三毛田
2026-01-05 22:08:41
1063文字
Public 1000字6
 

28 ふ. 増えていくガラクタ

28日目
でも俺にはガラクタじゃない

 あれもそれも、俺からしたら大切なもの。
 ゴミだと断じる人もいるけれど、そんな奴は関係を切ってもいいだろう。
 俺の部屋には買ったもの、貰ったもの、リサイクルできるからと拾ったものもあれば、直せば使えるからと引き取ったものがある。
「新しく箱を買い足すか?」
「ううん。少し整理する」
 主にガラクタと呼ぶものたちを入れていた箱がいっぱいになったのを見て、丹恒がそう提案してくれた。
 でも、そろそろ整理しようと思っていたので断わって。
「俺も手伝おう。指示を出してくれ」
「お願いします」
 ブルーシートを引いて、広いところで中身を全部出す。
 汚れているものは布で拭いて、直ぐ使うものとそうじゃないものを仕分け。
 直して使えそうなものは、ネットでやり方を調べつつ直していく。
「穹。休憩を入れろ。パムが、お前がおやつの時間に来ないからと心配で持って来てくれた」
「そんなに時間経ってたか?」
「三システム時間は過ぎている。それにしても」
 丹恒は、俺の前に膝をついて先程直したばかりの物をまじまじと見る。
「器用だな」
「姫子が道具を貸してくれたから、出来たんだ」
「だとしても、お前の手先が器用なのもあるだろう」
 褒めるような声色に、そわそわしちゃう。
「とりあえず、おやつにする。あるって訊いたら、お腹空いてきた」
 道具を綺麗にしまい、立ち上がってシンクへ。
 二人で手を洗い、ダイニングテーブルに並べられたおやつに手を伸ばす。
 ドーナツが何種類か皿に乗せられていて。
「これ、なに?」
「これもドーナツの一種だと言っていた」
 いつもの穴あきのじゃなくて、丸い塊があって。問いかけるとそんな曖昧な返事。
「いただきます。ん。いつものと違って、ふわっとしてる」
「甘いな」
 丹恒には甘かったようで、カフェオレを一気に煽る。
「砂糖はかかってないけど、甘くて俺は好き」
「俺はいつもので十分だな」
 ぽつぽつ話しながら食べていたら、気づけば半分くらい食べてしまっており。
「これ以上は、夕飯食えなくなりそう」
 少し張り出したお腹を撫で、紅茶を飲む。後でパムにお礼と感想を伝えないと。
「お前はこの後は」
「あと二つくらいは、直したい。それ以外は、少しずつって感じ」
「それがいいだろう。あまり根を詰めすぎると体調を崩す」
「え~?」
「知恵熱を出すだろう。三月も、写真整理に夢中になりすぎて、知恵熱を出したことがある」
 それを聞き、なのには悪いけれどなんとなく納得してしまった。
「気をつけます」