最初は「眠り姫パロディを」という要望が来ていたんですが、あれ眠ってるだけで全然盛り上がらないんだよなーと断ってたんですが囚人のOPHシルエット衣装が王子過ぎてビカッ!と落ちてきたネタ。パロではなくモチーフになったけども!
学生のルカは大きな展覧会の帰り。教授の代理で遠くに出かけていたが旅の途中も全て接待状態、本人も良い家の出なので丁重にもてなされている。
しかし嵐が来たために海が荒れて帰りの船が出ない。足止めを喰らってしまい主催の一人の所持する別荘代わりの古城に滞在する事に。
使っているので綺麗に整っているが別荘のシーズンではないので急拵えで宿泊する準備がされる。
ルカとしては研究所の作業台や床で寝落ちるくらいに適当に生きているのでそこまでもてなさなくてもと思うが、高名な教授の代理なので受け入れるしかない。
夜、眠るとルカは夢を見る。どこか塔を登っている。螺旋階段を延々と登っていく。ずっと自分は誰かに謝っている。ランタンを手にして青い上等な服を着ている。朝になっても夢の事は覚えている。昨日は疲れたからそれが原因かなとあまり気にしない。
まだ嵐で海は荒れている。船は出せない。天気はしばらく良くはならないらしい。仕方がないので古城で時間を潰すルカ。
好きに過ごしていいとのことであちらこちらを行き来するルカ。手入れが行き届いていない部屋でいくつかの絵画を見つける。覆いが掛けられた絵は白い素朴なドレスの少女の絵。目が奪われるルカ。人に呼ばれて意識が戻る。
その夜から毎晩、夢を見る様になる。夢の内容は飛び飛びだが、塔を上がる夢や、綺麗な部屋で絵画の少女と過ごす夢、馬に一緒に乗っている夢、泣いている少女の夢。
気になったルカは城の中を本格的に探し始める。絵画の少女の名前がトレイシーなのは夢の中の呼称で分かっている。
寂れた部屋から出てきた使用人などの日記で遥か昔に若い城主がいたこと、城主の婚約者がやって来てすぐに伝染病にかかってしまった事、彼女が塔の上に隔離された事、そこで一人寂しく亡くなってしまったことが書かれている。
絵画は残っていないが、古い本に肖像の写しがあり、そこで城主がルカとそっくりな事、愛称が「ルカ」である事も分かる。
塔の入り口も発見する。鍵が掛かっていたが古いので破壊して侵入する。しかし塔の上に登ると錆びついた扉。破損した窓、荒れた部屋。家具も何もない。所詮はただの夢かと思うルカ。
しかし眠ると彼らの夢を繰り返し見る。日記によると短い期間だったが、城主と婚約者はとても仲が良かった事が分かる。
夢で見るトレイシーも愛しい感情が溢れている。ルカも「城主のルカ」の感情に同調してトレイシーを愛おしく思うようになる。
「まだ、彼女はあそこにいる」とルカは感じる。謝りながら塔を登る「城主」もいるのだろうと確信している。
嵐は吹き荒れたまま、まだ船は出せない。空き時間を利用して探索を続けていたルカは侍従の部屋から綺麗に片付けられた、肖像画で城主が来ていた青い服を見つける。古い服だがまだ着れる。
その夜、ルカは城主の服を着て、夢の通りにランタンを手に取り、そして塔をのぼる。着いた塔の上の扉が明らかに新しい。開くと小綺麗な内装の部屋。大きな天蓋付きのベッドの上に眠ってる絵のままの少女。
夢のまま、「遅くなった」と謝るルカ。ベッドに近づいてトレイシーの頬に触れても温度は無い。目が覚めることはない。
漸く会えた少女に思いのままにキスをしようとして、やめる。自分は「ルカ」ではないので意味がない。
身を離すと「ありがとう」という声だけ響く。振り返ると透けて消えていく少女とその髪を撫でる青い服の男。両手を握りしめて唇を噛むルカ。初恋が終わる。
翌朝、ルカの最悪な目覚めとは裏腹に晴れ渡る空。
船が出せるとの事で古城を後にする。辛すぎるのでもう一秒でも城にいたくない。
早々に去ろうとするルカに城の管理人が慌てて、それだと馬車の準備が間に合わないので荷馬車に同乗になってしまうが構わないかと問う。早く帰りたいルカは構わないと答える。
そしてやってきた幌馬車。手荷物と一緒に乗り込もうとするルカに御者席から声がかかる。「あんた都会の学生さんなんでしょう?話聞かせてよ」と。
ルカが顔をあげると少年の服だが高い声の主は金髪の少女。聞き覚えのある声、何度も夢に見た姿。
生き生きとした表情のトレイシーが興味津々にルカを見ている。
「彼女は『私の』トレイシーだ」と気付くルカ。
なんやかんや研究所に引き込もうとするルカVSまだ独り立ちには早いんで!うちの子連れてかんで!となるパパの戦いが幕を開ける……
「娘さんだけでは不安ならばお義父さんもご一緒に!」「だれがお義父さんだい?!君いろいろすっ飛ばすな!?」という
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