三毛田
2026-01-08 22:16:44
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31 ま. 真夏の空

31日目
綺麗な青

 まぶしい青空の彼方に、まるで山のような白い雲。
「あっち〜」
「水やりは終えたか?」
「もっちろん! 野菜たちも元気になった」
「助かる。こちらも、朝食の準備を終えたところだ」
「家庭菜園の収穫物のサラダは、もちろんあるだろ?」
「ああ。特にトマトの艶が良いから、見た目もいい」
 丹恒は嬉しそうに告げ。
 俺は室内に入り、被っていた麦わら帽子を背もたれにかけて手を洗いに行く。
 キッチンからは、ふわっとバターの香り。
 ああ。今から朝食が楽しみだ。
「穹。配膳を手伝ってくれ」
「はーい」
 キンキンに冷えた麦茶を飲んでから元気に返事をして、丹恒を手伝う。
「なのと星は?」
「寝かせておけ。昨日も、色々あって寝るのが遅かったようだ」
「丹恒。ちゃんと寝たか?」
「昨日は早めに寝た。一時より前だ」
 俺が問いかけると、むふっとちょっとだけ胸を張る。彼にしては珍しくて可愛い。
 というより。
「お前、いつも夜更かししてるだろ。夏休みだからって、よくないぞ」
 指摘すると、そっと視線を逸らす。
 これは、毎日夜更かししてるな。
「俺もあまり人のこと言えないけどさ、丹恒の睡眠時間は短すぎる」
「だが」
「やることをさっさと終わらせるのが得意なんだから、睡眠時間を削るんじゃなくてそっちの時間を調整するっていうのは、無理なのか?」
「いや、無理じゃない。が」
 言いたいことは、何となくわかる。
 俺も、ゲームに夢中になって、眠る時間を減らそうとしちゃうときがあるから。
 でも。
「若いうちから睡眠時間が短いと、年取った時に大変なことになるぞ」
……そうだな」
 俺がちょっと強めに告げると、ちょっとだけ納得したように頷く。
「わかってくれたならいい。じゃあ、ご飯食べよう」
 丹恒の手を握ると、そっと握り返してくれて。
「いただきます」
「いただきます!」
 手を合わせ、まずはサラダ。
 丹恒が言っていた通り、とても見た目がいい。写真に納めたいくらい。
 まずはドレッシングをかけずに。
 レタスはパリッとシャキッと。トマトも、ちょっと酸味があって美味い。きゅうりはもちろんシャキシャキ。
 ちょっとだけ塩をかければ、トマトは甘みが。
「これ、ドレッシングなくても美味い」
「自分で収穫したものだから、余計美味いのだろう」
 嬉しそうだ。もちろん、俺も嬉しい。
「サラダは全部食べていいぞ。冷蔵庫にいくつか残っている」
「じゃあ、遠慮なく。丹恒も食べるだろ?」
「ああ」
 と、二人で食べきる。
 窓の外は、変わらず綺麗な夏の空だ。