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望月 鏡翠
2026-01-17 00:16:36
925文字
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日課
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#1964 星は西に流れた4
#毎日最低800文字のSSを書く/チェス盤戦争
死人の中で動き回る影は、無造作に死者を飛び越え、彼らを悼む風ではない。彼らの味方であったなら、あった以上
後ろから見たその人物は外套で頭まで覆っていて、年齢は愚か性別もはっきりとしなかった。飛び退って振り向いたときにフードが取れて、ようやく容貌が明らかになった。
謎の正体が明らかになるのは、歯の間に挟まっていた肉が取れるくらいスッキリする。
想像したよりも年若い青年がそこにいた。
翻った外套の下に武器は見えたが、手にしてはいなかった。オドが武器を手にせずに話しかけたように、出来うる限り敵対意思を示さずに居たいのだろう。しかし全身に満ちる緊張が、彼の警戒心を伝えていた。
「無駄のない戦いぶりだったンで、邪魔しちゃ悪いかと」
へらりと笑うがまだ警戒を保ったままだ。
敵対か、友好か。賽の目が出るのを待っている二人の間の空気は肌がひりつくほどに張り詰めている。
「褒め言葉だと受け取ろうか」
なるほどやはり、オドが戦うのを見ていたと断じても良さそうだ。
「やっぱりさっきの気配はあんただったな」
ニヤリと笑う。
「何も死体漁りを咎めに来たわけじゃないんだぜ、少し聞きたいことがあるだけだ」
道具も金も、死人には必要がない。それを悪とする文化は生まれた国にはない。財は罪と共に、巡り蓄えられるものだ。
「聞きたいこと?」
青年は首を傾げる。いきなり本題には入らない。その一言が、きっかけになって場が崩れる可能性がある。
「はは、教えられることなんて、こいつらのアジトか近くの町の場所ぐらいしか無いっすよ」
「なんだ詳しいじゃないか。一人くらい生かして案内を頼もうと思っていたのに、うっかり全員殺しちまった。少し同道頼めるか?」
「案内は構いませんがね、幾らかいただけたりするンで?」
眉根を寄せると、払いを渋ったと思ったのか青年はすぐに言葉を撤回した。
「ジョーダンですって。謹んでご案内させていただきます」
「働き次第だな。俺はこう見えて気前がいいぞ」
無論、聞きたいことはあるが、それ以外にも相応の働きをしたのなら、報酬は払う。
「オドだ。遠い東の国からきた」
「
……
アレンです」
歓迎すべき、案内人の登場だ。
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