除夜の鐘が未だ続く新年を迎えたばかりの子の刻。
朝日を見に行くと張り切っていた咲良彩が、一旦電池が切れたようにボクの肩に寄りかかり転寝をしている中。千颯と二人、のんびりと熱燗を飲みながら特番をみていた時。リィン
――と、鈴の音が聞えて。
(
…ん?)
何か聞こえたような、と音のした方へと視線を向ければ。ころり、とした干支神様を模した土鈴二匹と目が合って。おめでたい来訪者に、きょとりとしてから「ご機嫌麗しゅう、干支神様
…」と微笑み出迎えの言葉を贈れば。リィン、リィン
…と二匹が躰を揺らして笑うように小さく鈴の音を響かせて。
「あれ、干支土鈴なんて買っていたのかい?」
ボクらのやりとりに気付いた千颯が「さっきまであったかな?」と不思議そうな顔で首を傾け、鈴の音が耳に届いた咲良彩が寝ぼけ眼で「あ、可愛い子たちだねぇ」と呟き、今度はぽてりとボクの膝の上へと崩れ落ちる。そんな二人にも、ついつい笑みを深めてから二匹をみて。
「
…ご挨拶に、来てくれたのかな。それとも一年、滞在してくれるのかな
…?」
そう問いかければ、また二匹はリィン
…と音を重ねる。どうやら後者っぽい気がして。
うん、干支神様が滞在してくれるだなんて、おめでたいし断る理由はないし。「どうぞ、ごゆるりとお過ごしくださいな」と声をかけ、両の掌を上にし差し出せば、二匹は嬉しそうに手に乗ってくれた。
新年早々、嬉しい来訪者があったものだ
…と、ほんの少しだけ酒精に浸りながら思うボクだった。
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