もちこ
2025-12-10 23:14:20
1942文字
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生意気に。煩わしく。

作家鯖と知らない神様の話。
独自解釈が強いです。何でも許せる人向け。

物語を書くまでにはまず字を学ばなければなりません。

字を学んだ後は文章をどう書くかを学ぶ必要がある。

そして自分の空想を持つために本を読み、人を観察し、交流し、痛みを負い、喜びを知る必要があるのです!拍手喝采の絶えない極上の悲劇を生み出すには!

人間の一生一度きりでは足りないと思うのです。

だがしかし人は1度しか生きられない。まあ自分たちのような例外もあるがな。

その点に関しては運が良いと言えるでしょうな。

慣れないことをしなければなりませんが。

はあ、俺たちはペンを持ち執筆をすることを生業としている。戦う暇何ぞない。

いやしかし、そのペンこそが強いことを我々はよく知っているのでは?

おそらく。筆が折られない限りは。

ふん、まあ相手は真っ先にペンを折ってくるだろうな。







時代との相性というものはあります。残念ながら。
私の時代はそうでした。
しかしながらやめることは出来ませんでした。筆を持ち、物語を紡ぐとき私はたしかに自由でした。ですからひたすら書きました。この真っ白な世界の中には最初は何もないのですが私にとっては筆をとる前から景色が見えていました。あの感覚は今も変わらないのです。周りが何を言おうと。時代がどうであれ。
他の人からすればお前は恵まれていただろうと言われることもあるでしょう。それはたしかにそうだと思います。しかしながら私はこの一度きりの私の人生しか知らないのです。ですから私が生きるこの世界が時には広く、時には狭く感じました。十二単衣が時には華やかに心を和ませ、時にはとてつもない重圧となり私を背中からぐっと押さえつけたのです。
贅沢な話でしょうか。そして嘆かわしい話でしょうか。それは読み手に委ねることにしています。


読者側は勝手に解釈する。それは当然のことだ。他人事のように読むやつもいれば、自分と重ねて読むやつもいる。好きに読んだらいい。そういうものだ。
自分の手元にあるうちは確かに自分の物語だ。しかし出版され、たった1人でも読む人間が現れた時、自分が書いた物語はひとりでに歩き始める。様々な解釈が飛び交い様々な感想が語られる。そうであるべきなんだろう。
手元にいたあの物語たちは旅立つ。そしてかたちを変えていく。あれはたしかに俺が書いたものだがそれは大衆のものとなる。
嫌じゃないのかって?
仕方ないだろう。創作物とはそういうものだ。
嫌だとかそういう次元の話ではない。
思うところがあるのならばまた新作を書けばいいだけだ。まあ、四の五の言う輩に思うところがないとは言いきらないが。

それに俺は知りもしない誰かのために書いた。会うこともない、言葉も交わすこともない。話したいとは思わないが。

本を開く貴方のために俺は書いた。その貴方がどんな人間であれ。
俺はそういう作家だ。





吾輩ですかな?新鮮さを求め、好奇心のままに、凡庸さは好まず、退屈は勘弁願いたい!ご存知の通り好きに執筆をしていますゆえに!この目で見て感じた全てを一滴残らず昇華したく思うのです!あ、いや凡人はなしで。
言葉や文字を愛し、人々からの拍手喝采を浴び、非凡さを愛する身としては何やら細かいことはよく分からないですな。観客がいてこその舞台!誰かが観測してこその私が作り上げた悲劇!是非楽しんでもらいたい!その後のことなぞ私は知りましせんな。なんせ新作のことで頭がいっぱい!!!つまらないことには関心がありませんからな。





人間なんぞ神からしてみれば思考や行動のだいたい予想が着く。お前たちを作ったのはこちらなのだから。小さくて脆い、そんなお前たちのことなど手のひらの上で簡単に転がせる。

そう思っていた。....なのになんだ。
私の手のひらに小さな棘を刺したのは誰だ。なんの傷にもならないはずの小さな棘が嫌にこちらをイラつかせる。、、、苛立ち?そんな幼稚な感情が神にはあるのだろうか。煩わしい。いやまて煩わしいだなんてこの私の中にあっていいのか。


何をした?なんの真似だ?
そんなふうに創った覚えは無い。
答えろ。なんのバグだ。
この煩わしいものはなんだ。




「まあ分からないのも当然だ。そちら側からしたらバグに近いものだ。」

「煩わしいのも当然でしょう。この先の展開が予測できないのですから。」

「新作がそんなに楽しみとは!!!いやはやそこに座っていただいて!すぐに開演しますからな!」


予測不能で、不快?
いいや、これは次のページを開く時と同じ気持ち。舞台が始まる前の緊張感。
貴方がまだ知らない感覚なだけです。
ほら、楽しみで仕方ないでしょう?


これは貴方のための物語です。