こあらん
2026-01-17 00:35:05
9107文字
Public ロベシエ
 

寒い夜の温もり(R18)/ロベシエ

ただ、寒い夜の日にロベシエがいちゃいちゃラブラブしているだけのお話。

 真冬の夜は寒い日が続き、室内も冷え込む日も多い。今夜は特に、骨まで凍りつくような寒さだ。

「う〜〜、寒い!今日は一段と冷えるねー」
 部屋に自分しかいないというのに、思わず呟きながらシエテは窓を見る。ふわふわの温かいパジャマに包まれているというのに、冷たい空気が体を刺すように忍び込んでくる。窓の外は真っ暗だが、目を凝らすと空がほんのり明るい。このような空が見えるのならば、いつ雪が降ってもおかしくはないだろう。そう思いながら、シエテは手元にあるホットミルクをそっと口に運ぶ。先程、厨房で作ってきたが、今日みたいに寒い日にはぴったりだ。少し混ぜた蜂蜜の匂いが、甘く温かく立ち上って、外の寒い空気を忘れさせるほど心地良い。一口飲むと、ホットミルクの温かさと甘さがじわじわと身体に広がり、芯から暖まる。
 ふと、サイドテーブルに置いてあるもうひとつのマグカップに目が止まる。中身は自分が飲んでいるものと同じ、ホットミルクだ。このコップを飲む相手を待っているかのように、湯気が柔らかく立っている。
(そろそろ来る時間帯だよね
 シエテは、これから来るであろう訪問客を待っていた。何故なら、このような寒い日は決まってロベリアがシエテの部屋に訪ねてくる。いつものように甘えた姿でドアの前に立つ姿を想像すると、胸の奥が少しだけくすぐったくなる。


ーーコンコン

 そう思った矢先に、ドアをノックする音が聞こえた。
「やっぱり、来たね。“寒がりのロベリアくん”?」
 笑いながら、シエテはドアを開けた。予想通り、そこにはロベリアが立っていた。
「ボンソワール、シエテ。はぁ今日は寒いな
 いつもより肩を落としていて、シエテよりも背が高いはずなのに今夜は何だか小さく見える。寒さが苦手なロベリアは、すっかり気が滅入っている様子で、ふぅっと少し小さく息を吐きながらシエテを見つめた。今夜はそのままシエテの部屋で寝泊まりするつもりのようで、少しおしゃれな室内着のような寝間着姿のまま来ている。シエテはそんな姿のロベリアを見てくすっと笑った。
 寒い日は一人だと寒すぎて、寂しくて眠れない。そう言いながら、毎回シエテの部屋を訪れるのが、何だか可愛らしい。もう、何度もこのような姿のロベリアを見ているのに、毎回胸がきゅっとする。この年下の恋人が、こんな風に自分に甘えてくるのがたまらなく愛おしい。
「寒がりのロベリアにとって、厳しい夜が続くかもねー。ほら、ホットミルク、身体が温まるよ」
 そう言いながら、サイドテーブルに置いておいたホットミルクをロベリアに渡す。作ったタイミングがぴったりだったみたいで、ホットミルクはまだ冷めておらず、まだ湯気がふんわり立ち上っている。マグカップを片手で受け取ったロベリアは、「メルシ、シエテ」と嬉しそうに受け取る。

「うん、甘いな
 一口飲んだ後にそう呟くと、ロベリアは無意識に舌を出し、唇の端に残ったミルクを舌先でそっと舐め取った。その何気ない動作が、やたらと色っぽく見えてしまう。ベッドの上でよく見る、あの獲物を狙っているかのような表情と似ている気がして、見ているだけでシエテの胸がどきりと鳴った。頭に浮かんだのは、いつもの夜の記憶
ーー耳元で熱く吐かれる熱い息。首筋を這う下のざらついた感触。奥まで容赦なく押し込まれて、腹の奥が震えるような圧迫感
 想像しただけで頬がカッと熱くなり、腹の奥がなんだかこそばゆい。そんな自分を、ロベリアに察してほしくなくて、視線を逸らしながら傍にあるスツールに腰を下ろす。手元にある飲みかけのホットミルクはまだ温かい。気を紛らわせるように、ごくりと一口飲む。蜂蜜の甘さが、やたら甘く感じた。

そういえば、ロベリアは今日団長ちゃんと一緒に魔物討伐の依頼だったんでしょ?どうだった?」
 自分の湯気だった頭を冷やすためにも、話題を逸らす。ロベリアは、ホットミルクを飲みながらゆっくりと答えた。
「そうだな今日のはあっという間に終わったな。……はぁ、あまり壊しがいのない相手だった。物足りなくて、その後タワーと破壊を楽しんだくらいだ」
 手に持っているマグカップを見つめながら、ロベリアは伏し目がちに俯く。様子から見るに、本当に退屈な依頼だったんだな、と伝わってくる。
「ちゃんと、団長ちゃんを困らせたりしなかった?お前が変なことして、毎回毎回、怒られるのは俺なんだからねー」
変なこと?……心外だな。オレはいつも団長の幸福を思って行動しているぜ?」
 心底不本意だという表情でシエテを見つめるロベリアに、シエテはため息をつきながら苦笑した。ロベリアのグランに対してのズレた行動で、毎回シエテが何故かグランに怒られている。この前も、十天衆の仕事から艇に戻ってきた時、グランに呼び止められて、
『シエテ!ロベリアと付き合っているんでしょ?しっかり躾けてよ!なんか、シエテと付き合ってからよく暴走するんだけど
 と言われたほどだ。流石に不在の時は、どうしようもできないので勘弁して欲しい。ロベリアと付き合い出した当初、喜びに満ち溢れたロベリアはグランにすぐ報告してしまったせいで、関係を隠すことは出来なかった。
……こんな事なら、秘密の関係にしておけばよかったな
 シエテは小さくため息をつきながら、心の中でぼやいた。

 ちらりとロベリアを見る。体が暖まってきたのか、ロベリアは手元のホットミルクをぐいっと一気に飲み干し、サイドテーブルに置いた。そして、ゆっくりとシエテに近づいてくる。
まぁ、もうそういう話は今はいいじゃないか。今はそういう時間じゃないだろう?」
 そう言いながら、ロベリアの指がシエテの顎に触れ、優しく顔を上げさせる。ロベリアと視線が絡み合い、綺麗な深い緑の瞳が間近に迫る。その瞳の奥に熱情を感じたーーと思った矢先、ロベリアの唇がシエテの唇と重なった。 
………………
 柔らかくて温かい、ロベリアの唇。きちんと手入れされているような、弾力がある唇が優しく触れた瞬間、胸の奥がきゅっと締め付けられた。キスの合間に髪をゆっくり撫でられ、その指先の感触が心地よくて、身体から力が抜けていく。ふわふわと浮かぶような感覚に包まれながら、シエテは夢中でロベリアからのキスに応えた。
 舌がそっと入り込み、絡み合う熱さに息が混じり、頭がぼんやり溶けそうになる。シエテの髪を撫でていたロベリアの手が、ふと手元に伸びる。マグカップがシエテの手からそっと取り上げられ、ロベリアに渡される。コトン、という小さな音と同時に、唇が離れた。ロベリアの顔はほんのり紅潮し、目を細めてうっとりとした表情でシエテを見つめていた。息が少し乱れていて、唇が湿って光っている。

「もっと、オレを温めてくれ

 物欲しそうな、甘く掠れた声でロベリアは言った。どうやら残りのホットミルクは、今は飲めそうにない。




 キスをしながら、お互いの服を脱ぎ合っていく。二人とも、寝る前の簡素な服を着ていたからか、するすると簡単に滑り落ちていく。肌が露わになるたび、冷たい空気がひやりと触れてくる。なのに、今は内から感じる熱と、ロベリアからの熱を身体で感じていて、寒さなど感じない。一糸まとわぬ姿になった瞬間、シエテはロベリアに抱き着いた。じんわりと伝わる体温に、体が溶けていくようだった。
「んっ」  
 シエテは無意識に甘い吐息を漏らし、もっと近くにすり寄った。キスはまだ続いていて、舌が絡み合うたび、二人の息は荒くなる。シエテの身体の下腹部が、徐々に熱を帯びて、頭の中がロベリアのことだけでいっぱいになる。ロベリアのしっかりとした手が、シエテの背中をゆっくりと撫で降りる。背中の窪みを辿りながら、優しく、でも確実に下へとなぞっていく。指先が尻の丸みに沿って、秘部へと指を滑り込んだ瞬間、シエテは小さく声をあげた。
「はぁっ
 身体がびくんと震え、シエテは思わずロベリアの顔を見上げた。ロベリアは嬉しそうに頬を赤らめ、目を細めてシエテを見つめ返している。これから受ける快楽を想像しただけで、腹の奥がずくんと疼いて、腰が勝手に震えてしまう。


「あっ……はぁ……も、もうっ
 ロベリアはシエテの乳首を弄りながら、指で中を広げていく。
 もう、指が三本目まで入ってきて、ロベリアのしっかりとした硬い指が中をゆっくり、ぐじゅぐじゅと撫で回す。気持ちいいでも、何度もロベリアを受け入れたこの身体は、もっと別なものを欲しがっている。今のままでは、足りない……
 ロベリアは指をゆっくり動かしたまま、楽しげにシエテの顔を覗き込む。
「なぁ、シエテ……、どうして欲しい?」

ーーああ、いつも、こうだ。
ロベリアはいつも優しくシエテを焦らして、欲しい言葉を紡ぐまでは絶対に進めてくれない。こんなに奥が疼いて、身体がもっとロベリアが欲しいと求めているのに……

「あっ、ろ、ロベリアっ、お、お願いっ
 瞳に涙を溜め、シエテはロベリアに訴える。見つめ返すロベリアのエメラルドの瞳が、シエテの心を射抜くように輝いている。彼の瞳は今、期待と欲情が混ざり合い、ギラギラと燃えたぎっている。彼の中心は硬く立ち上がっていて、なにかを待ちわびるように震えていた。シエテからの言葉を待って、自分の欲望に耐えている。そんな合間にも、ロベリアは指の動きを止めず、絶えずシエテに刺激を与え続ける。ロベリアの指の動きに合わせて、自分の身体から発する、くちくちという水音が耳に届くたび、熱くなって顔を背けたくなる。それに、これからロベリアに伝える言葉を考えるともう、頭が沸騰しそうだ。

「あぁも、はやく……はやくっ入れてっ、ろべりぁぁ!」
 
 最後はもはや、懇願が混ざった絶叫だった。自分でも信じられないくらい、甘い声で大声で叫んでしまっていた。その様子をみたロベリアは満足げに笑い、「トレビアン」と息を吐くように呟きながら、指を引き抜く。
……んぁっ!」
 引き抜く瞬間に、いいところを優しく撫でられて、シエテの身体は思わずびくんと跳ね上がる。敏感になったそこが電流のように震えて、シエテは思わず声を上げた。
 それから待つ間もなく、ロベリアの熱く硬いものがゆっくりと入り込んでくる。これから始まる快感に胸が高鳴り、期待と喜びでいっぱいになりながら、シエテはロベリアを見つめた。その視線を受け止めたロベリアは、思わず喉を鳴らした。
くはっ、キミは本当に……

ーーはやく、はやく
 そう心の中で叫んでも、ロベリアはゆっくり、ゆっくりと硬いそれをシエテの中へ沈めていく。身体の中に広がるロベリアの熱を感じる。それだけでも、ロベリアを何度も受け入れたはずのそこは、歓喜に震えて締め付けてしまう。
……はぁあっ……
 ロベリアはすぐに激しく動きたい衝動を抑え、ゆっくりと腰を回し始めた。その動きはまるで、シエテの中を味わい尽くすように、じっくりと、確実に奥の敏感なところを撫で回す。
「あぁ、キミの中、熱いな
 感慨深げにロベリアは、シエテの髪を撫でながら囁いた。小さな刺激で焦らされ、身体はより強い刺激を求めている。やっと欲しいモノが入ってきた。

ーー嬉しい、でももっと強く、もっと深く感じたい。シエテは我慢ができず、震えた声でロベリアに懇願した。
「あっろ、ロベリアぁ、もっともっと動いて!」 
ウィ、こんな感じかい?」
 ロベリアは意地悪く笑いながら、腰を少しだけ深く沈めて止める。そして、再びゆっくりと確実に、シエテのいいところを捉える。快感がぞくぞくと身体の芯から侵食してきて、もう理性は殆ど残されていない。抑えていた声も、抑えきれなくなり甘い声がロベリアの動きに合わせて、連続して溢れ出す。
「あっ……あっんぁっ、はぁっろ、ロベリアぁ、そ、そこっ……あぁあっ」
 シエテの声が段々と甘く、切なく変わっていき、声が部屋中に響く。身体はもう溶けるくらい気持ちがよくて。もっと強く、深く感じたいのに、焦らされているみたいで、もどかしい。シエテは手元にあるシーツをぎゅっと掴み、ロベリアを見つめながらひたすら快感の渦の中に飲み込まれていた。ロベリアはその様子を見ながら満足げに笑みを浮かべ、熱い息を吐きながら囁く。
「くははっ、いいね。もっと、もっとだ!シエテ!」
 シエテの淫らな姿に興奮したロベリアは、シエテの腰を強く掴み、さらに奥へ突きあげる。その瞬間、シエテの身体はびくんと大きく跳ね上がり、身体は弓なりに反った。
「ーーーーーッ!!あっ、あぁっ、ロベリアぁぁっ!」
 シエテの声はもう、蜜のような甘い響きに変わっていた。ロベリアの熱が奥を抉るように押し込まれるたび、強い、体を揺さぶるような快感が身体中を駆け巡る。

ーーきもちいい、ロベリアの熱がすごくて熱い……

 もう頭は溶けたアイスクリームのようにどろどろになっていた。 
「あっ、あっ、あぁっ……!ロベリア、ロベリアぁ……っ、んぅっ……あぁぁっ……!」
 急に受けた、ロベリアからの情熱的で強い刺激に、シエテの身体はもう耐えられなくて、思わず目を瞑ってしまう。もう、気持ち良すぎてどうにかなってしまいそうだ。今、シエテにできる事は、ひたすらロベリアの名を呼び、喘ぐだけだった。

「シエテ……
 そこで、ロベリアがぎゅっと抱きしめ、密着してくる。急にロベリアからの体温が全身を包み込み、ロベリアの匂いが鼻をくすぐる。それだけでシエテの中がきゅうっと締め付け、ロベリアの熱がより深く染み込んでくるの感じた。ロベリアはそっと撫でるようにシエテの顎を持ち上げ、唇を重ねた。そして、蕩けた、でも掠れた声をシエテに向ける。
「シエテ、目を開けてオレを見て。もっとオレを感じてくれ」
 とても甘く、でも心を揺さぶるような切ない声だった。瞳をそっと開いてみると、蕩けたロベリアの顔が目の前にあった。頬は紅潮し、エメラルドの瞳は欲情に駆られて燃えるように輝いている。身体から湧き出る熱が熱くて堪らないのか、顔や体から流れる汗が色っぽく、息を吐く姿があまりにも美しくて、シエテは思わず息を飲んだ。

ーー可愛い……

 思わず口にしそうになるのを何とか耐える。ロベリアがこんな蕩けた顔をさせているのは、自分なのだとーーそう思うだけで胸が熱くなり、嬉しくてたまらない。シエテはそっとロベリアの頬に手を添え、自分から、唇を重ねる。ロベリアから嬉しそうに息を飲む音が聞こえ、シエテの心がさらに溶けていく。
「んっ……っ、ふぁ……あっ」
キスはすぐに深いものとなり、ロベリアの舌が熱く、深く絡み合ってくる。合間に、ロベリアの腰が再び動き出し、シエテの中は再び奥を抉られる。もう上も下も、ロベリアを感じて、気持ちがよくて、熱くて熱くて堪らない。それでも、もっとロベリアを感じたくて、シエテの両腕はロベリアの背中へ回り、強く抱き締めた。
「ロベリア……あっ、ロベリアぁっ...!あっ……んぁっ
ひたすらロベリアの名前を呼び、求めているシエテに応えるかのように、ロベリアはもっと奥へと強く腰を動かす。もっと感じたくて、シエテもロベリアの動きに合わせて無意識に腰を浮かせ、ロベリアを誘ってしまう。
合間にお互いの視線が絡み合うと、自然と唇が重なる。さっきからずっとこの繰り返しだ。ずっとロベリアを感じていたかった。

「あ熱いっあ、あっ、……も、だめっ
ーー限界を感じる。もう、耐えられないっ。ロベリアも同じように限界が近いようで、一度ゆっくりと抜かれた後に、一気に強く一度、奥を抉られる。
「ーーあぁっ!」
 頭が真っ白になり、軽い絶頂が脳を駆け巡る。もっとそこを強く突いてほしいのに、ロベリアは動かず、密接してシエテの耳元で囁いた。
「シエテ、ジュテーム、オレのモナムール
 それが、合図かのように、ロベリアは短く、激しく腰を動かす。
「あっあっあっ……!ろべりぁっあっ、ろべりぁあっ!」
 ずんっ、ずんっと短く、強い刺激が断続的に続き、シエテの甘い声はリズムに合わせて溢れ出す。身体はびくびくと反応し、待ちわびた強い刺激で、もう堪らない。そんなシエテを見て、ロベリアはシエテの名前を呼びながら首を噛む。
「シエテ……っ!」
 急にきた鋭い痛みと熱が合わさった瞬間、全身が雷で打たれたかのように震え、強い快感が体全体を駆け巡り、全身がびくびくと痙攣する。痛いのに、それが快感に変わってもう、何も考えられない。
ろべりあぁっ、もだめっ、あぁぁぁあっ!!」
 視界が白く霞み、耳の奥で自分の甘い悲鳴が響く。ロベリアも低く唸るような声を漏らし、シエテの奥に熱を注ぎ込む。中で、ロベリアの熱を感じる。最後の一滴まで欲しくて、シエテの中はロベリアのものを強く搾り取った。


 お互い、はくはくと息を荒げながら、顔を見合わせる。行為が終わってしまったのが名残惜しくて、シエテは思わず唇を寄せた。ロベリアも同じように、名残惜しげに唇を重ねてくる。
 唇が離れた後、ロベリアが「熱いな……」と呟いた。確かに、あんなに寒かった部屋が今はもう熱く感じる。心なしか、自分達の熱気にやられて窓が曇っている。身体も、汗とお互いの精液でべとべとだ。でも、なぜかこの温もりが心地よくて、離れたくない。それでも繋がったままの身体で、シエテはロベリアのキスをそっと受け入れた。まだ熱い息が混じり合い、心まで溶けていくような気がした。


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 結局、あれから何回も身体を重ねてしまった。シエテの身体ももうくたくただった。むしろ、まだ意識がある自分を褒めてやりたい。5歳年下とはいえ、若い子の体力ってすごいそうぼんやり考えながら、シエテはロベリアの傍で横になっていた。ロベリアもようやく疲れが出てきたみたいで、片腕をシエテの頭の下に滑り込ませて腕枕にし、残りの腕でしっかりと抱き寄せてくる。耳元で聞こえる穏やかな息遣いと、ロベリアの指先がゆっくりとシエテの髪を撫でる感触が、気持ちがいい。会話は一切ないのに、この静かな時間が好きだった。
 身体をぴったりと重ねると、ロベリアの胸板から伝わる熱がまるで小さなオーブンのように熱い。その熱が、シエテの体をじんわりと温めて包み込んでくれる。
(いつも思うけど、ロベリアの身体……本当に温かいな
 そう思いながら、目を瞑る。このぬくもりが気持ちよくて、このまま眠ってしまいそうだ。うとうとしながら、ふとある事が頭を過ぎった。
 基本的に、体温が高い人は平熱が高いので寒さに強い、ということ

「ロベリア
「ウィ、なんだい?シエテ」
 顔を上げ、ロベリアの方に向ける。ロベリアは嬉しそうにシエテを見つめる。
「ロベリアの身体って、いつも温かいよねー。本当に寒がりなの?」
………
 シエテの質問に、ロベリアは何も喋らず、ただにっこりと笑い、笑顔で返す。うーん、これは怪しい。そもそも、ロベリアなら魔術で部屋の温度なんて簡単に調節できるはずだ。自室の寒さなど、何とかなるだろう。はたして、寒いからと言ってシエテの部屋に毎回訪れる必要があっただろうか。シエテの中で、少しの悪戯心が芽生えてくる。

「ちょっと、飲み物でもとって来ようかな〜」
 ロベリアをからかいたい気持ちが勝って、身体を起こしてベッドから起き上がろうとする。すると
「ノンっ!!!」
「うわっ!」
 凄い勢いでロベリアから後ろから抱き締められ、ベッドへと引き戻された。
「シエテ、こんな時に一人にさせないでくれ!」
「ごめん、ごめんちょっとからかってみただけだって
 後からぎゅっと強く抱き締められる。頭をぐりぐり押し付けられて、ロベリアの髪が肩にかかってくすぐったい。そんなに離れてほしくなかったのか。そういう風に甘えてくるロベリアが可愛らしくて、思わずくすっと笑ってしまう。しかし、そう思うのも束の間であった。

「あっ……、こ、こらっ……あぁっ!」
 後ろからシエテを抱き締めたままのロベリアは、そのままシエテの肩に強くキスを落としながら、片手ではシエテの乳首をきゅっと摘む。そして、もう片方のロベリアの大きな手はするすると身体の下腹部辺りを優しく撫で、その手は徐々に中心へと向かう。先程までの行為で、散々果てたそこにロベリアの指先が触れた瞬間、シエテの身体はビクンと跳ねてしまう。そこは、まだまだ敏感で、ロベリアが少し触れるだけで軽く電流が走るように、気持ちがいい。
「あっ……だめっ、まだっ
 指が根元に添えられ、ゆっくりと上へと滑っていく。先端に達すると、親指で優しく撫で回すその緩やかな刺激で、身体が再び熱を帯び始める。冷めかけていたはずの熱が、じわじわと湧き上がってくるのを感じる。ロベリアは、肩をかぷかぷと甘く噛みながら、甘い声で囁く。
「はぁっ、シエテ……足りない
 こんな声を出している時は、だいたいシエテを再び求めている時だ。

「もーー、またぁっ?…………あぁっ」
 繰り返しの愛撫に、声を抑えながらシエテはロベリアの方に顔を向ける。そんなシエテの反応を気にせず、ロベリアはさらにを強く抱き締めてくる。
「まだまだ寒いんだ、シエテ。もっとオレを温めてくれ
 そう甘えた声で頼まれてしまっては、シエテの胸がきゅんっと締め付けられる。断れるはずがない。こんな風に甘えてくる年下の恋人に、いつも負けてしまう。
(しょうがないなぁもう。本当に寒い日は甘えたがるんだよねぇ
 内心そう思いながら、シエテは器用に自分の身体をロベリアの方へ向きを変え、口づけを交わしながらロベリアを強く抱き締めた。

ーーーまぁ、確かに寒い日は一緒にいた方が、心も温まるからね

 そう思いながら、シエテは再びロベリアに身体を委ねた。ロベリアの体温が、肌から、心の底からじんわりと染み込んでくる。
 外はまだ真冬の夜。窓の外はまだまだ暗く寒いのに、このベッドの中だけは春のように暖かかった。