり、追いましょう
<Ashe Unic> 三人でいれば、大丈夫。
<Heresy Arrogance> だいじだよ。さみしい記憶も、苦しい記憶も。
<Ashe Unic> ・・・そう、ですね。それに取り戻す手伝いするって、言いましたからね
<Heresy Arrogance> 燃えてる
<Ashe Unic> 酷い・・・
<Dew Langton> さっきの人は……まだ奥かな
<Ashe Unic> だれかさん・・・!無事・・・?!

  『――……、』

【不意に、枯葉色の髪の少年が、転倒した。その背からは、夥しい血が溢れ出している。後方に視線をやれば、こちらへ歩いてくる帝国兵士の影が見えるだろう。】

<Ashe Unic> あっ・・・!
<Heresy Arrogance>

【倒れた少年に、兵士は更に銃口を突きつけている。】

<Dew Langton> ……
<Ashe Unic> やめて・・・!
<Dew Langton> 止まれ!
<Ashe Unic> (/em は現れた武器に戸惑いつつも兵士に向かって走ろうと、少年を庇おうとした)

――瞬間。一本の矢がAshe Unicをすり抜け、兵士の頭を貫いた。兵士はその場に倒れ伏し、絶命したようだ。】

<Heresy Arrogance> ぁ
<Ashe Unic> ・・・・・・干渉は、できないん、ですね

【白陽色の髪の少女が、血に染まる少年を抱きかかえ、頻りに名を叫んでいる。】

<Heresy Arrogance> 助けて、くれたのに
<Dew Langton> オフィーリアさん……ヴォルフさん……
<Ashe Unic> (/em は矢がすり抜けていった額を押さえながらその悲痛な声を聞いている)

【炎は、燃え広がる。瞬く間に、焔火は集落もろともあなた方を飲み込んでゆく――



  『 それは夢の中にいるかのような、曖昧な意識だった。

  『 うっすらと目を開ければ、いくつもの白い影が目の前を世話しなく動きまわる光景。

  『 目を覚ました自分を見るなり、彼らは頻りに言葉を発している。

  『 視線が煩わしくて目をそらした先にみえたのは、

  『 ガラスのポッドの中に浮かぶ彼女の姿だった。 』



【炎に飲み込まれたはずのあなた方の目の前に広がるのは、どこかの研究施設のようだ。】
【宵闇色の髪の少年の影が、あなた方をすり抜けて通路の先へと駆けていく。】

  『……ああ。そうだ。俺たちは、あのあと――どう、なって………

<Dew Langton> ここは……いや、それよりも、今走っていったのは

  『……ああ、……多分

<Ashe Unic> オフィーリアさんを、助けに行くの?

  『……わから、ない。何が、起きているのかでも
  『進んでくれ。影の行先を辿れば、きっと……

<Heresy Arrogance> いこ。
<Dew Langton> (/em は言葉を聞き届けると、大きく息を吸った。

  『……すまない。頼む』

<Dew Langton> はい
<Ashe Unic> ・・・わかりました。引き付けは、まかせて。
<Dew Langton> ファルナ、仕事だよ

――目の前にいる兵士たちは実体を持ち、あなた方を視認しているように映るだろう。武器を構え何か言葉を口にしているが、それはあなた方の耳には届かないようだ。】

  『……あれは

<Heresy Arrogance>

  『……もしかしたら……頁の一部、かもしれない』

<Dew Langton> ……ああ、それで言葉が不明瞭なんだ
<Ashe Unic> ページ、あなたの記憶・・・

  『……倒してみて、もらえるか?』

<Ashe Unic> あなたに痛みを与えたら、ごめんね
<Heresy Arrogance> 言葉がわからないならやりやすいね。
<Ashe Unic> ・・・準備はいいですか?
<Dew Langton> ええ、いつでも
<Heresy Arrogance>

  『大丈夫。そんな覚悟がなかったら、頁を集めていないさ』

(Ashe Unic) XIIレギオン・ラクエリウス あなたの敵は、私です!<se.1>
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ

【倒れた兵士たちの姿は光となり、それは綻びるように溶けて『手記』へと吸収されていった。】

  『――そうだ、こいつら。逃げ出すたびに、散々追いかけまわされたな。』
  『……でも、殺されなかっただけ、運が良かったんだろう』

【通路の先に、走る足音が遠ざかっていく。】

<Ashe Unic> ・・・あなたの記憶で、間違いなさそう、ですね。
<Dew Langton> ここで過ごしていたんですね……

  『……そう、みたいだ。あの後、みんな――捕まって

<Dew Langton> じゃあ、他の人もここに

  『……ああ。そのはずだ』

<Dew Langton> うわわ
<Heresy Arrogance> わ
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト
<Dew Langton> また出たあ
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ

【前方には、少年が兵士たちに取り押さえられている姿が映るだろう。】
【丸腰の少年では武装した兵士になすすべもなく、やがてどこかへ引き摺られていった。】

<Dew Langton> あっ……
<Heresy Arrogance> あ

  『──ッ、

<Ashe Unic> くっ・・・

  『……ああ、痛い。いたい。キモチワルイ。嫌だ。いやだ……
  『口から流し込まれたそれが、針で注ぎ込まれたそれが、身体の中で渦巻いているようで、ひどく不快だった。痛くて、苦しくて、何度も意識を手放して、――……
  『目を覚ませば、無理矢理腕を引かれて、歩かされる。ああ……また、あの時間がやってきた……

<Ashe Unic> あれが・・・あなた、なんですね・・・
<Dew Langton> なんてこと……
<Heresy Arrogance>

  『……間違い、なさそうだ。確かに、俺の影だ』

<Dew Langton> この先にまだ、……ここでの記憶が遺されているんですね

  『ああ。頁が抜けた痕跡が、まだある。そのはずだ』

<Ashe Unic> (/em は手をぎゅっと握りしめている。戻ったところで繰り返されるだけ・・・本はそういうもの、わかってる)
<Heresy Arrogance> おもいで、全部だいじだよ。でも、思い出してこのまま進んでいいのかな。

  『………。』

<Ashe Unic> ・・・・・・いくしか、ないんですよね。

  『……大丈夫。』

<Heresy Arrogance> そう
<Dew Langton> わかり、ました。

  『……曖昧な幸せの中に閉じ込められているよりはその方が、いい』

<Ashe Unic> ・・・強いね。
Dew LangtonAlexanderはうなずいた。

  『……どうかな』

(Ashe Unic) XIIレギオン・ビット あなたの敵は、私です!<se.1>
(Ashe Unic) XIIレギオン・ビット あなたの敵は、私です!<se.1>
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ

【ボロボロになった少年が、両手に短剣を構え魔導兵器に対峙している。周囲に目を凝らせば、遠巻きに研究者たちがそれを観察しているのが見えるだろう。】

  『――兵器の実験場だ。戦って、負けたほうが、廃棄される。それの繰り返し』

<Dew Langton> !そんな無茶苦茶な……

  『……ああ、』
  『……感覚がある。形が、わかる。……おかげさまで、少し、記憶が戻ってきたみたいだ』

<Ashe Unic> (/em は込み上げる吐き気を口を押さえつけてぐっとこらえる。震える手で武器を掴んだ)
<Ashe Unic> やっと、会えましたね
<Heresy Arrogance>

  『……ああ。』
  『今なら触れることが、できそうだ。……多分、戦える』

<Dew Langton> ……貴方にとっては辛い追憶になる。良いんですね?

  『……覚悟の上さ。』

<Ashe Unic> ・・・・・・どこまで干渉するのかわかりません。最初からそうだったのかも・・・でも、あなたを廃棄させたり、しません。

  『……あの子がどうなったのかもわからないままじゃ』
  『……。ありがとう。』

<Heresy Arrogance> あのね、ヘレシーだよ。

  『さっき聞いた。』

Heresy ArroganceはVen'a Rahnaに手を差し出す

  『残せるかは、わからないけど覚えておきたいと思う。』

<Heresy Arrogance> うん、言ったよ。でもね、会えたんだよ。
<Dew Langton> こんな場所でなければ、お茶でも一杯酌み交わしたかったところですね
Dew LangtonAlexanderは苦笑いした。

【その手は、とても冷たくて――けれど、確かに触れられるようだった。】

<Ashe Unic> あなたの歌、あの子の踊り、もう一度見たいですね

  『……もし、この手記の先に続きがあれば』
  『また、会えたらいい』

Dew LangtonAlexanderは微笑を浮かべた。
<Ashe Unic> ・・・なら、もう一度会うために、進みましょう。

  『……ああ。あの頁も、回収しよう』

<Ashe Unic> ええ、どんなに痛くても一緒に受け止めます!
<Dew Langton> 折角お招き頂いたからには、足掻いていきましょう
(Ashe Unic) 魔導マグナローダー あなたの敵は、私です!<se.1>
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
(Ashe Unic) 痛みはここで止める・・・・・・!ランパート
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ

【機能を停止した魔導兵器の前に、少年は力尽きて横たわる。遠巻きにしていた研究者の合図で、傷だらけの少年は担架に乗せられ運ばれて行った。】

  『薬を投与されて、肉体を弄られて、実験と称して人や獣や異形と戦わされる。そんな毎日だった』
  『――数少ない同郷の知り合いも、何人も、そうして目の前で死んでいった。』
  『料理を教えてくれた飯屋の兄さんは薬の副作用で死んだ。いつも服を繕ってくれた仕立屋の姉さんは心を病んで自害した。慕ってくれたふたつ下の木こりの息子は、俺が殺した。』
  『……でも、そこにあの子の姿はなかった』

<Dew Langton> あの村の襲撃は、この為に……
<Ashe Unic> あなたのせいじゃ、ない・・・

  『……、わかってる』
  『大丈夫』

<Dew Langton> なら、行きましょう
<Ashe Unic> ・・・一緒に行こう。あの子が、オフィーリアさんが、きっとまってる

  『……ああ。そう、だな』
  『行こう』

<Dew Langton> !

  『、』

(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 痛みはここで止める・・・・・・!ランパート
<Heresy Arrogance> 人
<Ashe Unic> まさか・・・村の人・・・?
<Heresy Arrogance> じゃあむこうも

  『……そうだ、この中にいられてた奴も

<Dew Langton> こんなものに閉じ込めるなんて……
<Ashe Unic> ・・・間に合わなかった。ごめんなさい

  『言っただろ、過去の記憶だ。気に病む必要はないよ』

(Ashe Unic) 痛みはここで止める・・・・・・!ランパート
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) XIIレギオン・マグナローダー あなたの敵は、私です!<se.1>
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 我慢比べ?のぞむところです!グレートネビュラ

【辺りには、研究者の死体が点々と転がっている光景が映る。その先に、走る足音を聞くだろう。死体の道は、奥まで続いている。】

  『……そうだ。無我夢中で、抜け出したんだ。あの子を探すために』
  『……ここで死ぬくらいなら、なりふりかまっていられなかった』

<Ashe Unic> 必死に、走ったんだね・・・

  『きっと、この先に――

<Dew Langton> また、あの装置
<Ashe Unic> こんな距離じゃ・・・間に合わない・・・

  『………。』

<Ashe Unic> できるかぎり、がんばりますね

  『……ああ。』

(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ

【そこには、少年が魔導ポッドをこじ開けて、少女を引っ張り出している姿が映るだろう。】

◇「――ああ、どうして、――、こんなに傷だらけで
▽「大丈夫、大丈夫だから、フィー。一緒に逃げよう」

【研究者たちの流した血だまりの上で、再会を果たした少年と少女が抱き合う。】
【互いに身体を支え合いながら、ふたりは通路の先へと駆けていった。】

  『……やっと見つけて、それで、一緒に逃げて――

<Dew Langton> ……

  『……この先に、向かったはず』

<Ashe Unic> ・・・・・・。

【前方には、コンテナに押し込められる少女の姿が映る。伸ばした少年の手は、そこにいた生体兵器によって阻まれた。】
【立ちふさがる生体兵器に、少年は頼りない短剣を向けた。】

  『……ッ、そうだ、あいつに、邪魔されて

<Dew Langton> !彼女が……
<Ashe Unic> どいてもらおう・・・少しでも早く、追い付けるように

  『……ああ、』

(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト
(Ashe Unic) 痛みはここで止める・・・・・・!ランパート
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー

【コンテナが、運ばれてゆく。少年はそれの行き先を追いながら、通路の先へと駆けていった。】

<Dew Langton> あっ!

  『……!』

<Heresy Arrogance> なんで

  『あっちに続いてるはず』

Dew LangtonAlexanderはうなずいた。
(Ashe Unic) 我慢比べ?のぞむところです!グレートネビュラ
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
(Ashe Unic) 私が守る!
(Ashe Unic) 痛みはここで止める・・・・・・!ランパート
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー

【周囲には、兵士の死体と魔導兵器の残骸が散らばってみえるだろう。道の先には、点々と血の跡が続いている。】

  『……足跡、この先だ』

<Ashe Unic> この先・・・続いてる
<Heresy Arrogance> 大きいのがいる
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
<Ashe Unic> 痛いものは痛いですね・・・
<Ashe Unic> ここまで頑丈に道を阻むなんて・・・あの子には、何か特別な理由があったんですか?

  『……そっか。すまない、せめて帰ってから怪我が残らなければ、いいんだけど』
  『……。わからない。』

<Ashe Unic> ・・・大丈夫。よくある話。それにこれはきっと・・・共感の痛み。

  『………そう、か。』

<Ashe Unic> 一番痛かったのは、あなたでしょう?

  『………。そう、かも。』
  『ありがとう。付き合ってくれて』

<Dew Langton> どういたしまして

【扉の先には、少年の影が立ち竦んでいるのが見えるだろう。】

Heresy ArroganceBahamutはVen'a Rahnaに柔和に微笑んでみせた。

  『……この先……
  『………。何が、あったんだっけ

<Ashe Unic> 最後のページ・・・かな。

  『……、多分

<Heresy Arrogance> いこ、だいじょうぶだよ。
Heresy ArroganceBahamutはVen'a Rahnaに柔和に微笑んでみせた。

  『……。うん』
  『行こう。』

【目の前に広がるのは、異様な光景だ。人だったものが散らばり、血だまりの中に立つ異形の姿が映る。】

  『……

<Ashe Unic> あれは・・・
<Ashe Unic> 最後のページで、間違いないん、だよね

  『……これ、は

<Heresy Arrogance>

【Heresy Arroganceの足元で、パキリと何かが割れる音がした。】

<Heresy Arrogance> え

【そこには、砕けた青い花の髪飾りが転がっているようだ】

<Dew Langton> ……
<Heresy Arrogance> これ
<Ashe Unic> あ・・・・・・

  『……違う。あれは――

【異形の口から、少女の声が、響く。】

<Heresy Arrogance> (/em は髪飾りを拾い上げる

◇「ね、おねがい。わたしがわたしで居られるうちに、あなたを覚えていられるうちに、わたしを―――

<Dew Langton> (/em は無言で、後方にある空のコンテナを見た。)

  『――俺は、……

<Heresy Arrogance> なんで

  『……。』

<Ashe Unic> ・・・聞いてあげるの。あの子の、願い

  『……うん。』

<Ashe Unic> ・・・わかった。
<Dew Langton> 貴方は、そうしたんですね

  『……あの子が、望んだなら』

<Dew Langton> ならば、持ち帰りましょう。……その記憶を。
<Ashe Unic> じゃあ、痛み、一緒に受けるよ。

  『……ありがとう。最後まで、頼む』

<Ashe Unic> いくよ
<Heresy Arrogance> 悲しいの終わらせてあげなきゃね。
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
(Ashe Unic) 大丈夫・・・できる!
(Ashe Unic) させない!ロウブロウ
<Ashe Unic> もうやめて!!
(Ashe Unic) 痛みはここで止める・・・・・・!ランパート
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 残念、私はこっちです。カモフラージュ
<Dew Langton> させない!
(Ashe Unic) こちらも慈悲は捨てます。覚悟してくださいノー・マーシー
(Ashe Unic) 守りたい・・・この想いは折らせないハート・オブ・ライト

――あなた方が倒したはずの異形の姿はそこにはなく、ただ力なく横たわる少女を見下ろす少年の姿が映るだろう。】

  『……異形なんかじゃ、なかった』

<Heresy Arrogance>

  『最初から、彼女は――彼女の、ままで』

<Dew Langton> オフィーリアさん……

【跪いた少年は、弱々しく上下する少女の胸に、短剣を突き立てる。】
【躊躇する少年を導くように、少女はその背に手を回した。】

▽「もう、疲れただろ」
▽「ごめんな」

【短剣が胸を貫く刹那、彼女がふわりと笑みを浮かべたようだった。】

  『「――帰ろう。オフィーリア」』

【景色が、暗転してゆく――

<Dew Langton> う……
<Heresy Arrogance>




――気がつけば、あなた方は元いた集落へ戻ってきていることだろう。――しかし、そこに出迎える影はない。ただそこにあるのは、崩れ落ち焼け爛れた空疎な残骸のようだ。】
【見渡せば、しんと静まり返った集落の真ん中で、ひとり、ぽつんと。亡骸を抱いた少年の影が立ち竦んでいる。】

【少年の影は、傷の痛みも厭わずに、迷わず南へ向けて足を踏み出すだろう。その先で女神が眠ると云われる湖へ。】

【やがて、あなた方の視界には緩やかに流れる小川が映るだろう。その先には、物言わぬ少女を抱きかかえ、少年が足を引きずり歩いてゆくのが見える。】

【薄暮冥々たる森の中、さざめく木葉に幻覚の歌が耳に届く――

【紡ぐ歌声は童話を語り聞かせるかのように、穏やかに】

【彼女をやさしく寝かしつけるように、優しい音色を奏でる。】

  『 細い手足 森を歩く 揺らめく灯火の最後の光

  『 空を隠す木々の外で 夕陽が静かに落ちてゆく

  『 此処に居るよ 君の傍に 幼い我が儘が許されるなら

  『 共に在った彼の日の様に もう一度手を取り歌いたい

  『 君亡き世界に飼馴らされた僕は 如何なる果てに

  『 渦巻く破滅を愛しく懐かしく 受け入れるのだろう 』

【紡がれる音色はやがて消えゆくようにゆるやかに遠ざかる――


【やがて少年の影は、小川の水が湖へと流れ落ちる場所に辿り着くだろう。彼は物言わぬ少女の亡骸を、そっと冷たい川の流れに乗せた。】
【穢れ無き小川の導く先で、黙して眠る女神に届ける様に。】

【水面に飲み込まれていく少女の姿を見届けた少年は、役目を終えたようにその場に崩れ落ちた。】

<Heresy Arrogance> あ

【遠目にも、その身体は既に事切れていることがわかるだろう。】

<Ashe Unic> そう、あなたも・・・ここで・・・

【その懐から、一冊の襤褸い手記がこぼれ落ちる。風に靡いて開かれた頁は、白紙のようだ。】
【装丁は擦り切れ、崩れ落ちそうな程でも――不思議と、中の頁だけは、綺麗に整えられている。】

<Heresy Arrogance>
<Heresy Arrogance> (/em は手帳を拾い上げる
<Dew Langton> ……俺たち、貴方の名前をまだ、……
<Heresy Arrogance> 見つけられなかったね。
<Ashe Unic> でも、見つけられた・・・彼が必死に大切な人を取り戻そうとした、事実は
<Heresy Arrogance> うん。
<Heresy Arrogance> (/em は少年のそばに流れていかないように少女の髪飾りを置く
<Dew Langton> (/em は少年の亡骸にそっと瞑目した。
<Dew Langton> ……哀れに思ってはいけませんよね、きっと。
<Ashe Unic> (/em は自分なりの祈りの作法を少年に、そして水の先へ捧げた)
<Heresy Arrogance> がんばったねぇいっぱいいっぱいがんばったよ。
<Ashe Unic> ・・・おつかれさま。
<Heresy Arrogance>
<Heresy Arrogance> これ
<Ashe Unic> もう誰にも邪魔されないで、歌って踊ってね・・・強いあなた、優しいあの子
<Heresy Arrogance> (/em は拾い上げた手帳を差し出す
<Dew Langton> (/em は手記を受け取り、ぱらりと頁を捲った。
<Dew Langton> 本当に、頁が埋まっている。最後は白紙だけど……それも含めて、全部。
<Heresy Arrogance> そっか
<Ashe Unic> ・・・・・・読み終えたらすること。それをしたら、きっと・・・・・・
<Dew Langton> ……ええ。でも、戻らないと……
<Heresy Arrogance> でも、ここにひとりぼっちになっちゃうの。
<Ashe Unic> 大丈夫。
<Ashe Unic> かきたされなくても、私たちがここにきた
<Heresy Arrogance> うん
<Ashe Unic> もしかしたら、そのために、呼ばれたのかもしれない
<Dew Langton> 俺たちが来なかったら、本当に、本の中でひとりぼっちだったかもしれないですから……
<Heresy Arrogance> ……うん
<Dew Langton> (/em は4人の輪の中で、両手に手記を広げた。
<Dew Langton> それでは、……<了>、としましょうか
<Ashe Unic> (/em は裏表紙側にそっと手を添えた)
<Ashe Unic> じゃあ、一緒に・・・。
<Heresy Arrogance> (/em は手帳に手を添える
<Dew Langton> ええ。……おやすみなさい。
<Heresy Arrogance> おやすみなさい。
<Dew Langton> (/em はゆっくりと手帳を閉じた。
<Ashe Unic> おやすみなさい・・・だれかさん。

【横たわっていた少年の影は、やがて手記と共にぼんやりと薄れていくだろう。】
【木々の隙間から覗く太陽が、ゆっくりと、瞼を閉じてゆく。】
【それはまるで、物語の頁を閉じるかのように――

【深い微睡みに溶けていくように意識は掠れ、あなた方の目に映る景色が歪んでいく。】



【あなた方が目を覚ました時に目に映るのは、見覚えのある部屋の景色だった。】

<Heresy Arrogance>

【そうして辺りを見回した時、あなた方は、テーブルの上にあったはずの手記が消えていることに気づくだろう――

Dew Langtonは何も置かれていないテーブルを前に呆然としている。
<Heresy Arrogance> なんにもない
Ashe Unicはそっと目を開けた・・・目元から涙が溢れる
<Ashe Unic> 消えちゃった・・・
<Heresy Arrogance> 誰かに会いたかったのかな忘れないでって。
<Dew Langton> 忘れたいことと、忘れてはいけないこと、どっちもあって……
<Dew Langton> 迷子だったのかも……
<Ashe Unic> ・・・そうかもしれない。あの白紙を書き換えてほしかったのかもしれない。
<Ashe Unic> ・・・・・・本当のことはわからないけど、でも・・・・・。
<Dew Langton> でも、覚えてますから、ね
<Ashe Unic> そうですね・・・・・・じゃなきゃ、こんなに胸が痛いこと、ない
<Heresy Arrogance> うん

【あなた方が窓の外を見れば、空には星がひとつふたつと輝き始めていた。夜の帳は、ゆっくりと幕を降ろしてゆく――

<Ashe Unic> 本を借りるにも、遅くなってしまいました・・・・・・新しい本はまた今度にして、今日は・・・一度眠ります
<Dew Langton> 俺……何か借りようと思ってたけど、
<Dew Langton> 忘れちゃったな……
Dew Langtonは首を傾げた。
<Heresy Arrogance> わたし、森にいってくるの
<Ashe Unic> 今からじゃ暗くないですか?
<Heresy Arrogance> へいきだよ、あのねあのね?目がみえにくくてもね?においがあるんだよ!
<Ashe Unic> ・・・ふふ、さすがヘレシーさん。頼もしい知識をたくさんお持ちなんですね
<Heresy Arrogance> ふふー!
<Dew Langton> 行くなら気を付けてくださいね
<Heresy Arrogance> うん!
<Ashe Unic> 川の音、花の香りに満たされた夜・・・悪くないかも、しれないですね。
<Heresy Arrogance> いっしょ、いく?!
<Ashe Unic> ・・・・・・わかりました。お散歩も悪くないですね。
<Ashe Unic> ご一緒、してもいいですか?
<Heresy Arrogance> ふふ!いいよ!
<Ashe Unic> デューさんも、一緒に行きませんか?
<Heresy Arrogance> ませんか!
<Dew Langton> そうですね……じゃあお言葉に甘えて。森なら案内も出来ますからね
<Heresy Arrogance> ふふー!やったぁ!
<Ashe Unic> お二人が一緒でよかった・・・
<Dew Langton> 青い花も探そうかな、折角だし。
<Heresy Arrogance> まだ、あそこにいるかな?
<Heresy Arrogance> いなくても
<Heresy Arrogance> おはな、とどくかな?
Dew LangtonAlexanderはHeresy ArroganceBahamutにうなずいてみせた。
Heresy ArroganceBahamutはDew LangtonAlexanderに柔和に微笑んでみせた。
Heresy ArroganceBahamutはDew LangtonAlexanderにうなずいてみせた。
<Ashe Unic> きっと、受け取ってくれます。気持ちが大事ですから、ね。
Heresy ArroganceBahamutはAshe UnicIfritに柔和に微笑んでみせた。
<Dew Langton> じゃ、行きましょうか……
<Heresy Arrogance> はぁい!
<Ashe Unic> ええ、行きましょう。
Heresy ArroganceBahamutはDew LangtonAlexanderを笑った。


  『――ありがとう』 fin.