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2025-11-10 23:05:48
955文字
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深白透晴誕生日SS(ぎこちない同居自陣)


「ぎこちない同居」両生還ペアが「ぼくのうさぎをお願いします」を経た上でのSSです。
両シナリオの直接的ネタバレはありませんが、通過済PCの描写となります。

深白透晴(みしろ すばる)
今回誕生日を祝ってもらった。10代。
誕生日は11/11。

葛巻雨音(くずまき あめ)さん
今回誕生日を祝ってくれた。30代。


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誕生日を誰かと過ごす。
しかも、異国の地で。

少し前まで、そんな未来を想像したこともなかった。
けれど現実の俺は、雨音さんとともに日本を離れトルコの地で自分の誕生日を迎えていた。

帰国して数日。
愛猫スピカの首元に光るチャームと、左手首で静かに揺れるブレスレットを見るたびに、
あの旅の記憶が胸の奥でふっとあたたかくよみがえる。
――確かに、雨音さんに誕生日を祝ってもらったんだ、と。

おそろいのトパーズの小ぶりな石は、雨音さんが
「スピさんとシロちゃんに合いそうだと思って」と選んでくれたものだった。

けれど俺から見れば、あの黄金色のきらめきは、
むしろ雨音さん自身の色のように思える。
陽光をすくい取ったみたいな髪の毛、柔らかな光を含む瞳、そのどちらにも似ている。

雨音さん、なんて雨を思わせる名前なのに、雨よりもずっと太陽が似合う人だ。
いや、太陽というより、おひさま。
そう呼びたくなるようなあたたかさがある。

それに比べて、俺の名前にある「晴れ」という字は、少し皮肉だ。
スピカさえいればいいと世界を閉ざしてきた自分は、まるで曇天の中に降る雨のようだった。

そこへ、陽だまりのように現れたのが雨音さんだった。
この家に訪ねてくれるのがいつの間にか楽しみになって、その声を聞くのを心のどこかで待ち焦がえるようになっていた。

雨音さんはきっと、誰にでも、どこへでも、迷うことなく歩いていける人。
だから俺が特別だなんて思わない。
特別なんて望まない。

ただ、今のまま「シロちゃん」と呼んでくれて、ふらりとこの家に顔を見せてくれる。
それで十分、のはずだった。

……のはずなのに。

左手首で揺れるトパーズを見るたび、つい、欲張りになってしまいそうになる。