たくとろ
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ワンライ「相棒」

1h30min
マスカーニャとリコってお姉さん気質持ってるとこは似てるよねと思ったり。

テラリウムドームの中では天気も時間によって様々だ。不思議だなあとロイはアチゲータと話しながら歩く。カキツバタのもとでゆるーくをモットーとした修行を受ける彼には休憩時間も多い。今まさにそうだ。ほとんど休んでばっかだろうと呆れたキャップはひとりキャニオンエリアに向かってしまったが、キャップなら大丈夫と考えたロイはセンタースクエアの自販機で飲み物と食べ物を買う。ゆるーい修行でも、お腹は減る。早く食べたいと意思表示するアチゲータにはいはいと返しながら、どこかベンチが無いかなと探す。首を振っていると、ロイの目に一人と一匹が止まった。彼はそこに向かって声をかける。

「やっほー。リコも休憩?」
「あ、ロイ。うん。ちょっと疲れたから。ロイはお昼ご飯?」
「ああ。隣いい?」
「どうぞ」

ロイがリコの隣に腰掛けると、アチゲータが小さく跳ねてご飯をせがむ。ロイは仕方ないなあと笑いながら、自販機で購入した食べ物をパンに挟んでアチゲータに渡した。アチゲータは笑顔でバクバクサンドイッチを食べる。リコとロイもそんな様子を見て笑う。ボールからルカリオとタイカイデンも出してサンドイッチを渡し、ロイもまた自分の分を食べ始めた。すると隣からリコが言った。

「ほんとロイとアチゲータってそっくりだよね」
「え?」
「歌が好きだし、美味しそうに食べるし」
「そうだね。アチゲータとはやっぱり気が合うよ。もちろんタイカイデンやルカリオともね」

そう言うと、ロイのポケモンたちは揃って返事をした。素直なところも似てるかも、なんて考えてリコは微笑む。するとロイはリコと、その膝に頭を乗せているマスカーニャを見て言った。

「リコとマスカーニャはあんまり似てないかも?マスカーニャは甘えん坊なところあるし」
「でも、そこが可愛いんだよね」
「似てないけど相性はばっちりだよね」

リコはロイと話しながらマスカーニャの顎を撫でる。とても気持ちよさそうにマスカーニャは声を上げる。

「あ、でもリコもマスカーニャもバトルのときカッコいいのはそっくり!」
「えへへ、ありがとう」
「普段はかわいいのにね」
「へっ?」

ロイの何気ない言葉にリコは固まった。一方ロイは前を向いておいしいみずを飲んでいる。そしてサンドイッチにかじりつきながらまたリコの方を向くと、「まだ材料あるけど、リコたちも食べる?」とサンドイッチを勧めてきた。マスカーニャは首を振り、正気に戻ったリコもお腹は空いてないからと断った。ならもっと食べたい!とアチゲータとタイカイデンがロイの元に寄る。そんなこんなで食事を終えたアチゲータはうつ伏せになって寝転がった。タイカイデンは座り込み、ルカリオは軽く周りを走っている。するとマスカーニャが立ち上がり、ゆっくりと前に歩いていくと、アチゲータの背中にお腹を乗せた。あったまって満足な顔を見せている。

「もうマスカーニャ
「アチゲータあったかいから気持ちは分かるよ」

マスカーニャとアチゲータの様子を眺めながら、リコはロイの顔をちらちらと覗く。そしてリコはdそっとロイの肩に頭を乗せて、体を預けた。

「リコ?」
マスカーニャの真似みたいな」


どうしよう、ロイが何も言わないと、リコは心の中で不安になった。やってみたはいいものの、男の子にこんなに密着したこともなく、まして相手はロイ。何も言ってもらえないのもあって恥ずかしさがマックスになっている。

リコ、あったかい?」
「え?」
「ああえと、マスカーニャの真似だから、リコもあったまりたいのかなって」
「そういうわけじゃないけどでも、うん、ロイの体はあったかいよ」

それ以上に自分の体が熱くなってしまっているけどと心の中でつけたした。また沈黙が続くかもしれないと怯えていると、ロイがリコの左肩を掴んだ。

「リコ、もっとあったかくなる方法あるよ」
「へ?」
「こう!」

するとロイはリコの体をぐっと自分の正面に持ってきて抱え込んだ。後ろからロイの両腕に包まれて、リコの心臓はサバンナエリアのケンタロスのごとく激しく鳴る。思考が追いつかず、目がぐるぐるとなっていると、ロイはさらに続ける。

「リコがマスカーニャなら
「ふぇ?」
「ここが気持ちいいのかな?」

そう言ってロイは右手でリコの顎をそっと撫でた。そのまま指先で軽く触れて、撫で続ける。笑顔でそれをするロイに対し、リコは全身真っ赤に染まっている。

「どう?リコ?」
「も、もうダメ!!」
「わっ!?リコ!?」
「これ以上は変になるから!!」

そう言い残してリコはコーストエリアへと駆けていった。そんなリコの後をゆっくりとマスカーニャも追う。取り残されたロイはぽかんとしながら、ベンチに背中を預けて大きく息を吐いた。

ちょっとやりすぎたかな。でもリコかわいかったなあ」

いい休憩になった!とロイはやる気を出して立ち上がる。そうしてアチゲータたちと共にキャニオンエリアにキャップを迎えに行くのだった。


こぼれ話。
ロイに膝枕をするパターンを最初考えてたんですが、話の流れでこうなりました。そっちはロイもリコも両方照れる話になる。