雨鶴
2025-12-17 19:05:18
749文字
Public 小話
 

忍者食の味

数馬と乱太郎に六年生の兵糧丸について聞かれる伊作の話。ほんのり腐要素。

「忍者食?」
保健委員の仕事をしていたら三反田数馬がポツリとこぼした。乱太郎もいつもの困り顔で笑っていた。
「でも数馬先輩。あれは見た目よりフツーでしたし、見た目より美味しかったですよ」
「ああでもまた、藤内が変な事を言わなければいいんだけど」
数馬はそういって溜め息を吐いた。どうやら藤内、数馬コンビの忍者食の実習に乱太郎も付き合わされた様だ。
「伊作先輩たち、六年生の忍者食ってどうですか?」
「僕たちの?うーん、僕たちのは参考にならないよ」
数馬の言葉に伊作は苦笑する。
「どうしてですか?」
「兵糧丸は持ち回りだし、全体調儀がある時の食事は全て長次が作るしね」
そう云うと伊作は自身の懐から薬籠を取り出して、中身を出す。丸薬が伊作の掌に転がった。
「今回の兵糧丸は仙蔵だね。味も普通だよ」
「普通?」
「どういう事ですか?」
数馬も乱太郎も不思議そうに聞いてきた。
「六人も居るとね。それぞれ特徴が出てくるんだ。『い組』の文次郎と仙蔵は昔習った教科書通りだし、留三郎の固いし、小平太のはやたら苦いね」
「そんなに個性が出るんですか」
「六年生ともなるとすごいですね」
乱太郎と数馬がふわぁ~、と感嘆の声を上げた。
「あれ?でも伊作先輩と中在家長次先輩のはどうなんですか?」
「僕と長次のは特別」
「へー。中在家先輩、料理お上手ですもんね」
数馬と乱太郎が「食べてみたい」なんて言っているけど。
「まあ、味は美味しいよ。すぐに分かるから」
そう。甘いから。
甘い、甘い毒の味。他の四人もすぐに分かる毒の味。

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元ネタはアニメから。まさかの別ネタの話と被るとは思わんかった。うちの長次は毒食いなのですよ。ちなみに伊作の兵糧丸は確率で色んな不運発動する(笑)