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三毛田
2026-01-02 20:16:13
1078文字
Public
1000字6
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25 の. 野の花を摘んで
25日目
物々交換
「はい。これで合ってるか確認してくるか?」
「うーんとね
……
うん! 全部合ってるよ! ありがとう、お兄ちゃん」
「どういたしまして」
「依頼料? 本当にこれでいいの?」
「大丈夫。じゃあ、またごひいきに」
「ありがとう! 気をつけてね」
少女に野の花の入った籠を渡し、依頼料としてお願いしていたパンを受け取ってから歩き出す。
野の花とは言ったが、あれらはすべて薬草だという。
丹恒のフィールドワークのついでに摘んできたものだから、パンで十分だ。
「丹恒、そっちはどうだ?」
「問題ない。そのパンはどうした」
「さっきの薬草のお礼。パン屋さんの子だから、交換」
「なるほど。しかし、労力に見合うものか?」
「俺はちょうどいいけど」
「いや。少女にとって」
確かにそれは気になるが、
「あの子が少し手伝って、焼き上がった時に失敗したものだって言っていたから、大丈夫じゃないか?」
「そうか」
俺の言葉に優しく微笑んで、頭を撫でてくる。
丹恒の微笑みは、効く。動き回って疲れた体に、染み渡っていき。
「なんだその笑みは」
「ううん。早く列車に戻って、一緒に寝よう」
「俺はさっきのフィールドワークのまとめをする」
「え~」
「一人で眠れるだろう」
「そうじゃないんだよな~」
どうして丹恒はわかってくれないのだろうか。
彼と一緒に居ることこそ、意味があるのに。
「じゃあ、俺が資料室に行く」
「それなら、眠くなったら俺の布団で好きに眠ればいい」
あの硬い布団かぁ。とは、口にしない。言ったら、資料室を追い出されるのがわかっているから。
「文句がありそうな顔だな」
「いいえ~」
ジトッとした表情を向けられるが、そっぽを向いて口笛。
「パン、一緒に食べるだろ?」
「そうだな。少し貰おうか」
その言葉が嬉しくて、ニコニコしちゃう。
俺の笑顔に、いつものことだな。と、少々呆れたような顔になり。
そんな顔も好き! と、彼の腕に抱き着く。
「だらしない」
「でも、好きだろ?」
「嫌いではないだけだ」
素直じゃないな~。っていったら、多分置いていかれる。ので、お口チャック。
「ただいま~!」
「ただいま」
「おかえり。今日も依頼は難なくこなせたか?」
「こなせました~! 俺、丹恒のところにいるから、何かあればそっちに来てくれ」
「うむ。丹恒の事、頼んだぞ」
「任されました」
「おい」
丹恒がたしなめるような声を俺たちにかけるが、俺もパムも無視。
こういう時に、俺たちの心は一つになる。
それをわかっているから丹恒は呆れて。
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