usagipai
2025-11-30 11:18:15
1463文字
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めりくり


「え12月25日緊急要請ですか」

今、ミランという上司から伝えられた一言だった頭が真っ白になるこの日はセリウスとデートの約束があった日
「有給を申請してた筈なんですが、もしかして何か事件か何かあるのでしょうか」
「いや護衛だよ、ボンボン達のね、大規模な貴族達のクリスマスパーティをするらしいんだけど直々にお願いあってねぇ……しかも君を名指しときた」
「名指し!!??」

それもそうだ自分は警察官に成り立ての下っ端で上の方達に名前を覚えて貰うことも会うこともない

「何でだろうね!でも名指しときたら行くしかないよね!!」
「えっ………えぇ………
そんなこんなで仕事になってしまった予定をセリウスにも伝えるとどうやら彼もその日は仕事が入ってしまったとのこと、また埋め合わせの約束をして電話を切るが
何とも言えない気持ちになる
多忙で会えない日が多くなる時期でもあるためこのクリスマスを逃したら来年まではセリウスさんに会うのはお預け
そんなことをしくしく考えながらクリスマスの日まで過ごした

クリスマス当日 
ネロは固まっていた、ミランから「君はある人物の護衛してほしいんだよね!!周りは俺たちに任せてよ、楽しんでおいで」
とか意味不明な事を言われながら、カモフラージュのためドレスを着て髪の毛をおろしいつものツインテールではなく編み込みがされたハーフアップ………完全にいつもとは違うし、こんな服で戦えるわけないのだがもやもや悩むと

「ネロさん?」

聞き覚えのある声がする

そんなわけないあの人は仕事で
しかし前を向くとビシッと衣装を着ていつもとはちがうがセリウスがいた
「えっ……………!?せセリウスさん!?まっ………どどうしてここに」
一瞬超絶かっこいい自分の彼氏にぶっ倒れる所だったが耐えて小声で会話をする

「どうしてここに……っ」

震える声で問うネロに、セリウスは少しだけ眉を下げ、しかし照れたように優しい笑みを浮かべた。

……仕事、というのは嘘じゃないんです。でも――本当は、どうしてもあなたと過ごしたかった。だから……僕から“ある人物を名指しで呼びたい”と頼んだんです」

……えっ、じゃあその“ある人物”って……

「あなたです、ネロさん」

胸が跳ねた。言葉が出ない。

「クリスマスは恋人と過ごすものだって、あなたが前に言っていたでしょう? どうしても、その願いを叶えたかった。でも僕はこのパーティに参加しないわけにいかない……だからせめて、あなたを隣に置ける方法を――

背後で、ミランの喉を鳴らすようなくぐもった笑い声がする。

「お〜!ネロちゃん会えたのかな
よかったね」

「ミランさん!?……えっ、えっ、じゃあ護衛って……

「建前だよ?周りは全部こっちで押さえるって言ったでしょ、それに“楽しんでおいで”って言ったじゃん」

完全に手のひらで転がされていたと気づいて顔が真っ赤になるネロ。

セリウスは、照れながらも手を差し出した。

「その……ネロさん。差し支えなければ、このまま……僕の隣にいてくれませんか?
あなたを守るのは、僕の仕事ですから」

……………はい」

差し出された手を取ると、セリウスがほっと息をついて微笑んだ。

残されたのは、聖夜の光に照らされた自分たちだけ。

ネロの胸は高鳴りっぱなしだった――
“会えないと思ってた相手が、実は全部準備して待っていてくれた”。
こんなクリスマスがあるなんて思ってもみなかったのだから