かげにん
2025-11-09 15:07:54
540文字
Public BWN
 

無題(馬キリンSS)


 自分はマッハキックが好きかもしれない。
 気づきたくなかったし、気味悪い。ロングラックは自分の恋心を自覚した際まずこう思った。でもそんな考えとは裏腹にマッハキックに会う度に胸は高鳴るばかり。もはや無視出来ぬ状況になっていた。こうなっては諦めて向き合うしかないだろう。
 ロングラックは目を瞑りシミュレーションしてみる。もし告白したらどうなるであろうか。

『マ、マッハキック実は僕はあなたのことがそのう、す、好きなんです』
なんか悪いもん食べたか?』
「食べてませんよっ!!」

 瞼の上にありありと浮かぶ腹立つ顔に思わず怒りを口に出してしまう。いけないいけない、冷静にシミュレーションを続けよう。

『僕はあなたが好きです!正気です!』
「あ、あのーロングラック。なんか悩み事でもあんのか?相談のるぞ?」
「うるさいですよ!今あなたと話してんですから声掛けないでください!」

 黙々とシミュレーションを続けるロングラックと、一人しかいないはずの彼の部屋から怒鳴り声が聞こえたものだから心配になり訪れたマッハキックご本人。意味の分からない理由でいきなり怒られて唖然とするしかない。
目の前の愛しい人を蔑ろにして行われるシミュレーションに、成功する日はくるのやら。