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syanpon
2025-11-17 17:20:46
1452文字
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「俺は今のでだいぶ機嫌なおったわけだけどなぁマジでまだ怒ってんの!? 」
オトスバ
現パロ
恋人の喧嘩の終わりというものはなあなあでもいいのかもしれないが人として区切りがあった方がお互いのためにいいと思う。
スバルとオットーの喧嘩の八割はスバルが発端だが喧嘩の終わりを告げるのはオットーの呆れたため息と抱擁だ。
名前を呼ばれて腕を広げられてしまえばその前にどれだけ怒っていようが泣かされていようが収まりたくなってしまう。反射、習性、躾けられたとは考えたくない癪なので。
子供扱いでは? と訝しんだ事もあるが「恋人扱いですよ」という言葉を信じてやることにしている。抱きしめられることは嫌いではない。
だがこれで喧嘩の終わりというのならそれについては断固抗議しなくてはならない。オットーの胸元でもぞもぞと動き顔を出すとスバルはほんの少し唇を尖らせて恋人の名前を呼んだ。
「オットー」
「なんですか」
「キス」
「ふ、はいはい」
ほんの少しカサついていて、でも大きな手がスバルの頬を撫で同じくちょっとカサついた唇がそうっとスバルの唇に押し当てられた。それを目を閉じ受け止めるとぎゅうぎゅうと全体重をかけてもたれかかる。
二、三歩だけよろめいてそこからびくともしない。
「お前乾燥しすぎ!」
「おや、機嫌は直ったんですか?」
「チューしてくれたから許してやる。ついでに保湿剤も塗ってやるからこのまま部屋まで抱っこで運んで」
「はいはい。わかりましたよ」
「軽々しく持ち上げないでくれる!?」
「要求と文句が矛盾してる!!」
スバルはオットーにキスをされると嬉しいので許してやりたくなってしまうがオットーが本当に怒った時、スバルがいくらちゅっちゅしたところで許してくれない。
そして今日もオットーは腕を組みスバルを受け入れてはくれないし端正な顔を脳面のように保ったままである。今日の喧嘩の原因はなんだっただろうか、オットーが許してくれないということは特大の地雷を踏んだのだろうが生憎スバルはオットーの地雷をまだ完璧に把握しきれていない。強いていうなら別れ話をすると殴られるくらいだ。あれ、DVじゃねこれ? いや現実逃避はやめよういま変なこと口に出したら事態を余計に悪くするだけだ。
「
……
おっとぉ」
「
……
」
「
……
」
オットーの膝の上にまたがり、とりあえず頬にキスを落としてみる。拒まれなかったので唇にもちゅうと吸い付いた。そのままそろりとオットーの表情を伺う。ねだりはするけど自分からは滅多にしないスバルからのキス、しかもほっぺと唇の欲張りセット! だがオットーの顔が緩む様子はない。スバルは叫んだ。
「なんで!」
「あんた、僕がキスで絆されると思ってるんですか」
「俺からのちゅーだぞ!」
「んん
……
自己肯定感が高くなってきたのはなによりですが」
「何、何言ってんのか聞こえねぇんだけど。てか許してくれねえなら返品! いまさっきのキスの返品を要求する!」
もう喧嘩の理由はスバルにとってはどうでも良かった。オットーがスバルからのキスで許してくれないことの方が問題であってスバルの怒りの矛先はそちらに向いている。膝の上でぎゃいぎゃいと騒いでいるとむぎゅりと頬を掴まれ強制的に黙らされる。
「お、ひょぉ」
「いいですよ返品」
逃げようにもいつのまにか反対の手で腰を掴まれていて逃げられない。
返品、キスの返品ってなんだ? 近づいてくる気配にスバルは反射的に目を閉じる。
閉じた視界の中、目の前の恋人がふわりと笑った気配がした。
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