Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
リレン
2110文字
Public
フリンズと冒険者夢主
Clear cache
魔法のランプのフリンズを手伝う話
※ルナⅢ任務の内容を含みますのでご注意を
「
――
おや?お待ちしておりましたよ。おかえりなさい、月神様。ようこそいらっしゃいました」
「
…………
え?!」
ナシャタウンで今夜開催される祈月の夜のお祭り。今回は特に盛況なようで、こんな楽しそうなイベントは参加するしかない!と意気込んだ。ほぼ全てのアトラクションを周り切ったぞ
……
と思ったところで、不思議なお店の噂を耳にした。
「そう、すぐそこの魔法の飴屋さんで貰ったの!」
「私もー!魔法ってすごいねぇ」
……
ふむ?そんな気になるお店は行くしかないじゃないか、と思い向かってみたら、まさかの展開である。
「もしかして
……
ふ、ふり「しーっ、ですよ。ほら、『魔法』なんですからね」
「あっ!」
思わず自分の口を両手で押さえる。たしかにこんなところで名前を呼んでしまうと、彼に迷惑がかかるかもしれない。とはいえ、
「いや、魔法ではなくない
…
?」
「言われてみればそうかもしれませんね」
ははっ、と笑っているらしいランプ
――
というかフリンズ。いや、言われてみればも何も、その事実しかないと思うのですが。
「面白いことしてるね」
「えぇ、こんなに人々が楽しそうに過ごす夜は少ないですし、せっかくなので出店側で参加してみました」
「驚きの参加方法だけど、ね」
「それこそ、『こんな夜』でないと出来ませんから」
もちろん見えないけれど、彼が手を口元に当ててクスクス笑っている様子が目に浮かぶ。
たしかに、モンドの魔女さん?が協賛してくれてるらしい今回のお祭りのように、魔法が溢れている空間であれば、このランプ姿の彼が参加していても違和感がないかもしれない。フリンズが楽しそうでなにより。
「
――
せっかくなので、お手伝いしてくださいませんか?」
「え、いいの?私なんかで」
「もちろん。僕は、貴女に手伝っていただきたいのですよ」
「
……
そこまで言われたら、断れないなぁ」
えへへ、と仕方なく付き合う雰囲気を出しつつも、元から断る気なんて無かった。だって楽しそうだもの!
魔法のランプさんが、お客さんに対して少しの問答の末に飴細工を作る。そして、その飴を私がお客さんに渡す。実に簡単な仕事なのだが、楽しそうなお客さん達の笑顔を見ているだけで、こちらも楽しい。
「そういえばさ、」
「はい、なんでしょう」
「私が来るまでは、どうやって飴細工を渡してたの?」
だって、ランプだから手とか無いし。
「ランプから鎖を伸ばして渡してました」
「鎖を伸ばして?!」
「こう、加減が難しくて
……
最初のお客さんの時は少し苦労しましたねぇ」
頑張ってるランプさんを想像しただけで面白い。ちょっとだけ見たかったな。
***
「
――
さて、そろそろ店じまいにしましょうか」
「そうだね、飴の在庫も減ってきたよね」
お祭りに参加してる人も少し減ってきたし、ちょうど良い頃合いかもしれない。
「それでは、最後のお客さんになってもらえますか?」
「
……
私にも飴細工くれるの?」
「もちろんですよ
――
それでは。昼と夜は、どちらがお好きでしょうか?」
「
――
夜」
「次に、ナシャタウンと夜明かしの墓は、どちらがお好きでしょうか?」
「ん?
――
じゃあ夜明かしの墓」
「ふふっ、では最後に
……
電灯式のランプと炎のランプ、どちらがお好きですか?」
「なによこの質問
……
炎のランプ!」
「ははっ!
――
期待通りの回答をありがとうございます。それでは、こちらの飴をどうぞ」
差し出されたのはランプ型の飴細工
……
なんだけど、旅人さんに渡していたのとは、ちょっと違ってて
――
。
「すごい
……
これは私?」
そのランプの飴には、小さな女の子がくっついていた。髪型や服装などが、まるで私の姿をしているようだった。
「特別製ですよ?」
ランプから伸びた鎖が、私の手に絡まるように飴細工を渡してくれた。
***
「ひとつ、お願いがあるのですが」
「なぁに?」
「このランプをお持ちいただいて、そこの路地付近まで運んでもらえますか?」
「ははぁ、なるほど?」
そこでランプ姿から人の姿に戻るってことね。ひょいっとランプを持ち上げて、指定された路地付近まで歩く。周りに人が居ないことを簡単に確認してあげた。
「はぁい、どうぞ
――
ぅわっ!」
「お運び頂いて助かりました」
フリンズはランプから出てきた途端に、私を引き寄せて力強く抱きしめた。びっくりしたぁ。そのまま動かなくなってしまったフリンズに、ちょっと苦しいぞ
…
という気持ちを込めて背中をトントンと叩くと、ようやく力を抜いて離してくれた。
「ふぅ
……
、少し充電できました」
「ははっ、電灯式のランプじゃないのに?」
そう答えると、少し眉を下げて困った顔をした彼が、なんだか可愛く見えた。
「さて、どのアトラクションがオススメですか?貴女のことだから、お祭りのアトラクションは制覇してるんでしょう?」
「
……
なんでわかるの
…
見てた?」
「分かりますよ。貴女のことなら大抵のことは、ね」
『祭りの夜は、魔法のランプをお供にして』
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内