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リレン
2044文字
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フリンズ夢 短編
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フリンズさんが花束を買いに来た話
※花屋さんに通う話の続きです。
「こんばんは、良い夜ですね」
「こんばんは!いらっしゃいませ」
ナシャタウンにある花屋でアルバイトをしていると、たまにフリンズさんがお花を買いに来てくれる。彼がナシャタウンに来るのは稀ではあるが、訪れるたびにお花を買ってくれているようだ。ちなみに、この花屋には鉄製のお花も売っているんだけど、彼は毎回生花を購入していると思う。
「今日はどんなお花をお求めですか?」
「そうですね
…
、花束を一つお願いできないでしょうか?」
「えぇ勿論、では店長を呼んでき
――
」
「いえ、ぜひ貴女に作成頂きたく
……
如何でしょうか?」
アルバイトの私が作る花束は、まだ上手くできないこともあるので、花束の依頼があるときは店長にお願いしている。でも、フリンズさんは私が作る花束が良い
…
と言うこと?
「
……
わかりましたっ、精一杯頑張りますねっ!」
「えぇぜひお願いします」
そう伝えると、心配そうにしていた彼の表情は明るい笑顔に戻ったようだ。
「では、どのお花を使いますか?何か色や花の指定があればどうぞ」
「そうですね
…
、ではまず黄色のガーベラを二本と、こちらのキキョウを数本、あとはお任せしてもよろしいでしょうか」
「分かりました。少し考えますので、少々お待ち下さいね」
「はい、お願いしますね」
黄色と紫のお花をまとめる花を追加したいから
…
うーん、ここは私も好きなカスミ草の白を追加してみたら
……
どうかな?ボリュームも出て花束には良いかもしれない。よし、これで!
花の配置を決めて、麻紐で括る。綺麗にラッピングして
……
あっ。
「フリンズさん!」
待ってくれている間に少し離れていた彼へ呼びかけると、すぐこちらに来てくれた。
「どうしましたか?」
「最初にお聞きするのを忘れてしまい、すみません。ラッピングの最後にお好きな色のリボンを巻くのですが、何色にしましょうか?」
「ふむ、そうですね
……
」
フリンズさんは片手を口元に置きながら少し首を傾ける。お渡しする相手のことを考えているのだろうか?それならば、そのお相手は羨まし
――
いや、こんなこと考えてしまうのは駄目だ。落ち着け自分。
「では、青色のリボンでお願いします」
「青ですね、分かりました」
急いで作業場に戻り、丁寧にリボンを巻きつけて、よし完成だ。我ながら綺麗に出来た気がする。
「お待たせしました!こちらで如何でしょうか?」
「素晴らしいですね。とても美しい花束になりました。ありがとうございます」
「お気に召したのであれば、何よりです。どうぞお持ち下さい」
フリンズさんに花束を渡す。そのとき、少しだけ触れた彼の手に、私の心臓はドキっとしてしまう。
「今日は自分用ではなく、大切な方にお渡しする花束でしたので、貴女に作成頂けて良かったです」
「あ、はい
……
それは良かったです」
そうか、大切な人か
……
恋の始まり前にフラれたかぁ。
「それでは、また。良い夜を」
「はい、ありがとうございました!」
立ち去る彼の後ろ姿を見ながら、ほんの少しだけ涙目になる自分がいた。
……
さて、そろそろ閉店時間だ。片付けを始めよう。
***
「こんばんは、またお会いしましたね」
「フリンズさん
…
?」
閉店作業を終えて退勤した後、お店裏の路地に先程お別れしたはずの彼が立っていた。あの花束を
…
持って
……
?
いや、そんなはずは、ない
…
とは思うのだが、まさか
…
。
「それでは改めまして。
――
以前からお慕いしておりました。どうか僕と
…
お付き合いして下さいませんか?」
「
……
えっ!」
「おや、僕の想いは伝わっておりませんでしたか。
……
これは手強いですね」
「
……
だって、その花束は
…
大切な人にって
……
」
「えぇ、はい。その大切な人というのは、貴女ですよ」
そう言って彼は綺麗な瞳で弧を描き微笑む。差し出された花束は、もちろん私が作ったものだ。そうか、黄色と紫の指定は、彼の瞳と髪の色で
……
その花束にはあるものが追加されていた。これは
…
?
「僕が作ったこちらも追加しました。
……
受け取って頂けますでしょうか」
花束の中央には、袋がけされたランプ型の飴が差し込まれていた。その可愛らしい飴を数秒見つめていたところ、フリンズさんが眉を下げて困り顔に変わっていた。
「受け取って
……
貰えない、でしょうか?」
その表情が、なんとなく可愛らしく見えてしまい、クスクス笑ってしまった。
「いいえ、ありがとうございます。
……
よろしくお願いします」
一歩前へ出て彼に近づき、私の作った花束を受け取ることにした。
「そういえば、なぜ青色のリボンを選ばれたのですか?」
「貴女の髪紐が青色だったので、お好きな色かと思いまして」
「
……
なるほど、あの時は私が見られてたんですね」
「ふふっ、これから貴女の好きなこと、興味のあること、たくさん教えて下さいね」
『優しさ、究極の愛/気品、変わらぬ愛』
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