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catcatcat0626
2025-11-22 10:01:27
847文字
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ハッピーエンド
雄英if燈炎がハッピーエンドへの道を辿るはなしです。短い。
「お父さん、もし俺がヒーローになって、殉職したらどうする?」
なまぬるさが部屋を満たすとき、俺とお父さんはふたりには大きすぎる食卓を囲んでいた。箸を動かしていたお父さんの手が止まるのを、この目におさめる。
返答に期待はしてない。お父さんは俺の欲しいものなァんもわからないから。それでこそ俺のお父さんなんだけども。お父さんが自分の野望を果たすため、俺を作ったことは知ってる。「ヒーロー」は殉職率が高い。そんなこと、No.2なら痛いほど分かってるだろう。クラスメイトが話してたんだ、「雄英に受からなかったら、一生ヒーローになれなかったよ。お父さんがめちゃくちゃ止めてくるんだ、俺に死んでほしくないみたいで。そう簡単には死なねぇのになぁ」と。クラスメイトの大半がはじめは親に止められたと話していた。そうか、親というものは、本来そういう反応をするのかと思った。うちは普通じゃないから違かったけど。俺がヒーローを目指してる理由は、お父さんに見てほしいから。お父さんが俺のそばにず〜っといてくれればいい。ぶっちゃけこんなことどうでもいいんだけど。こういうときの、お父さんの居た堪れないカオが見たくて聞いちまう。少しの沈黙の後、お父さんの唇が開いた。
「
……
おまえは、いや、俺は、おまえに死んでほしくない」
素っ頓狂な返答に、思わず言葉を失う。脳内で波が迫るようにお父さんの言葉を反芻してみると、徐々に笑いがこみ上げてきた。「死んでほしくない」だって、んふふ。お父さんの大きな手に、そっと右手を絡ませる。最近火力の調節が上手くなったけど、相変わらず火傷ばかりの右手を。
「だいじょうぶだよ、それでも俺はヒーローになりたいんだ。ね、ほら」
俺が死ぬときは、お父さんが死ぬときだけだよ。
今、破滅から目を逸らし続けているだけであることを、俺もお父さんもしっかり分かってる。
それでもなお、進むのをやめられない。だって、もう、すべてが、手遅れ。これがすべての俺にとっての、唯一のハッピーエンドへの道筋だから!
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