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三毛田
2025-12-24 21:56:56
1078文字
Public
アドベント25
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24 04. 見返りを求めない
24日目
君が求めないから
人は、案外見返りを求めて動く生き物だと知った。
今まで知らなかったというよりは、そのことを覚えてなかったから。
でも。
「いや。お前が大変そうだったから、手伝っただけだ。礼はいらない」
お礼を伝えて、どうせなら何か奢ろうかと伝えたらこれ。
付いてきてもらったのは俺だし、手伝ってもらったから。下心なんかない。
それでも、彼は固辞する。
「じゃあ、俺のお茶に付き合ってよ。ちょっとお腹空いたし」
「
……
わかった。だが、自分で食べた分は、自分で払う」
だからそれじゃ意味がないんだって! と、叫びそうになって言葉を飲み込む。
店先の看板を見て、美味しそうなものがあった店に入る。
「はい、あーん」
ティータイムセットを頼み、運ばれてきたケーキをフォークで切り、丹恒へ差し出す。
少々頬が引きつっている。でも、今日は引かない。
「丹恒、食べてよ」
「いや。だが
……
」
ここは外で、人の目があると言いたいのだろう。
「大丈夫。カップルばかりだから」
驚いたように目を見開き、慌てたように周囲を見回す。
そして、食べさせ合っているカップルばかりだと気付き、渋々口を開けて。
「美味い?」
「正直、パムに同じものを作ってもらった方が俺の口に合う」
「へぇ~」
飲み込んだのを確認し、俺も一口分切り分けて口へ。
「
……
穹」
「ん?」
カフェオレを飲みながら、ちょっとだけ低い声で俺を呼ぶ。
「こっちを使え」
「もう遅いって」
彼が何を言いたいのかわかって、わざとらしい声色を向ける。
間接キスだって言いたいのだ。
でも、俺としては役得ですよ。
というか。
「もう俺も口に入れちゃったから、無駄だよ丹恒」
嫌そうな顔。
まあまあ俺に好意を持ってくれているはずなのに、この顔だ。
それとこれとは話が違う。と、言いだしそうなので黙ってケーキを食べきる。
「ご馳走様でした」
「ご馳走様。おい、穹」
俺は紅茶を飲み終え、丹恒が伝票を取るより先に持ってレジで支払う。
お小遣いをもらったばかりだし、依頼料だって直接貰ったばかりだ。
好きな人の前でくらい、格好つけさせてくれたっていいじゃんか。
「お前
……
小遣いは、計画的に使えと言われているだろう」
「いいじゃん。丹恒って、一方的すぎるからこうでもしないと受け取ってくれないし」
拗ねたように呟くと、ちょっとだけバツが悪そうな表情に。
「だが」
「丹恒のが先輩だし、ちょっとだけ年上だろうけど、施されてばかりじゃ、奢られてばかりじゃ嫌なんだ」
「すまない」
「謝るなって」
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