三毛田
2025-11-06 23:45:32
1077文字
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68 068. 気まぐれなお天気と泣き顔

68日目
天気と連動する君の感情

「アウ〜。今日は雨だ」
「丹恒様、ご機嫌斜めなのかな?」
「水遊びがしたかったんだよ」
「もしご機嫌斜めだったら、地面が揺れてるはず!」
「「確かに」」
「「確かに!」」
 俺の足元では、キメラたちが好き放題話している。
 それにしても、惜しい。
 ご機嫌斜めではなく、久しぶりに体を重ねたらハッスルしすぎて、俺に引っ掻き傷を残したり、歯型を残したのに気づいて恥ずかしてくて落ち込んでるからだ。
 まあ、水を操る能力は元々持ち合わせているからこそ、雨も降りやすいのだろう。
 俺と丹恒がいる空間では、何故か天候が彼の感情に左右されることがある。
「やっぱ火種の影響なのか?」
「アウアウ~」
「揺れてる! えいっ」
「こらこら。遊んでもいいけど、壊すなよ?」
「「ハーイ!」」
 俺の上着の紐にじゃれついてきたキメラたちに声をかけ、今日はこれからどうしようかと考えていると。
「穹。ここにいたのか」
 ようやく羞恥心の海から上がってきた丹恒が、こちらへと歩いてきて。
「蒼龍ちゃん、もう平気なのか?」
……この姿の時に、その呼び方はやめろ」
「騰荒の姿でも、蒼龍ちゃんは蒼龍ちゃんだろ? 俺のカワイイカワイイ蒼龍ちゃん」
 抱きしめる。ふわふわで柔らかい胸。
 とても落ち着くなと思っていると、キメラたちが俺をよじ登ってきていた。
「こら。俺はよじ登るための装置じゃないんだぞ」
「ガオー。一人だけ丹恒様に甘えてるのずるい」
「そうだよ! ぼくたちだって、丹恒様に甘えたいんだよ!」
「ほら、おいで」
 俺から離れ、丹恒はキメラたちに手を伸ばす。
「泣いてやる~!」
 うわ~ん! と、嘘泣きしていると丹恒からもキメラたちからも呆れた顔を向けられた。
 なんだよなんだよ! ってふてくされていたら、頬にキス。
「穹。機嫌を直してくれ」
「もう直った」
 キメラたちを腕に抱きながら、片手で俺の頬を撫でるイケメン。
 メロいだろ。キメラ邪魔だけど。
「あ! 虹だ!」
「丹恒様、ご機嫌なんだね」
 腕の中のキメラたちは、嬉しそうににこにこしながら俺たちを見上げて。
「そ、そういうことは言わないでくれ……
 恥ずかしいのか、手で顔を覆う。
 隙間から見える顔は、耳まで赤い。
「丹恒、可愛い」
「こ、こらっ」
 耳の先にキスをしたら、突き飛ばされた。痛いって。
「丹恒様、それは駄目」
「わ、わかっているが。つい」
「仕方ないよ。番様とラブラブしてるのを見られたら、誰だって恥ずかしいもの」
「つ、番!?」
「ガオ? 二人とも同じ匂いがするから」