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剣 隼兎(つるぎ はやと)
2023-04-10 21:10:24
1878文字
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サジタリウス×帰還者 ナワトレネタ帳2
パラレルも妄想するだけならタダと……帰還者が姫設定だといいなあという妄想もありけり
悪名高い国の「姫」を外交の客人として迎える事になった隣国が舞台。
(姫というのは元王族出身とされるのを皮肉られてるだけで、実際は高官という立場)
余計な情報を掴まれては困ると、護衛という名目で監視につく事になったサジタリウス。何があっても城から出さない様にと上から命じられている。
噂では「姫」は見た目に騙されてはいけない、頭脳も行動力も凡人の想像を超えると言われていたので、用心してかかる事に。
同僚からは色仕掛けにあうなよ、だとか絆されるなよと揶揄われる。
実際に対面すると、「姫」ことレイシーは聞いていた人物像とは違い、化粧と纏う衣装で大人びて見えたが、大分幼い印象を抱く。
月白色の髪は珍しかったが、サジタリウスは内心「これで色仕掛けは無理だろう」と少し馬鹿にしてかかるが、蒼い瞳と視線が合うとどきりとする。
意味深な笑顔を一瞬浮かべた「姫」との対面はお互いの紹介で終わる。
翌日から護衛という名の監視が始まる訳だが、噂とは違い、物静かな「姫」は交渉など必要な時以外は滅多に部屋から出たがらない。
食事は朝はスープで、夜だけでいい。見張りも好きにしてもらっていいが、読書中は話しかけないで欲しいと言い出す。
予想外の手のかからなさに、拍子抜けしたらしい上はすっかり気が緩んだ感じだが、サジタリウスはなんだかあからさまにわざとらしい感じがして仕方がない。
監視の役目も緩くなった事で、自由な時間が増えたサジタリウス。ある日町に出てみると、見慣れない少年が工場で働いているのを見かける。濃い色の髪が多いこの国で、少年の持つ金髪は珍しい。
どこか危なっかしく作業をしている少年は、育ちがいいのかあまり手際は良くなさそうで、見かねたサジタリウスは度々手助けする羽目に。
そうしている間にその少年に、サジタリウスはすっかり懐かれてしまう。どこに行くにもついて行く様になり、町の人間にまで「あの子は?」と聞かれる始末。
少年は人懐っこいのとなかなか愛らしい顔をしているので町でも評判がいい。
ある日ふらっとやってきて雇ってくれと言い出したので、旅費を稼ぐ為に日雇いの仕事を探していた旅人かなんかだろうと思われているが、誰も詳細は聞いた事はないらしい。
工場だけでなく、職人の工房や漁船、パン屋や銀行などにも興味を示して、少年はあちらこちらで珍しい外国の文化を楽しんでいる。
きらきらした緑の目で「あれはなに」と問われると、ついつい皆が答えてしまう。子供の好奇心には勝てないなと笑うしかない。
そうして過ごしていると、「姫」が帰国する日が近づいてくる。「姫」が帰れば長期任務を解かれるサジタリウスに、少年は「一緒に次の国に行かないか」と誘いをかける。丁度同じ頃に少年も旅の続きに出る予定らしい。
魅力的な誘いだったが、雇われの今の方が稼ぎは安定しているのでサジタリウスは「お前くらいの歳だったら考えたんだがな」と断る。
「断る理由は安定?」と問う少年にそうだと答えると、少年が意味深な笑顔を浮かべる。既視感を覚える笑みだったが一瞬だった為に、サジタリウスもそれがなんだったかを思い出すまでには至らなかった。
ついに明日、「姫」が帰国するという夜。最早お飾りの様な監視の仕事もこれで最後とサジタリウスが客室前に立っていると、ガタンと大きな音がする。
室内から響いた音に、慌ててノックをするが返事がない。断りの言葉を叫んでサジタリウスが部屋に押し入ると、「姫」が倒れ込んでいる。駆け寄って抱き起こしてみると、温度のない硬質な肌に、肉ではない重さの体、固まった表情。全てが人間ではないことを表していた。
「あちゃー、電池切れか」と言ってカーテンの影から現れたのは町で会った金髪緑目の少年トレイシー・レズニック。その顔は、よくよく見てみれば床で停止している「姫」と瓜二つだった。
トレイシー=レイシーと種明かしをされ、最初にサジタリウスと対面した時だけが本人で、後はずっと「姫」は機械人形だったことを告られる。
閉じ込めているつもりがとっくに「姫」本人は町に繰り出して「敵情視察」を終えていた事を知り、サジタリウスは額を叩くしかない。
「君の言う安定は、私も与えてあげられるけど、一緒に行こう?」と悪戯っぽく誘われて今度はサジタリウスも頷くしかない。
そんでなんやかんやでお国にナワーブをお持ち帰りするトレイシーっていうそういう妄想。
少年少年言うてますが女の子なのはとっくにサジも気付いてます。ただ旅の一環で男装してるなら指摘するのも野暮かなと黙っています。
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