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haru_haru0704
2025-11-19 07:58:13
6992文字
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酒に飲まれた男たち ぱーとつー
仇遠&哥舒臨&忌炎(CPなし) 全年齢
3人が仲良く(?)お酒を飲む話
時刻は午後10時。
忌炎、哥舒臨、仇遠の3人は珍しく今州城内にいた。
彼らが集うは、貸切状態になった酒場である。店内には彼ら3人しかおらず、他の客はおろか店員すら1人もいない。
酒場のテーブルには、ずらりと酒や割り材が並んでいる。それから数十個のグラスと、申し訳程度のつまみも。
「さて、今日は・・・」
「酩酊しないと見えない残像だろう。わかってる」
忌炎は本日の主旨を説明しようと口を開いたが、哥舒臨はそれを遮った。
彼は前回お世話になったスピリタスの瓶を掴み上げ、軽く振る。その目には、隠しきれない憂いが見て取れた。
「タダ酒をたらふく飲めるのはいいが、二日酔いがな・・・」
「そうですね・・・あれは地獄でした」
忌炎は遠い目をしながら溜息を吐く。
前回の狂宴に参加していなかった仇遠は、その温度感についていけなかった。
「忌炎、今回はちゃんとセーブしろよ。残像に襲われても自分で対処できる程度の酩酊を目指せ」
「なかなか難しいことを言いますね・・・努力はします」
忌炎は頷くと、アイスペールの氷をガラガラとグラスに移し始めた。
「最初はハイボールでいいですか?」
「ああ。濃いめに作れ」
「仇遠はどうする?」
「哥舒臨と同じで構わぬ」
「わかった」
忌炎は、氷で満たされた3つのグラスにウイスキーを注いだ。哥舒臨と仇遠のグラスにはたっぷりと。自分のグラスは少し控えめに。
そこに炭酸水を加え、マドラーでかき混ぜていく。
「で、お前はどれくらい酒が強いんだ?仇遠」
哥舒臨に尋ねられた仇遠は、軽く頷きながら答えた。
「某は酒に酔ったことがない」
「は?嘘つけ。その竹筒の酒でいつも酔っぱらってるだろうが」
「これは薬だ。酒ではない」
忌炎は哥舒臨と仇遠の前にハイボールのグラスを置いた。2人はいったん会話を切り上げ、グラスの中身をぐびぐびと飲んでいく。実に良い飲みっぷりだ。
忌炎もそれに倣い、ハイボールを三口分ほど飲んだ。
「・・・じゃあ、戦闘中にたまに千鳥足になるのは何なんだ」
「薬の副作用にて、心に乱れが生じた結果だ。酔いと酷似しておるが、本質的には異なるもの。ゆえにそう長く持続することもない」
「まあ確かに、一瞬で元に戻っているな・・・」
哥舒臨は仇遠の腰の竹筒を見た。忌炎もそれにつられ、竹筒へと視線が向く。
「・・・気になるのなら、飲んで確かめても構わぬぞ」
仇遠は腰から竹筒を取り外し、机の上にポンと置いた。
「なら遠慮なく」
哥舒臨は酒瓶の隙間に置かれていた猪口をひとつ取り、それに竹筒の中の液体を注いでいく。
他人の薬を飲むのは良くない・・・と忌炎は思ったが、結局それを口に出すことはなかった。彼にしては珍しく、倫理よりも研究心が勝ったのである。
後学のために、少し味見をしておいても損はないだろう。
哥舒臨は猪口に注いだ液体を一口飲んだ。途端、薬草の苦みが口内を満たす。
「うえっ、にが・・・まず・・・」
「だから申したであろう。これは薬だ」
仇遠の言葉を聞き終わらぬ内に、哥舒臨の視界はぐにゃりと歪んだ。世界が傾き、体が右側に落ちていくような感覚に、哥舒臨は頭をふらつかせる。
しかし、その数秒後には視界も感覚も元通りになっていた。
「・・・なるほど、これが『心の乱れ』とやらか」
哥舒臨は頷いた。
確かにこの竹筒の中の液体は酒ではなく薬だ。しかしそれでいて、飲んだ直後に強い酩酊に陥る。それは酒による酩酊と何ら変わりのない感覚だったが、持続時間がまるで違っている。
この現象を言葉で説明するのなら、たしかに『心の乱れ』とでも言う他ないだろう。
「俺も飲んでみます」
忌炎は哥舒臨の手から猪口を取り、残っていた液体を口に含んだ。
丁寧に煮詰められた薬草の味と香り。忌炎はそれらを頼りに、薬液の原材料に当たりをつけた。瑝瓏全域で採れるあの植物と、主に重州で採れる木の実、それから──
忌炎は考えながら、ごくりと薬液を飲み込んだ。
「・・・?あれ?」
一瞬時間が飛んだような感覚に、忌炎は首を傾げた。
彼の正面に座っていたはずの哥舒臨は立ち上がり、やや息を乱している。斜め向かいに座っていたはずの仇遠は、なぜか机の下に潜り込んでいた。
「・・・このように、心が乱れる時間は人によってまちまち。お主のように数秒で元に戻る者もおれば、忌炎のようにしばらく戻らぬ者もおる」
「飲む前に言えよ!」
「すまぬ。まさか斯様な乱れ方をするとは・・・」
仇遠は机の下から這い出ると、何事もなかったかのように着席した。
忌炎は恐る恐る尋ねる。
「もしかして・・・俺は何かしてしまったのだろうか・・・」
「青龍を激しく飛び回らせておった。小さき嵐に呑まれる哥舒臨の様子は、なかなか愉快であったぞ」
「俺は不愉快だったがな」
「す、すみません・・・」
ふんと鼻を鳴らした哥舒臨は、着席してハイボールの残りを一気に飲み干した。仇遠もそれに続き、グラスを空にする。
「まあいい。ひとまずその薬がどんなものかは分かった」
哥舒臨はショットグラスを取ると、そこに炭酸水とスピリタスを注いだ。そして机に強く打ち付け、一気に飲み干す。
「で?酒に酔ったことがないんだったか?」
「うむ」
哥舒臨はもうひとつショットグラスを取ると、それを仇遠の前に置いた。そこに炭酸水とスピリタスを注いでやると、仇遠はグラスを持ち上げ、机に打ち付けた後、一気に飲み干す。
もう一度、哥舒臨はグラスに炭酸水とスピリタスを注いだ。仇遠は躊躇せずにグラスを持ち、打ち付け、飲み干す。
2人はその動作を5回ほど繰り返した。向かいに座る忌炎は、とんでもないハイペースに恐れ慄く。
「だ・・・大丈夫なのか、そんなに一気に飲んで・・・」
「問題ない」
一方、仇遠はけろりとしている。強がりではなく、本当に酔いが回っていないのだ。
その様子を見て、哥舒臨は不満げに目を細めた。
「ザルにも程がある。というか、今日は酩酊して残像を倒すのが目的なんだぞ。酔えないなら役に立たないな」
「む・・・」
眉根を寄せる仇遠を横目に見ながら、なんとかこいつを酔わせる方法はないものかと思案する哥舒臨。
残像退治に参加できる人員が減るのは純粋に不利になるから避けたいところだ。それに、明日俺と忌炎だけが二日酔いに苦しんで、仇遠だけが無傷というのは気に食わん。
だが、スピリタスでも酔わないとなるとどうすれば・・・
「!」
そこで哥舒臨は閃いた。この不思議な薬を使うのはどうだろうか。
彼はさっそくショットグラスにスピリタスと薬液を注いでいく。
「えっ・・・何してるんですか哥舒臨さん」
「スピリタスの薬液割りだ。もしかするとこれで酔えたりしないか?」
「試す価値はあるやもしれぬ」
薬をそんな事に使うのはいかがなものか、と忌炎が口に出す前に、仇遠はそれを飲み干してしまった。途端、馴染み深い酩酊感が仇遠を襲う。
普段であれば、その酩酊は5秒と続かない。しかし──今回は違った。
仇遠は愉快そうに笑った後、ふと理性を取り戻す。7秒ほど、心を乱していたようだ。
「うむ・・・普段よりも、心が乱れる時間が長いように感ずるな。心なしか、頬が熱を持っておるようにも思う」
「ただの思いつきだったが、可能性あるんじゃないか?ほら、もっと飲め。どんどん飲め」
哥舒臨はジョッキを取ると、ウォッカとジンとラムを適当にドボドボ注いだ。最後に薬液を少量垂らして混ぜれば、哥舒臨特性カクテルの完成だ。
仇遠はまったく躊躇せずにそれをゴクゴクと飲んでいく。
この人たち、怖いな・・・と思いながら、忌炎はハイボールを飲み進めた。
*
それから2時間後。哥舒臨は、すっかり出来上がった仇遠と忌炎に絡まれていた。
「そら、うまく避けぬと竹が刺さるぞ」
仇遠は床から生やした墨竹にだらりともたれかかり、白酒を瓶から直接飲んでいる。そんな彼は、哥舒臨の足元を狙って墨竹を生やすという遊びに興じていた。
「おい!やめろ!危ないだろうが!」
一方、哥舒臨は足元から勢いよく飛び出してくる竹を避けるのに必死だ。
理性が緩んだ仇遠は、おそらく手加減というものを忘れてしまったのだろう。墨竹は哥舒臨を殺す勢いで床から飛び出し続けている。
常ならば、このような危ない遊びを止める側の忌炎も──
「あはは!さすがかじょりんさん!よけるのがじょうず!」
上機嫌で手を叩き、ニコニコと笑っている。彼なりに『ほどよい酩酊』を目指した結果である。
ちなみに、彼は先ほどから水と間違えてウォッカを飲んでいる。
「おれもまぜてください!」
忌炎はニコニコしたまま青龍を呼び出した。途端、店内にぶわりと風が巻き起こり、空のグラスや瓶が何本か倒れる。
青龍は墨竹の合間を縫うようにして、びゅんびゅんと飛び回り始めた。
青龍が纏う風の刃は切れ味鋭く、触れるだけで墨竹の葉を切り落とす。黒い葉がひらひらと舞い散る中、青龍が飛び回る光景は荘厳にして華麗であった。
しかし、哥舒臨にとっては厄介な攻撃が増えただけに過ぎない。当然、青龍に少しでも触れようものなら、彼の肌は切り裂かれてしまうだろう。
「忌炎!やめろお前まで!俺が死ぬ!」
「かじょりんさんならだいじょーぶですよ〜」
「ははは、愉快愉快!」
「クソッ駄目だこいつら!」
哥舒臨は2人の説得を諦め、実力行使に移った。彼は店内を走り回り、不意を突いて仇遠に飛びかかる。
「おっと・・・」
仇遠は背にした竹に、更に体重をかけた。竹が強くしなり、飛びかかりを華麗に躱す。
哥舒臨は舌打ちをしながら前転し、勢いを殺しながら着地した。竹の追従がいったん収まったことに安心しながら、彼は後ろを振り返る。
仇遠の体重によって強くしなった竹は、元に戻ることなくどんどん床へと近づいていく。
「うむ・・・?」
そして、ついにはポキリと折れた。
仇遠はドタン!と音を立てながら、床へと落下する。手に持っていた瓶から白酒がこぼれ、彼の服を濡らしていった。
仇遠はしばしの間ショックで固まっていたが、やがてくつくつと笑い始める。
「ふ、ははっ・・・!」
「あはは!おもしろい!」
これには忌炎も大ウケである。
笑い転げる2人を見て、哥舒臨は深い溜息を吐いた。こいつらの面倒を1人で見きれる気がしない。
「クソ・・・なんで今日は欠席なんだ、カカロの奴・・・」
*
更に30分後。
仇遠は机に突っ伏し、小さいしゃっくりを繰り返していた。
「ひっく・・・っく・・・」
「おい、大丈夫か?」
声をかけても、仇遠は反応を返さない。
向かいに座る忌炎も船を漕いでおり、まともに会話するのは難しそうだ。
「ん、っく・・・ひっく・・・」
仇遠は止まらぬしゃっくりに小さく肩を震わせている。普段とのギャップのせいか、その姿は妙に哀れに映った。
哥舒臨は仇遠に近づき、その背を軽く叩いてやろうとした。途端、仇遠の裏拳が迫り──
「ふべっ!」
バチン!と顔面をはたかれ、哥舒臨は思わず仰け反った。酔っ払いのくせに、普通に威力のある裏拳だ。
「何しやがる!」
「・・・む・・・?ひっく・・・聞きちがい、か・・・」
「なァにが聞き違いだ!まずは俺に謝るのが筋だろうが!」
「うむ・・・ひっく・・・すまぬ・・・」
そのやり取りに目を覚ましたのか、忌炎はくしくしと目を擦りながら欠伸をした。
「ふぁ〜あ・・・あれ?かじょりんさん・・・そこにいませんか・・・」
忌炎は哥舒臨の頭上のあたりを指さした。
いる?何がだ、と言おうとした哥舒臨は、この酒場に来た本来の目的を思い出し、勢いよく立ち上がった。そして背後を振り返る。
「いるのか!?酩酊しないと見えない残像が!」
しかし、哥舒臨の目に残像が映ることはない。なぜなら、彼は酩酊していないからだ。
酩酊どころか、現在の哥舒臨はほろ酔い程度でしかない。飲み会前半は仇遠に酒を注いでやるのに忙しく、後半は仇遠と忌炎にもてあそばれており酒を飲む暇もなかった。
「クソッ、俺には見えん!今から酩酊するにしても、時間がかかりすぎる・・・!」
「まかせてください、かじょりんさん・・・おれはいけますよ」
忌炎はゆらりと立ち上がり、槍を手に取った。明らかに足元がふらついているが、大丈夫だろうか。
「う〜ん・・・そこだ!」
忌炎が投擲した槍は哥舒臨の横を通り過ぎ、遠くの椅子へと突き刺さった。椅子はもちろん壊れた。
「あ〜・・・はずした・・・」
「外すな!この下手くそ」
「どれ・・・それがひっく、某にまかせひっく」
忌炎に続き、今度は仇遠が立ち上がった。彼もやはり足元がふらついているが、大丈夫だろうか。
「おい頑張れよほんとに」
「むむ・・・ひっく、そこだ!」
バン!という音と共に、哥舒臨たちが使っていた机が割れた。
なぜ割れたか?もちろんそれは、仇遠の竹が机を貫いたからである。
机の上に置かれていた瓶やグラスは軒並み床へと落ちた。
「どこ狙ってるんだこのド下手くそ!」
「外したか・・・?ひっく」
「もういい、お前は大人しくしてろ!忌炎、俺の近くに来て槍を構えろ!補助してやるから、残像を殺れ!」
「はい!・・・??」
哥舒臨のテキパキとした指示は、酔っ払いには理解が難しかった。忌炎はいい返事をしたが、具体的に何をすればいいのかよく分かっていない。
ぽけっと突っ立っている忌炎に舌打ちをした哥舒臨は、机を飛び越えて忌炎の体をがしっと掴んだ。
「うわ」
「こっち来い!いるんだろ、こっちに!」
ほとんど引き摺るようにして、残像がいると思しき場所に忌炎を連れていく。
忌炎はふにゃふにゃした足取りで歩きながらも、なんとか風の槍を作り出した。よく見ると、その槍もふにゃふにゃと曲がっている。
「う〜ん・・・います・・・そこに・・・」
哥舒臨は忌炎の手ごと槍を握ると、適当な場所に刺突を繰り出した。
「このあたりか?」
「えーと・・・もうちょっとひだり・・・」
哥舒臨はもうちょっと左に刺突を繰り出す。だが、酩酊していない哥舒臨にはまったく手応えが感じられない。そもそもここで合っているのだろうか。
「ここか?」
「もうちょっとみぎ・・・」
哥舒臨はもうちょっと右に刺突を繰り出す。やはり手応えは感じられない。
「ここか?」
「もうちょっとひだり・・・」
そのやり取りにイラついた哥舒臨は刺突を止め、槍を横に薙いだ。とりあえず当たれば何でもいい。
「あ、たおれた・・・」
残像は倒れたらしい。
哥舒臨は忌炎を突き飛ばした。いとも簡単にバランスを崩した彼は床へと倒れ込む。
「へぶっ!」
顔を打ったのか、忌炎のみっともない声が聞こえたがどうでもいい。哥舒臨は忌炎の横にしゃがみ込んだ。
──やはり。思った通りだ。
哥舒臨の目には、忌炎の体が床から20cmほど浮いているように見えた。つまり、残像が忌炎の体の下敷きになっているのだ。
酩酊していない哥舒臨にとっては不可視の残像だが、これならどこにいるのか一目瞭然である。
「さて。終わりにするとしようか」
哥舒臨は忌炎の上半身を軽く起こしてやり、ふにゃ曲がった槍で不可視の残像を貫いた。少しずつ位置を変え、何度も何度も念入りに貫く。
やがて、忌炎の体は床に落ちた。残像が消滅したのだ。
「忌炎、残像は消えたな?」
「はいぃ、もういません・・・」
「よし、ご苦労。もう寝てもいいぞ」
哥舒臨がそう言うと、忌炎はすぐに寝息を立て始めた。今までは酔っ払いなりに、頑張って起きようと気を張っていたのだろう。
哥舒臨は椅子を並べ、そこに忌炎を寝かせてやった。
一方仇遠はというと、腕を組んだまま寝落ちしている。下手に触るとまた攻撃されるかもしれない。もう放っておこう。
***
ズキン・・・ズキン・・・ズキン・・・!
「・・・む・・・?」
仇遠は激しい頭痛によって目を覚ました。
近くからは、忌炎の息遣いが聞こえる。遠くからは何やら物音と、出汁のいい香りがした。
「・・・某は・・・残像は・・・?」
「ああ、起きたか・・・残像は、昨夜倒したから安心してくれ・・・」
そう答える忌炎の声は、どんよりと暗く淀んでいた。明らかに体調が悪そうな声だ。
「・・・頭が、ひどく痛むのだが・・・」
「ああ、俺もだ・・・二日酔いだな・・・」
「これが、二日酔いか・・・成程・・・」
ぐったりと項垂れる2人の元に、哥舒臨が鍋を持ってやって来た。鍋からはほかほかと湯気が立ち、食欲をそそる香りがしている。
「鶏ガラスープの素で作った粥だ。食え」
「ありがとうございます・・・」
「恩に着る・・・」
哥舒臨は鍋から小皿に粥をよそい、2人の前に置いてやった。匙を渡すと、のそりのそりとした動作で食べ始める。
しおしおになっている彼らを見て、哥舒臨は珍しく居心地の悪さを感じた。自分だけ助かってしまった事への罪悪感である。
「・・・まァ、その、なんだ。・・・もう2度と、こんな馬鹿げた残像が現れないといいな」
「はい・・・」
「うむ・・・」
とにもかくにも、今回の残像退治はこれにて終了である。せめて今は、この可哀想な2人を労ってやるとしよう。
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