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つの
1228文字
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まほやく
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《ワンライ》特性「二度寝」(オーカイ)
オ2025BDカドストの時系列を延々とこねくり回した結果がこれだよ
https://fusetter.com/tw/WQTfHQta
※ オーエン2025BDカドストネタバレ
話を聞くに、どうやら楽しい夜だったようだ。北の魔法使いならではの危険な賭けをして。そのとばっちりを受け、気絶したまま眠りに落ちた賢者と朝を迎えて。
後者については「賢者様を危険な目に遭わせるなんて!」と小言を言いたかったけれど、我慢した。なんたって今日は彼の誕生日なのだし、心優しい賢者はそんなことを一切根に持たず、お誕生日さんの朝食にパンケーキを焼いてやったぐらいなのだから。
カインは小腹を満たすために訪れた昼前のキッチンで、パンケーキのデコレーションをする賢者と鉢合わせ、二度寝からオーエンを起こす役目を仰せつかった。
ノックに返事はなかったが、それはいつものことだ。「おはよう、オーエン!」と声をかけると、ひとりでにガチャガチャと鍵が鳴って開いた。ノブを回して中に入る。
ベッドのうえから、しかめつらのオーエンが半身を起こしてこちらを睨んでいる。「寝起きにおまえの顔を見るなんて、本当に最悪」と毒づく。
けれどその瞳はぼんやりとかすみがかって、いつも整えられている髪はあちこちにぴょんぴょん跳ねている。
見たことのない姿だった。あの恐ろしい北の魔法使いが、こんな隙だらけの姿を晒している。
それはそれだけ彼がこの場所に馴染んだということで、喜びに綻びそうになる口端を、必死に引き締めた。
不機嫌に言葉を紡いでいるオーエンに、焼きたてのパンケーキとたっぷりの生クリームの話をすると、彼は眉間のしわをほどいて、気のない素振りで「ふうん」と言う。
けれど、その声色が上機嫌なことをカインは知っている。
*
目を覚ますと見慣れぬ天井があった。ああ、ここは
……
と思いが至る前に、不意打ちで背を蹴られてベッドから落ちる。「なにするんだよ!」と振り向くと、部屋の主がため息をついた。
「オズやミスラのいる場所でよく眠れるよね」
いつもそう言うけど、おまえだって先日の誕生日には普通にこの部屋で寝てただろ。ていうか、昨晩はガチガチに結界を張ったんだから、オズやミスラも簡単に入って来れないんじゃないか?
反駁しようとして、ふと気づく。オーエンの髪が隙なく整えられていることに。
「おまえ、ゆうべ寝なかったのか?」
「だから、そう言ってるだろ」
昨晩。口付けを重ねた果てに同じ体温にあたたまった身体が、くずおれるように己の身体に重なったのを、まどろみのなかで感じたような気がするのだが。
「まだ寝ぼけてるの?」
オーエンは鼻で笑って、寝るなら床が空いてるよ、と言う。
僕は寝直す。もしまだここにいる気なら、誰も入ってこないようにドアのほうを見張ってて。
「こっちを見たら、殺すからね」
それはカインにとって好都合だった。
寝乱れた姿を見られたくないというのは、それはそれで、つまり
……
と深読みしてにやける表情を見られ、オーエンの機嫌を損ねずに済むからだ。
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