このにょた高ちゃんは勉強一筋で色恋沙汰には興味なし!と見せかけて幼馴染の敢のことが気になってて、でも由もいるしライバルとしか見られてないし
……と諦めてる。自己肯定感が低いので、幼馴染としか見てない女から好意を寄せられたら気持ち悪いよね、などと思っている。
ある日の休み時間、クラスメイトに「諸伏さん髪サラサラで綺麗〜!」「ねえ他の髪型もしてみよーよ!」と詰め寄られ、断れなかった高。ヘアアレンジなんて体育のときのポニーテールくらいしかしたことないので、腰まである艶々な黒髪を友人たちに任せる高。
「できた!」と見せられた鏡には、いわゆるツインテールという髪型をした自分の姿。目を丸くした高は「似合いませんよ」と眉を下げるんだけど、クラスメイトたちは「かわい〜!」「いや似合ってるっしょ!」「諸伏さん似合わない髪型ないんじゃない!?」と絶賛。
すると、教室の扉がガラガラッと開かれる。
「おいコーメイ、次の授業国語に変わったんだって?借りてた教科書
……返し
……に
……」
「か、かかかかknsk君!?」
別のクラスなので滅多に教室に姿を見せない敢が、あろうことか扉から顔を出し、目をまん丸くして高を見ている。
ツインテールの、高を。
「お前、その髪型
……」
「違うんです!友人たちが勝手にッ!」
助けを求めるもニヤニヤした顔でこちらを見守る友人たち。扉の向こうには、敢を呼びに行ったらしい別のクラスメイトの姿。
は、謀りましたね
……!
「似合わないのは分かってますから、見なかったことにしてください」
泣きそうな顔をする高に、フリーズしていた敢がハッと再起する。
「似合ってる!似合ってるから!」
「でも今、反応に困ってたじゃないですか!」
「そんなんじゃねえよ!」
「固まってました!」
「だってお前がすげえかわいかったから
……!」
「
……」
「あっ!?」
敢の失言に静まり返る教室。時が止まったかのように固まる二人。室内にいる生徒は全員、固唾を飲んで敢と高を見ている。
先に動き出したのは敢だった。
「お、俺、次体育だから!じゃあな!!」
机に叩きつけるように教科書を置いて出ていく敢。次いで廊下から「コラ大和!廊下を走るな!」という先生の怒号と「大和くん教室逆ー!!」という級友の叫び声が響いてきた。
真っ赤な顔で立ちすくむ高の肩を、友人たちが次々にポンと叩き、席に戻っていく。
そんな青春の一ページ。
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