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三毛田
2026-01-11 20:51:53
1084文字
Public
1000字6
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34 め. 目眩に似た恍惚
34日目
彼といると時折起こる
「丹恒
……
」
クラクラするほど、眩しいと錯覚するようなその表情。
何が良かったのかわからないが、うっとりと俺を見下ろす彼に軽い目眩を覚え。
だけど、それを悟らせないようにしつつ頭を抱き寄せれば。
「丹恒ったら大胆だな。そんなに俺と密着したい?」
「っ」
耳元で、妖艶な声。
その声で、俺は選択をミスしたのだと気づく。
「だぁめ。逃さないからな」
「っぁ」
今まで我慢していたのに、声がこぼれ落ち。それがまた、彼の顔に浮かぶ恍惚を強めて。
彼
――
穹
――
に求められれば、応えてしまいたくなるのは、俺の弱さ。
「丹恒、好き。大好き」
耳に、頬に、首に。
彼の唇が降ってきて。目の前がチカチカとして、視界がスパーク。
「あれ? 丹恒?」
ちょっと焦ったような声が少々遠くに聞こえ、意識が途切れた。
「情けない
……
」
「いや。俺も悪かったから」
気絶してしまい、穹に世話をされている。
「丹恒が珍しいな。どうしたんだ?」
「わからない。だが、お前から口づけられて目眩がして、気づいたら意識が」
「大丈夫か? お前のあの薄い布団だと、更に具合が悪くなりそうだから俺のこのベッドで寝てていいぞ」
俺の頭を撫で、服を着てから部屋を出ていく。
あの様子だと、腹が減ったということでパムに食事を貰いに行ったのかもしれない。
俺の考えだから、正解はわからず。
なんとか下着とシャツだけ身に着け、潜り直す。
「
……
穹の、匂いだ」
スンと鼻を動かすと、彼の纏う匂いが鼻に届き。
嬉しくて、掛布団にしっかりとくるまり直すと。
「丹恒、もう寝ちゃったか?」
「いや。お前の匂いを堪能しようかと」
「そういうこと、口にするなって」
照れたのか、頬が赤い。可愛らしいな。
「パムから軽くつまめるものを貰ってきたから、食べられそうなら起きて」
「起きよう」
ゆっくり起き上がり、受け取ろうとするけれど彼は動かず。
「穹?」
「はい、あーん」
と、俺の口の前に差し出してくる。
ので、大人しくそれを食べていれば。
「美味しいか?」
「美味い。流石パムだ」
「だよなぁ。もう一口、いる?」
また差し出されるが。今はそれよりも。
「お前がたくさん食べろ」
「遠慮するなよ」
「俺は、お前が食べている姿を見るのが好きだ。だから、お前に食べて欲しい」
「そう言われたら、断れないじゃん」
俺へと向けていたスプーンを、自分の口へ。
「お前に食べさせた方がいいか?」
「お願いします」
器を差し出し、それからベッドに腰かけ口を開け。
「あーん」
彼へ食べさせる。
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