ベコ
2025-11-28 17:47:58
1977文字
Public メモ、書きかけ
 

黒爪ギャメル伝説(仮)

しまい込んでおくのも勿体ないなと思い、形にできなかったネタを供養も兼ねて公開します。
もし気に入った方がいらっしゃれば、アレンジも含めてご自由にお使いください。ネタ元の明記も不要です。
どなたかの創作の種になれたら嬉しいです。
もし既に似たような話を書かれている方がおられましたら、すみません…!

黒爪盗賊団がエルヘイムに向かう途中での野営。夜の見張り番をしている団員達が、焚き火を囲んでギャメルの思い出話に花を咲かせる。


・前線ギャメル
相手が手強くて危ない場面、ギャメルが先頭に立ち「ここは俺がやる、お前らは下がっとけ!」と先陣を切って駆けていく姿に感動する団員達。
「あ、兄貴〜〜〜!!!」


・イカサマギャメル
団員達が賭け事で盛り上がっている所に偶然通りかかったギャメル。様子を見るに、一人大負けしている奴がいる。賭け事の参加を誘われたので、自分が親になることを条件にギャメルも参戦。
「イカサマは無しっスよー!」「わかってるって」
しかしギャメルは過去に学んだイカサマ技術で、不自然に偏りすぎないようしれっと大負けの奴に有利なカードを配る。自分や他のメンバーも適度に勝ったり負けたりさせながら、最終的には全員ほぼイーブンの結果に。儲けは無くともなかなか白熱した展開になり団員達は満足したようだ。
後に団員は語る。
「あの時は全然気付かなかったけど、あれ絶対兄貴が操作してたんだろうなって、今になって思うんだよな」


・分け前配分ギャメル
稼ぎを皆で山分けしている中、古参の一人が少しくらいとこっそり新入りの取り分をちょろまかして懐に入れていた。分け前を受け取った新入りが「なんか思ったより少なくないっすか?」と控えめに抗議すると「俺の計算に文句つけるつもりか!?」と凄んでその場をやり過ごそうとする古参。そこにギャメルが現れ「お前ちょっとポケットん中見せてみろ」と一言。
流石に言い訳できないと悟った古参は恐る恐る懐に入れた金をギャメルに差し出した。
「最初からそうすりゃいいんだよ」とギャメルは受け取った金をそのまま新入りに手渡し、新入りはいたく感動したという。


・一気飲みギャメル
団員達で酒盛りの最中、ある者が「今からやるゲームで負けた奴は罰としてこれを一気飲みだ!」とハイテンションで度数の高い酒を取り出し、皆は大盛り上がり。ゲームに負けた者はよりによって下戸だった。
「流石に無理だって、俺マジで飲めねえよ」と懇願するも周囲は聞き入れない。
「そういうルールだろ!今さら白けさせんなよ」と詰め寄る団員達。
見かねたギャメルがやんわりと咎める。「おいお前ら、その辺でやめてやれ」
流石に頭目のギャメルに注意されては黙らざるを得ない。しかし盛り上がっていた所に水を差すのも野暮であると思ったギャメルは、用意されていた酒のグラスに手を伸ばした。
「要は誰かがコレを飲みゃいいんだろ?」グラスを掲げ、にやりと不敵な笑みを浮かべると迷いなく口をつける。そのまま勢いよく一気に酒を飲み干し、ダンッ!!と大きな音を立てて空のグラスをテーブルに叩きつけた。
「これで満足か?」
少し赤みの差した顔で不敵な笑みは崩さないまま啖呵を切ると「かっけぇーー!!」「流石は兄貴だぜ!!!」「いよっ!男前!!」その場は大盛況に終わった。
ギャメルの去り際に、本来酒を飲む筈だった下戸の団員がおずおずと声を掛ける。
「すんません、俺の代わりにありがとうございました
ギャメルは何でもない顔で「構わねえよ、こんぐらい。けど、次はねえからな。お前も出来ねえ約束はすんじゃねえぞ」とさらりと告げ、しっかりとした足取りで立ち去った。
「あ、兄貴ぃ〜〜〜……」ギャメルの気遣いに思わず涙する。

余談:
自室に戻った途端に膝から崩れ落ちるギャメル。
(大丈夫なわけねえだろ!あんな強い酒飲ませやがって……あのしょーもない遊びはやめさせねえと。つうかあんな飲み方、酒が勿体ねえわ!)
心の中で愚痴るギャメル。人前ではしっかりして見せたが実はかなりいっぱいいっぱいだった。そこへタイミングを見計らったようにマンドランが現れる。
「おい、大丈夫か、ギャメル。とりあえず水飲んどけ」
「ああ、すまねえマンドラン助かるぜ
※実はモブの一人がこの光景を目撃していたが、ギャメルの名誉の為に口には出さず胸の内に留めておいた。


・セザールの思い出
と、団員達が語るのを物陰でひっそりと聞いていたセザール。
(めちゃくちゃ頑張ってんな、あいつ
セザールはギャメルの成長に感慨深い気持ちになった。
仲間に入れてくれ、と突然自分の盗賊団にやって来た頃のギャメルに思いを馳せるセザール。思えば盗賊の仕事に留まらず、様々なことをギャメルに教えてやったものだ。
酒の飲み方に賭博のイカサマ練習。ギャメルが良い働きを見せた時は、分け前を弾んだりもしたっけな
懐かしい思い出に浸りつつ、セザールは今後のことを思い気を引き締める。きっとあいつは戻ってくるだろう。仲間としてではない、自分の手で始末をつける為に。来たるべき時に備え、セザールは密かに覚悟を決めた。