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三毛田
2025-12-08 21:46:22
1076文字
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アドベント25
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08. 誰かの噂
8日目
噂なんか気にならない
誰が誰のことを好きだとか、誰が交際をしているとか。耳に届く噂は、そんなことばかり。
というか、前者に至っては秘密にしてくれと言われたであろうに喋っているようにも。
そんなことをしていたら、信用も信頼もなくなると思うんだけどな。
「達観しているな」
「どちらかというと、黄昏れてる」
「なるほど」
俺の返答に、丹恒は雑に頷く。
そういうところ、嫌いじゃないんだよな。
短い休み時間は、もうすぐ終わる。後少し頑張れば、お昼だ。
「昨日の授業、わかったか?」
「理解しているかと聞かれると、微妙なところだ。だが、クラスの大半が理解しているか怪しいから、今日もそこの復習からやると言っていたな」
「そうなんだ」
「お前
……
」
聞いてなかったな? という視線を向けられる。
俺はそれに気づかないふりをして、机の中から教科書とノートを取り出し。
「丹恒、教科書見せて」
「ほら」
「サンキュ」
彼の教科書と見比べ、重要らしき場所に線を引いていく。
「どうも~」
「どういたしまして」
丹恒に教科書を消すと同時に予冷が鳴り、先生が入ってくる。
今日の授業はわかりやすかった。
「うーん
……
」
「よく伸びるな」
後ろから軽くつつかれて。
振り返ると、丹恒が指で俺の背中をつついていた。
珍しい。でも、そういうところも可愛い。
「なんだ」
「今日の丹恒、可愛いなって」
「俺が可愛いと、いいことがあるのか」
「うん! 俺が元気になるし、勉強も頑張れる!」
「それなら、毎日頑張ってもらえると俺も助かるな」
「ふふふ」
そこはちょっとはぐらかすように笑うと、ため息をつかれた。
お昼は、今日はお弁当。保冷バッグから二人分の弁当を取り出し、机をくっつけて丹恒と向き合う。
「いただきます」
「いただきます!」
焼きおにぎりと、焼き魚。それから、ポークチャップ。野菜はブロッコリーとほうれん草の胡麻和え、きんぴらごぼう。
「おいし~」
「ああ。今日も、美味いな」
「ちょっとだけでも、自分が手伝った料理が入ってると嬉しいな」
「パムが、働かざるもの食うべからず。と言っているからだな」
ただし、姫子を除く。だが。
「焼きおにぎり、丹恒だっけ?」
「そうだ。パムに味見をしてもらったから、マズいということはない」
卵焼きとセットだと、もっと美味そうだ。
「今度は、休みの日に焼きおにぎりを作ってくれないか? 俺が卵焼きを作るから」
「お前の玉子焼きは絶品だからな。楽しみにしている」
「やった~!」
もう他者の噂なんか気にならない。
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