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三毛田
2025-12-02 13:46:53
1072文字
Public
1000字5
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94 094. 寄り道をしながら帰ろう
94日目
二人で仲良く!
「さぶっ」
「穹。マフラーがぐちゃぐちゃだ。巻き直すから、じっとしていろ」
丹恒は俺の首に巻いたマフラーを外し、それから丁寧に巻き直して。
「これでよし」
最後に、ポンと軽く結び目を叩いて満足そうに笑う。
「丹恒、ウチも!」
「私も」
「順番だ」
「
……
」
自他ともに厳しめな人だけど、一度懐に入れてしまうととことん甘やかしてくれる。
本音を言えば、甘やかすのは俺だけにしてもらいたいけどね!
まあ、でも。それが丹恒のいいところだ。悪いところでもあるけど。
「これでいいか」
丹恒が女子二人のマフラーを綺麗に巻きなおして問いかけると、彼女たちは鏡でそれを確認する。
「可愛い。合格」
「星とお揃いだね」
「うん。お揃い」
二人は嬉しそうに
――
今にもスキップしそうな足取りで
――
俺たちの先を行く。
「寄り道してもいいけど、夕飯までには帰ってこいよ〜」
俺の言葉に、星が片手を挙げて応えた。
本当にわかってるんだろうな?
「あいつらは放っておいても大丈夫だろう。帰ってこなかったら、パムに怒られるだけだ」
「ま、そうだよな。丹恒、手を繋いでも
……
いいか?」
「
……
」
丹恒は注意深く周囲を見回した後、そっと手を差し出してくる。
顔を見ようとするけれど、マフラーに顔を隠してしまって。
「可愛い」
「可愛くない」
俺が可愛いと告げると、少々悔い気味に可愛くないと返。
そういうところが可愛いんだよ。
本人はわかってくれないというか、理解しようとしてくれないけれど。
「今日の夕飯なんだろ」
「シチューだと嬉しいな。体が温まる」
「この時期だと、カレーよりもシチューのほうが美味いよな。またパンかご飯かで揉めそうだけど」
「どちらでも美味いから、俺としては問題じゃない」
「それはそう」
こうして日常的な会話をしながら、歩くのが楽しい。
「丹恒」
「どうした」
「ちょっとだけ、寄り道。いいか?」
「ちょっとだけだぞ」
「ありがとう」
いつもの道から一本逸れた路地。そこにある和菓子屋さん。
そこでお団子と葛湯を買って、途中の公園でお団子を食べる。
「ん〜。美味しい」
「確かに美味いな。だが、よくあの店を知っていたな」
「この間、パムの荷物持ちをしていた時に寄ったんだ。その時食べたのが美味しかったから、丹恒と食べたいと思って」
俺が笑いかけると、丹恒はちょっと照れたようにはにかむ。
「き、穹。あんこがついている」
「そういうお前だって、みたらしあんがついてるぞ」
笑いながら二人で口についたものを拭う。
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