ニャモニ
2020-11-11 23:52:49
1168文字
Public 【FF14】エス光😺
 

ポッキーの日 2020年

ポッキーの日だからパパっと書いたよ!

 クッキー生地を細く長く形成してから、チョコレートコーティングをしたお菓子。
 今日はこのお菓子が生まれた日のようで、恋人同士は特殊な食べ方をして楽しむらしい。

「作っちゃった」

 イシュガルドで知り合ったお姉さんに教わってついうっかり作ってしまった。
 ガラスのグラスに入れるとちょっと見た目もお洒落で可愛い。
 エスティニアンはこんな遊びを知っているとは思えないし、面倒そうな顔される気もするけど、一回くらいお願いしたら一緒に遊んでくれるかもしれない。
 帰りを待つのは寂しい所もあるけれど、こういう想像ができるところは楽しくて好きだった。

「帰ったぞ」

 ドアが開くと同時に聞き慣れた低い声が部屋に響く。
「お帰りなさいっ」
 エプロンを外して玄関へ駆け寄ると、大きな身体は走る勢いごと受け止めながら軽々と抱きあげる。
 外の匂いと、芯まで冷えた頬。
 すりりと頬寄せて擦り付けると、頭をくしゃくしゃに撫でられる。

「甘い匂いがするな」
「お菓子、教わったから作ってた」

 抱えられたままキッチンへと向かわれ、グラスに入っているチョコレート菓子を一つ摘ままれる。
「知ってる? そのお菓子」
「ああ、端と端を咥えてどっちが先に離すか勝負するやつだな」
「え? 知ってたの?」
 こういう遊びに縁がなさそうというか、毛嫌いしてそうな人なのに。さらりとこのチョコレート菓子でする恋人たちの遊びについて答えが出た。
「ああ、神殿騎士団の余興でやらされた」
……誰と?」
……アイメリクだ」
「え!……え!? 見たい!! 今からアイメリクのところに行こ!」
「は? ふざけたことを言うな、行くかよ。ほら、お前がそっちを食え」
 エスティニアンが棒の端っこを口に咥えてこちらに顔を寄せてくるものの、抵抗して首を振る。
「だめ、いや! みたーい、ずるい。私だけ見てない!」
「ずるくねえよ、黙ってろ」
 エスティニアンは咥えたお菓子をバキバキと音を立てて噛み砕き、抵抗する私を止めるために半ば頭突きする勢いで額をぶつけてお菓子の欠片を唇に突っ込む。
 乱暴に舌もねじ込まれて、口腔にカカオの甘い匂いが広がる。エスティニアンの舌も唇も外の仕事ですっかり冷えていて、しょうがないから温かい自分の舌と唇で包み返した。
 
「それで……どっちが勝ったの?」
 やっと唇が離れて、息を整えながらそう問いかけると、エスティニアンは心底面倒そうに眉間に皺を寄せる。この顔は答えてくれない顔だ。
「見たいってもう言わないから、教えて!」
 じっと見つめてお願いすると、観念したように深く溜息を吐かれる。
――俺も、あいつも、負けず嫌いなんだよ。あとは、わかるな?」
「それって――
 もう聞くなとばかりに、もう一度唇を塞がれた。