2025-11-26 01:59:07
824文字
Public 斜陽に滲む影法師
 

【斜陽に滲む影法師】あらすじ

キャラクター背景・ストーリー導入


シグマはかつて、ダルマスカ王国の騎士団に属する小隊長をつとめていた。
事の発端は、とある任務の折。ある姿のない妖異の策略によって、人狼ゲームを模した遊戯を押し付けられ、小隊の仲間達との望まない殺し合いをさせられることとなる。
最終的に妖異の討伐には成功したが、仲間は全滅。帰還したのは自分ひとりという結果になった。
以来無力感に苛まれ、やり場のない感情を抱えながら放浪の旅をすることとなる。

それから100年あまりの月日が流れ、妖異の少女――ファラエナと出会うことになる。
ファラエナは奇しくも、かつて自分達を陥れた妖異と似たような事件を起こしていた。
過去を彷彿とさせられたシグマは、彼女の領域へと殴り込みに行くが、その過程でファラエナの過去に触れる機会が訪れる。
そして彼女もまた、シグマと同じように他者に踏みにじられ、その恨みから復讐ひいては八つ当たりの為に事件を起こしていたのだと知った。

複雑な心境になりながらも、シグマはファラエナを連れていくことにした。
全てを失った自分が復讐する気力さえなくしてしまったことに対し、似た境遇にいる彼女が、暗い感情でも未だ熱量を失わずにいることに光を見出し、ならば自分とは違う結末を見せてくれるのではないかという、僅かな希望。
そのついでに、妖異に対する……あるいは負け犬の自分に対する「少しの憂さ晴らし」の気持ちも交えて。

そうして師弟として共に過ごすようになり、最初は悲観的だったファラエナも前向きに目標を持ち始め、平穏な日々を過ごしていた矢先。
かつてシグマを陥れた妖異から、一通の手紙が届く。
そこに記されていたのは、「来たる晩餐会へのご招待」という誘いの一文。
手紙を破り捨てた彼は、「所用で出かける」という書置きと幾許かの小遣いだけを残し、ファラエナの前から失踪してしまう。

そうして、何か不穏な気配を感じ取ったファラエナは、いなくなったシグマを探し痕跡を辿る旅に出る。