桜崎
2020-03-16 17:43:09
761文字
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この恋心に終止符を 【未完】

狛日♀ 未来機関

この恋心に終止符を
 暑い。とは常々思っていた。当然だ。真夏の島での炎天下での作業。暑くないわけがない。だが、今、それとは別の種類である熱が確かに狛枝にあった。それを何かなんて理解したくないが、しかし、徐々にその感情が思考を侵食している気がする。
おかしい。おかしい。おかしい。
 それは、視界に入れた瞬間にあまりに唐突に全身へと蔓延した。
唇を噛み締めてじっと湧き上がるそれ耐えていたが、目ざとく少し離れた位置にいるというのに彼女に気づかれたらしい。近づいてくる姿に余計、体の温度が上がる。
……どうした、狛枝? 体調が悪いのか?」
……大丈夫だから近づかないでくれない?」
「何が大丈夫だよ、そんな赤い顔して」
近づかないでという狛枝の希望は聴こえていないのか、聞く気がないのか、日向は強引にその腕を取り木陰に連れて行く。
……ウサミ、今、大丈夫か?」
「はいはーい!よびまちたか?」
「狛枝の様子がおかしいんだ。狛枝のアバターに何か異常が起こってないか?」

 日向と狛枝はこの世界がプログラムだと知っている。他の仲間たちが早く目覚めるようにわざわざアバターを作り、修学旅行に参加していた。なるべく実態を持った人間が参加した方が効果があると踏んだかだからだ。今日はもう40日目。もうすぐ終わるはずの修学旅行は、何回目か覚えていないけれど、繰り返すたびに目を覚まして行く仲間たちをみて効果があることだけは間違いない。その役に一番最初に目覚めた狛枝が任されているのは少し不相応な気がするが別にやれと言われるなら断る理由もない。人手不足なのだから空いているものがするしかないのは当然でだけど何故、日向と一緒なのだろうか。



「た、大変でちゅ!狛枝くんのアバター、ウィルスにかかってまちゅよ!」