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yes1wate
2025-12-02 18:24:09
521文字
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星の傷痕
星漿体ifの甚爾が天元と同化したあとのif
太く四角い指が口の端から頬にかけてをゆっくりと滑っていった。
その指の武骨さに見合わないほど柔らかい刺激が通り過ぎると、指の軌跡をなぞるようにしてぱちりと目が瞬いて現れる。
「ふん」
「お気に召さないかな?」
口の両端に新たに現れた眼をぱちりぱちりと瞬かせて、かつては禪院甚爾という名で呼ばれていた体で己の頬に触れていた男に笑いかけた。
「一対あれば良いものを、わざわざもう一対生やして
……
」
「宿儺、お前がそれを言うのかい」
目どころか腕も口も余計に多い男がそんなことを言うものだから思わず笑う、それすらも面白くないとばかりに両面宿儺は目を眇めた。
「まあ、あと百年もすれば馴染むさ」
新たな目を閉じた上から、先ほど宿儺がそうしたようにゆっくりとなでる。眼裂はまるで口の端の延長のように大きく弓なりに、かつてのこの体には生涯宿らなかった微笑みの形を作っていた。
あの皮肉めいた笑い方はもう出来ない。それがなぜだか惜しい気がしてかつて禪院甚爾だった天元は自らの両手で頬を覆った。
手のひらの下で聞こえる瞬きの音が、指の隙間から見える仄かな光の明滅が、それぞれ星の閃きのようで、今はもう天元となった禪院甚爾は寂しく笑った。
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