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剣 隼兎(つるぎ はやと)
2023-07-19 13:38:59
4141文字
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変わり者×面取り(帰還者) ルカトレネタ帳2 吸血鬼パラレル
フォロワーさんと「ヤンデレいいっすよねー!」って話してたら雷の様に落ちてきた吸血鬼ネタ。象牙の塔学園設定。
某魔法学校の様な全寮制の学舎、通称象牙の塔。自身の研究に適していると聞いてルカはここにやってくる。
ただここには昔から「吸血鬼が出る」という怪談があり、実際に被害にあった人間もいる。ただ死人が出たことはないし、被害に遭った人物たちもまんざらではなさそうなので表立って問題になることはない。
噂では吸血鬼は銀髪に赤と黒の衣服の美しい男なのだという。被害者達も美しい妙齢の女性に限定されている。
ならば自分には関係ないなとルカは気ままに研究に没頭した生活を始める。
ルカの部屋は屋根から飛び出た様な変わった場所にある。一応,吸血鬼避けなのか星の飾りや護符の様なものも部屋にはあったが特に邪魔ではないのでルカは気にしなかった。
2ヶ月ほど過ぎたある夜、窓から外を眺めていると声をかけられる。屋根の上に女性が1人立っている。
歴史書に描かれたような古風な黒と赤のドレスにティアラ、月のような髪色をした人物にルカは不審なものを覚えるが、レディを無視するわけにもいかず、相手をする。
女性はどこか高慢な口調ではあったけれど、言葉を交わすとかなり若いようだった。そうしてしばらくするとルカの顔をじっと見て楽しそうに笑って去っていく。
なんだったのかと思いつつ、ルカの脳内に吸血鬼の怪談のことが浮かぶ。まさかなと思いその日は眠りにつく。
翌日、たまたま会ったフレディに笑い話のつもりでその話をする。しかしそれを聞いたフレディは真剣な顔で告げる。「部屋に絶対に招き入れるな」と。
数日後、再びその女性が現れる。また会話を続けた後、不意に彼女が「部屋に招いてほしい」と言う。ルカはフレディの忠告を覚えていたので拒否すると、彼女は残念がることもなくころころと笑い出す。
「なんだ、知ってたの?そうだよ。吸血鬼はね、招いてもらえないと部屋に入れないの」
あっさりと正体をバラした吸血鬼は、自分はここを居住にしている吸血鬼の血縁で、とても数の少ない純血種であること、そして偏食なので人が用意した獲物では物足りないことを教える。
そして今は不健康そうで仕方ない、鉄分も足りていないドロドロそうなルカの血が飲みたいということを告げる。
ルカはそんなことを言われて部屋に入れるわけがないだろうと呆れるが、吸血鬼は機嫌のいい足取りで「また、明日」と告げ、何もせずに去っていく。
翌日、ルカが研究棟で作業をしていると、同じ時期に象牙の塔にやってきたトレイシーがやってくる。今日が期限の課題の回収に来たのだ。
ところが鞄に入れていたはずのレポートはなく、手が離せないのにトレイシーの責めるような視線に、自室の合い鍵を渡す。多分、机の上にあるから勝手に入って持っていってくれとルカは告げる。
トレイシーは鍵を握り締め、「部屋に、入っていいいんだね?」とわざわざ確認する。ルカが適当に返事をすると「ありがとう」と返す。その声音になにか違和感を覚えたがその時は忙しくてルカは流してしまう。
その夜、ルカがいつも通り部屋で過ごしていると、ノック音が響く。鍵を返しにトレイシーがやってきたのだ。
ルカが扉を開くと、赤と黒のドレスの女性が立っている。扉を閉じるまもなく女性はルカに飛びかかり、床に倒してしまう。そのまま首に噛みつかれて吸血される。
呆気に取られているルカに顔を上げた女性、ドレスを着ただけの、いつものトレイシーが悪戯っぽく「招いてくれてありがとう」と笑う。そこでようやく夜に訪ねてきていた女性の正体がトレイシーであったことにルカも気付く。
純血種の吸血鬼は陽の光も関係ないし、食事も普通にできる。吸血は毎日する必要はない。護符もにんにくも効かない。ただ古からのしきたりだけは破れないのだという。
部屋に一度入れてしまったのでもうルカにトレイシーを防ぐ手立てはない。吸血鬼は力も強いので敵うことはない。吸血したときに呪いをかけられたのでこのことを他言することもできなくなる。
貧血気味でぐったりしているルカに、殺す気はないし、一週間に一回血をくれるだけでいいし、吸血鬼にならない様に気をつけるとにこにこしたまま言うトレイシー。ルカは渋々頷くしかなかった。
トレイシーは見た目通り20年程度しか生きておらず、吸血したのはルカが初めてだった。どうしても直接人の血を飲む気にはなれず、適当に血液のパックを啜って生きていた。
象牙の塔は自分も研究をしたいと言う目的で過ごしてはいた。しかし普段は偉そうに持論を語り、上からものを言うルカが嫌そうに吸血されている様がトレイシーには楽しい。ルカは不健康そうにしか見えないのに、血の味が好みなので尚更だった。
吸血する関係になって3ヶ月が過ぎた頃、吸血後にルカが何故か歯が疼くと言う様になる。
吸血鬼にならないように気をつけていたはずが、純血種のトレイシーの唾液はわずかでも影響してしまい、ルカの体に変化が起き始めてしまったらしい。
元々嗜好品のつもりだったし、血液パックで生きていけるし、そろそろ辞めどきかなと吸血を控えるトレイシー。パタリと訪ねてこなくなったトレイシーに不思議そうにしているルカ。
吸血しなくなった理由を聞いても「味に飽きた」としかトレイシーは答えない。その癖、背中を向けていると強い視線を感じる。嘘をつかれているのは感じる。そしてトレイシーの吸血が止んでも、歯が疼くのは変わらない。トレイシーは、そろそろここにいるのも潮時かもしれないと感じる様になる。
ある日の昼下がり、ルカは目の前を歩いているトレイシーの首に噛み付いてしまう。とうとう欲求に耐えきれなくなったのだ。なにがなんだかわからないでいる間に壁に押さえつけられて吸血されるトレイシー。
慌てて怪力で暴れて引き剥がすも、吐かせる前にルカが血を飲み込んでしまう。呑気に「美味い」というルカにトレイシーは真っ青になる。
純血種の血は貴重で、一度口にしたら飲み続けなくては死ぬしかない。純血種が死ねば、飲んだ者も死ぬしかない。その血欲しさに飲んだ者は純血種に従うしかなく、奴隷契約に等しいものなのだ。
トレイシーは慌てているのだが、ルカは歯が疼いたから噛みついた程度にしか思ってないない。
歯が疼くようになってから、しばらくは自分が吸血鬼になったのかと不安で仕方がなかったルカだったが、歯が疼く対象はトレイシーだけとわかり、ならいいかと開き直ったのだ。
血の事実を告げられても「傷物にした責任は君がとってくれ」と答える始末。
ルカの命がかかっているので、今度はトレイシーが血を分け与えなくてはならなくなった。数滴の血でいいので、血が固まらない様に術を施した小瓶を渡してみるのだが、ルカは毎度その小瓶を「うっかり」と割ってしまう。吸血欲というより、歯が疼くのでどうしてもトレイシーに噛みつきたい欲求が勝つ。
ルカは我慢が効かず、歯が疼くとところ構わず噛み付いてしまう。人目があると耐えるが、一瞬でもなくなると即行動を起こす。
命令しても人間の要素が強いルカには効果はあまりなく、困り果てて、何故血を提供しているのに噛み付いて吸血するのか尋ねるトレイシー。
「勝ち気な君が怯える顔が見れるのが堪らない」とルカに真顔で答えられ、こいつやばいやつなんだと思うようになる。
トレイシーは吸血鬼なので怪我も一瞬で治る。なので尚更ルカは遠慮がない。それでも人間をやめさせる気はないトレイシーは与える血の量を調整してそれ以上変化しないように気を遣っている。
いつものように噛み付いてきたルカをトレイシーはぶん投げようとして、びくともしないことに気付く。
渡される度に割っていたトレイシーの血の小瓶をルカは全て隠し持っていて、「うっかり」割って見せていたのは偽物だった。瓶のトレイシーの血を過剰摂取していたせいで、半分吸血鬼の眷属になったルカはトレイシーより力が強くなっていた。
いつものような噛み付くことが目的ではなく完全に吸血する気満々の行動だった。トレイシーは無理矢理抜け出すも、少量とはいえない量の血を抜かれてしまう。
何をするのかと憤るトレイシーだったが、ルカに「責任をとれと言ったのに中途半端なことを続ける君が悪い」「私が人間のままなら寿命が尽きる程度まで飼えばいいとでも思っていたのか」と責められ何も言い返せない。
まさか下に見ていた人間に抑えられることになるとは思っていなかったトレイシーは、ルカが怖くなってしまう。学生のトレイシーはその日からルカの前に現れなくなる。存在するはずなのにどうあっても会うことができない。上位種の力をフルで使って避けるようになる。
血だけは生命に関わるので小瓶が届けられるが、ルカは一方的な関係に我慢ならず,眷属の能力を頼りにトレイシーを探す様になる。
ルカに隠していた部屋の場所を見つけ出され、トレイシーは逃げ場がなくなる。ルカは毎夜トレイシーの部屋にやってきてはノックを繰り返す。トレイシーはルカが研究をしている昼以外は自室に引き篭もる様なる。
ルカのあまりの執念と執着に怯み「血はあげてるじゃん!」と叫ぶトレイシーに「野良猫に餌でも与えてるつもりか」「責任を取れと言ったはずだ」「足りない、噛ませろ」と返すルカ。
挙句、致死量の流血をしてみせたり扉を破壊したり自身の血の匂いを利用したりとあの手この手でトレイシーを部屋から引き摺り出す。
捕まるたびに嬉しそうに噛み付いてくるし、恐怖で引き攣っている顔に喜ぶルカのせいで「人間怖い」とトレイシーは思うようになる。
自分の手に負えないと思ったトレイシーは、とうとう血縁の吸血鬼に助けを求めることになるが
………………
永久という響きと相手の死まで一緒という事実に惹かれているルカと、永久の辛さを聞かされているので人間としての寿命を全うしてほしいトレイシー
トレイシーは20歳前後ですが吸血鬼としては若すぎるので保護者的な立場の同族の元にいる状態で、自分の根城をまだ所持していません。だからここがおうちなので逃げ場が他にない。
いやー
…………
話考えるほど暴走が止まらないんだよな囚人の
……
後半の方がホラーだなって。
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