コット
2026-01-15 09:48:12
1104文字
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いちにのさん! で しねたなら 2

温度差兄弟×光の戦士♀
R18導入

ここから「ウェ〜イ見てる〜(略」のエロになる

えっほんとに???




 生身の挑戦者は、ライトヘビー級を順調に駆け上がった。
 それだけではない。対戦者たちをどんどん懐柔して、味方へと引き入れている。
 初戦のヤーナは彼女のセコンドに名乗りをあげ、ハニーBラブリーは自分の配信に彼女を呼ぶ。
 ヒールとして戦ったブルートボンバーとも馴れ合っているらしい。
 
 続くクルーザー級でもその快進撃は止まらない。
 人見知りのシュガーライオットが懐いているし、ダンシング・グリーンに至っては、わかりやすく彼女に恋をしていて、行きつけのバーにあしげく通う姿など、見ているだけで砂糖を吐きそうだ。

 彼らは、まるで太陽を仰ぐように彼女を見る。

……あ〜、わかった。アイツ、オーナーと同じタイプじゃん」 
 
 天性の人たらし。圧倒的な力と、他者の心を絡めとる魅力。太陽はどんなに見つめても、網膜を焼くだけで決して触れることはできない。けれど。

 あの時、ネオン瞬く裏路地で相対したからこそ、わかる。

 ――海だ。あの瞳は、深海の色だ。
 海の底。深く、深く。

 海は、凪も荒波もその姿のひとつだ。全てを許して内包する。だが、踏み込む一歩を間違えれば、深海に引き摺り込まれるだけ。そして、そこにあるのは静かな死だ。
 いつだったか、波乗りの最中に二人で溺死したことを思い出して、ぶるりと身震いをした。

 弟が繰り返し見るアーカイブの中の彼女は、生き生きと楽しそうに闘っている。

 ――暴力が楽しいなんて、正気じゃない。

 そもそも、暴力から縁遠く生きる普通の人間は人への攻撃ができない。
 『目の前にいる人間を顔を殴ろう』
 そう思っても、いざ拳を出すと無意識化でブレーキがかかる。
 生まれた時から暴力のある生活をするか、アルカディアの闘士や軍人たちのように、日々暴力の訓練を積んではじめて、相手を迷いなく殴り倒すことができるのだ。

……どっちなんだかな」

 思わずポツリとつぶやけば、喰いいるように画面を見ていた弟が振り返って首を傾げた。
 なんでもないとひらりと手を振ってから、揶揄うように声をかける。

「よく飽きねェな。そんなに好きかァ?」
……兄者」

 弟は少し顎をあげ、普段は隠されている目でじっとオレを見た。獰猛な瞳がギラリと鋭さを増す。

「オレたちは、コイツ女神と闘う」

 その奥にあるマジな声色に、はっと息を呑んだ。 
 そうだ。オレたちの仕事は、ザ・タイラントの前の露払い。相手が太陽だろうが、海だろうが、仮に女神であろうとも――神座す至天から、この手で引きずり降ろすのだ。

「アァ、そうだな。……絶対に、倒してやろうぜ」