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三毛田
2025-12-23 22:23:39
1077文字
Public
1000字6
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15 そ. 側にいると約束したのに
15日目
それは守れなかった
『何かあったらすぐに助けられるよう、お前の側にいるようにしよう』
『じゃあ、俺も丹恒の側にいる!』
『二人だけズルい! ウチも!』
などと約束のようなものを交わし、三人で抱きしめ合ったのに。
眠る三月の側にいることも、穹の側にいることも出来ず。
攫われたともいえる彼を探し、大地の火種を受け継いでから一人世界を歩き回る。
「俺は、無力だ
……
」
何度も心が折れそうになった。
けれど、あの笑顔を取り戻すために、ここで立ち止まっている暇はない。
静かに滑り落ちる涙を乱暴に拭い、生きとし生ける生き物たちに彼の行方を問いかけて。
彼らから何も得られずとも、立ち止まらず前に進み続け。
「目に頼っていては、駄目だ」
記憶の奔流。
彼の気配を探り当て。
「見つけた」
記憶の潮から引き上げた。
「穹」
「丹恒
……
ぐぇ」
「す、すまない。強く抱きしめすぎた」
抱擁を交わしていたら、気持ちが昂りすぎて加減が出来ず。
穹の悲鳴で、慌てて彼を離した。
「ううん。びっくりしたけどさ、久しぶりの丹恒で、すごく嬉しい」
そう口にしながら、彼は俺の胸に頬ずり。
「丹恒。胸がまた大きくなってないか? 俺以外に触らせたのか?」
などと言いながら、胸を揉んできたの得思わず脳天にチョップ。
「いってー!」
「お前が悪い」
そんなに胸がいいのならばと、後頭部を掴んでぎゅうぎゅう胸に押し付ける。
「ふぐっ。んんっ」
暫くもごもご何かを言っていたけれど、しばらくしたら落ち着いたのか。それとも、 なにか思うところでもあったのか。
背中に腕を回し、自ら胸に顔を押し付けて。
「側にいると、約束したのに俺は
……
」
「別行動してたんだ。仕方ない」
「列車に戻ったのだから、三月の側に居ようと思えばいられた。でも、俺はお前を優先した」
懺悔にもならない言葉を口にすると、背中に回った腕に力が入る。
「なのがいたら、何で俺のところに行かないんだ~! って怒るところだ」
「だが」
「丹恒。俺を助けに来てくれて、迎えに来てくれて、ありがとう」
じわりじわりと、その言葉が胸に沁み込んでいって。
自然と涙が溢れて。止めたいと思うのに、穹を抱きしめたままで動かせない。
「大好きだ。お前が、俺を迎えに来てくれて、すごく嬉しい」
「俺も、お前が
……
ん」
好き。その言葉は、顔を上げた穹の唇の中へと消えていき。
「丹恒、まだ泣いてるのか?」
「涙が、止まらないんだ」
少々乱暴に涙を拭うと、目尻にキスされた。
「穹」
「全部終わったら、抱くから」
「っ」
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