トリップ夢小説 第2話 【異世界から来た少女】

・固定夢主
・名前変換なし

白石たちが部屋を出ていったあと、もぞもぞ動く気配があった。

辺りは真っ暗。そっか、私あのまま寝ちゃったのか。制服着替えないと皺になっちゃうな。
にしてもいつもより布団がふかふかしているのは気のせいかな?それにベッドが広く感じるんだけど。

疑問に思いつつも手探りでベッドから降りた。
たしかこの辺りにあったはずなんだけど、いかんせん暗くて何も見えない。
手探りで電気スイッチを探す。

「わっ!」
何かに躓いてしまった。膝辺りが痛い。血が出てないといいな。
膝の痛みに耐えながらもよろよろと起き上がり、電気スイッチらしきものを見つけた。

「え?」
明かりを灯した部屋を見回して愕然とした。部屋の広さや豪華な外装、家具からして自分の部屋ではないことが嫌でもわかる。しかも自分のものではない荷物や服やらがちょこちょこと置いてあった。

ここどこですか?知らないまったく知らないよこんなところ。もしかして寝ている間に誘拐されたのかな?
辺りをキョロキョロと見渡すが私以外誰もいないようだ。もしこれが誘拐なら今が逃げるチャンスよ。ドアに駆け寄るとちょうど入って来た人とぶつかった。

「いったぁ」
思わず尻餅をついちゃったよ。

「ごめんな、大丈夫かいな」
手を差しのべてくる男の人。もしかして誘拐犯?それとも助けに来てくれた人?
どっち?????!!!!!

「?」
男の人はきょとんとした顔をしている。
どうしよう。この人は誘拐犯なのかそうじゃないのかをたしかめないといけないのに変に緊張しちゃって声が出ない。変な汗が出る。

「なぁ、さっきから無言なんやけど自分どこか痛むんか?」
「あ、あのっ!」
「うん?」
「だ、ぃじょうぶですっ?!!!!」
大事なところで噛んだ。

「そうか。ならよかったわ。ほい、捕まりや」
差し出された手を戸惑いがちに掴むと引っ張って立ち上がらせてくれた。

「あぁあありがとうございますぅ」
「気にせんでええで。それより怪我がなくてよかったわ」
自分のことより他人を気遣ってくれる優しい人だ。うん、間違いない。この人は誘拐犯じゃない。助けに来てくれた人だ。

「あ、起きたんだね。彼女」
目の前の男の人の知り合いらしき二人組が訪ねてきた。

“うん?起きたんだね?”
私が寝ているのを知っているということは助けに来た彼から聞いたのか。それとも彼と同じく助けにくれたのか。どっちにしても悪い人達じゃないよね?たぶん。

「彼女も起きたことだしこれからのことをようやく話せるね」
寝ている間に誘拐されて彼らに助け出されたのかな。だとしたらよく起きなかったな私。じゃ今頃、誘拐犯は私のことを探しているかもしれない。だとしたら見つからないようにしないと。

決意を胸に小さく握り拳を作った。