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awase
2026-01-06 15:36:52
2307文字
Public
ナルサス
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ゲームすんなバカ
荒野行動NARUTOコラボに感謝します
「こーゆうコラボあるときって無双できるから楽しいんだよな〜。派手なスキンかぶってる奴多くて的にしやすいし、初心者ばっかだから全然隠れてねーし! あ、ほら見て! 見て見てこういうの!」
うるせーな、と思いつつ横持ちのスマホ画面を覗き込むと、右往左往する初心者と対峙しながらちまちまと攻撃している。
サスケはゲームの類を一切やらないものの、ナルトが言う〝初心者の挙動〟はルールがわからずとも理解できた。焦っているのか、ぐるぐるとその場で逃げ惑う初心者と銃を構え合い、撃ってこいとばかりにナルトが操作する。
ナルトの性格を知るサスケは、すぐにそれが実践訓練的な指導をしてるのだと分かったが、対峙している画面越しの初心者は今頃困惑しているだろう。早く倒せばいいものの致命傷を外すナルトに、困惑した初心者は背を向けて逃げ出した。なんだかそれが哀れに見えて、サスケが横から攻撃ボタンをタップすると、ナルトのキャラクターが画面の中で「ワンキル!」と騒いだ。ワンキルだったらしい。
「あー! 後ろから撃つなよ可哀想に!」
「お前だろうが。変な情けかけずに撃ちまくれ」
「バカ! 貴重なんだぞ、初心者は。オレらはもう後輩育成しか楽しみないんだからよ」
「
……
あっそ」
ナルトの言うオレらとは、シカマルやチョウジやいのたちと組んでるチームのことを指している。
このサードパーソンシューティングゲームを、一時期は休んだりしながらも7年以上は継続しているというナルトたちは、玄人の域を超え最早銃撃戦をせずにフィールドで遊ぶのだという。
まれに発砲があるエリアでのコミュニケーションゲーム、もしくはレースゲーム扱いをしていて、撃ち合いには参加せず車を乗り回して遊んだり延々とボイスチャットをしていたりと、ただの溜まり場と化していた。
「とか言って、ほんとはお前上手くないんだろ」
フィールドで車に乗って遊ぶナルトに言うと、簡単な揶揄いにカチンときたらしく車からキャラクターが降車し銃を構える。
左上には、このフィールドの残り人数が2人であることを示していた。ナルトともう一人しかフィールドに残っていないということだ。何度も見たことがあるから知っているが、最後の一人として生き残ればトロフィーを獲得できる。つまり、もう一人と対峙して撃ち合うか、先に見つけ出し影から狙撃する必要がある。
「オレってば隠れて撃つとかしねーから。堂々と!正面からの撃ち合いを受けて立つってばよ」
「へー」
さかさかとキャラクターを左右に動かしながら開けた場所に出る。すぐに足元を狙撃され、ナルトはぐるっと周囲を見渡した。
「撃たれてるぞ」
「どっから!?」
ババババ、と撃ち込まれた方向を見ても敵は見当たらない。ナルトがずんずんと進んでゆき手頃な岩陰に回り込むとすでに相手は場所を変えていて、また遠くから足元を狙撃され挑発を受ける。
さすがに避けることは一丁前なのか、巧妙に被ダメージを避けながら動くナルトはようやっと相手の位置を見つけ出し真っ直ぐ山を登り宣言通り正面からの撃ち合いに持ち込んだ。
見てろよ、とナルトがサスケに肩を寄せる。凄腕テクを見せつけたいのだろうがサスケにはどうでもよい。一緒に家にいるのにボイスチャットをされたりゲームに2時間も3時間も没頭されるのがつまらないと思っていたから、そろそろ本気で辞めさせようかと思っていたところだ。
ずぼ、とスウェットのトップスに手を突っ込むとナルトが軽く舌打ちをする。どういう態度なんだ?という不愉快な苛立ちが湧き上がり、うつ伏せでゲームに没頭するナルトの背中によじ登り押し潰してやれば「オイ! 今真剣」と注意が飛んできてムカついた。
ナルトが真剣になるべきはゲームではなくオレだけなはず。サスケはよくよく考えずともその結論に至り、ナルトのスウェットパンツの中に手を突っ込み思いきり股間を掴んでやった。
画面が真っ赤に染まりナルトのキャラクターが倒れる。
LOSE、と表示された画面の中で相手ユーザーのキャラクターが煽るように踊っているのを見て、ナルトは深くため息をついた。
「
……
カッコよく戦うとこ見てほしかったのに」
「べつに見たくねーよ。てか、それもういい。アンインストールしろ」
「え!? むりむりむり! けっこー課金してるし、辞めるならシカマルたちにも言わねーと!」
「いいからやれ」
ナルトが渋る。急にアカウント削除を要求したサスケをどうにか宥めようと思案しているようだった。そういう態度を取られると意地でも辞めさせたくなるものだ。
「じゃあ、辞めたらこれしてやる」
股間あたりに跨り、ぐり、と尻で押しつぶすとナルトが目の色を変える。マジ!?と喜び勇んだ勢いのままゲームをアンインストールしたナルトは、ゲームアイコンの消えたスマホ画面をサスケに見せつけキラキラとした眼差しでその先を期待した。
「オレが帰ってから再インストールすんなよ。次やってんの見かけたら殴る」
「やんないやんない! ちょーどオレも辞めたいなーと思ってたとこだったし!」
「フン、よく言うぜ」
だから早く、と言わんばかりに目を輝かせるナルトの上で服を脱ぎながら、あ、とサスケは思い至った。
ナルトはゲーム内キャラクターの名前を確かサスケと設定していて、大層大事に使っていた。そのことを思い出しスクショしておくんだったと少しだけ後悔する。
そんなサスケの思いをよそに、心底幸せそうにくちづけてきたナルトの唇を吸っていると、微かな後悔など全て吹っ飛ぶ心地だった。
end.
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