傘道
2025-11-25 00:00:00
1710文字
Public イトビリ
 

プレゼントは言葉だけ?

znzrの🔦🔫です。
🔫の誕生日の話です。

期待に満ちた黄色のアイライト。
今日は恋人であるビリー・キッドの誕生日。
誕生日にビリーのお願いを聞いてあげる。
それがライトが用意したプレゼントだった。
無敗のチャンピオンを1日独り占めにできる権利。
ライトはすうっと息を吸って覚悟を決める。
「悪あるところに正義あり!」
ガシッと金色のガントレットを前に構えた。
「光・臨!スターライト・ナイトー-!」
特撮の大振りなポーズを決めてライトはヒーローの口上を叫んだ。
拠点の室内に響くヒーローの声。
「〜〜〜!!パイセン、これ恥ずかし
「ライト、カッコよかったぜ!」
恥ずかしさで顔を手で覆って蹲るライトにビリーは嬉しさを纏った声をかけた。
ビリーの最初のお願い。
それは大好きな特撮、スターライトナイトの台詞を読み上げながらポーズを決めて欲しいだった。
「ライトはヒーローみたいにカッコいいから絶対に似合うって前から思ってたんだ。」
ニッコニコで両手をフェイスガード横に持ってきてねだる恋人。
ライトはそれに応えた。
「まだ読んで欲しい台詞あってさ
「これ続けるんすか!?」
おそらくリクエストの台詞が書かれているであろうとノートを取り出したビリーを見てライトの顔が引き攣った。
「ダメ?」
黄色のアイライトがしょんぼりと垂れる。
「やってあげますよ!全部!」
その後、しばらくヒーローの台詞を読み上げながらポーズを決めるチャンピオンの姿があった。
たった一人の観客であるビリーは大層満足した様子で見ていた。



台詞を読み終わり何処か疲れた様子のライト。
「他にお願いは?」
「えっと、これで満足
「パイセン。」
他にもお願いしたいことがあるのであろう。
明らかにアイライトが泳いでいる。
そんなビリーをライトはちょっと強めな口調で呼んだ。
……名前呼んで欲しい。」
「名前?」
「ビリーって呼んで欲しい。」
少し弱々しい声で発せられたリクエスト。
「ビリーパイセン。」
キュルキュルと機械音が鳴り響く。
これが嬉しいという感情から発せられる音だと知ったのはつい最近だ。
「ビリーパイセン。」
今度はよく聴こえるように集音器モジュールのそばで低い声で名前を呼んだ。
ドクドクと機械音が大きく聴こえる。
「なんだ、前から名前呼んで欲しかったんすか?ビリーパイセン。」
「その声卑怯だろう!」
ビターチョコのような甘くて低い声。
ビリーの大好きな声で普段呼ばれない名前で呼ばれている。
興奮しないわけがなかった。
「そんなに好きなら今日はずっとビリーパイセンって呼んであげますよ。」
……!」
びくりとビリーの身体が震える。
「他にお願いは?ビリーパイセン。」
……その声で、あ、愛してるって言って欲しい。」
恥ずかしくなったビリーは俯いた。
「愛してますよ、ビリーパイセン。」
愛の言葉。
胸のコアに手が置かれて低い声で囁かれた。
「も、もう一回。」
「愛してますよ、ビリーパイセン。」
何度だって言ってあげますよと囁く声も色っぽい。
「じゃあさベッドの上でも言ってくれないか?」
「ベッド?」
それは間接的なお誘いかと確認も込めてライトは聞いた。
「俺、わがままになっちまったみたいで言葉だけじゃなくて行動でも欲しくなってライトがどれだけ愛してるか身体にも教えて欲しくて
間接的なお誘いどころかストレートな誘いが来た。
まだ日が出ている明るい時間なのにこの恋人は
「ベッドに言ったらさっきみたいなお願い聞けませんよ?」
ずっとベッドの上で愛し合うんですから。
ペロリと集音器モジュールをライトが舐めるとビリーの背骨のパーツにゾクゾクしたものが駆け巡る。
「ライトが欲しい。もうそれ以外考えられない
ビリーはライトに抱きついた。
「名前呼んで♡どれだけ愛してるか教えて♡」
「もちろん。ビリーパイセンの何処が好きか、どれだけ愛してるか教えてあげますよ。」
ビリーをお姫様のように抱き上げてライトはベッドに向かった。
誕生日が終わるまで愛し合う。


言葉だけじゃなくて全てが欲しくなった機械人に応えるチャンピオンの話。