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三毛田
2025-11-05 13:49:43
1067文字
Public
1000字5
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67 067. 独占欲が許される範囲
67日目
見極めていかないと
「
……
」
「
……
」
眼の前には、頬を引きつらせる少女。
その姿を、丹恒に見られているけどいいのだろうか。
「穹。みっともないから、やめろ」
「どこがみっともないんだよ。いつもこうやって、後ろから抱きついてるだろ?」
家でも学校でも、隙あらば彼の背中に飛びついているのに。何を今更。
「すまない。そういうわけだから、俺はお前の相手としてふさわしくない」
「で、でもっ」
「ただ」
言葉を遮るように告げられた言葉は、鋭く冷たい。
これは、俺が来る前に丹恒の地雷を踏むようなことを口にしたのだろうな。
「俺は、俺の大切な人たちを蔑ろにする人間と普通の交流もしたくないと考えている。それだけは覚えておいてくれ」
背中にいる俺の尻の下に手を添え、一度軽く持ち上げて位置を調整してから歩き出す。
「お前は独占欲が過ぎる」
「そうか? 丹恒って人見知りなところがあるから、ちゃんと断れるかなって気になって」
「人見知りはあまり関係ないだろう」
「あるって。丸め込まれて、既成事実を作られたら俺は、その相手を許せないから」
「既成事実って
……
まだ学生だ」
「学生だからこそ、強硬手段に出るんだよ。金を出すのは自分じゃないからな」
呆れたような声をこちらに向けてくるけれど、ガチな奴らこそ手段を選ばないからな。経験則というよりは、色々と事件とかの記事を調べた結果だ。
「穹」
「さっきのは、まだ許してくれる範囲?」
首に腕を回し、更に体を密着させる。
「重い?」
「重いな」
「感情? 体?」
「体」
「ひどーい! 嘘だよ。わかってる。今下りるから、手を繋いで歩こう」
ケラケラ笑いながら、背中から下りて手を差し出す。
苦笑して、俺の手に自分の手をそっと重ねてくれる。
「好きだ、丹恒」
「
……
知っている」
「俺を好きとは言ってくれないの?」
ちょっとだけ握る手に力を入れると、手の甲をつままれた。痛いけど、嬉しい痛み。
「
……
お前が好きだ、穹」
キュンキュンした。
今すぐ押し倒してキスしたく奈多けど、我慢。我慢できる俺は、いい子。
「家に帰ったら、褒めてくれるか?」
「お前が望むのであれば、好きなだけ」
額をくっつけ、笑い合う。
丹恒は、見られたら怒りそうというか不貞腐れそうだ。でも、俺としては嬉しい。
「じゃあ、帰ろう。それと、次からは呼び出しに応じなくていいからな。名前が書いてあれば、手紙に書いて返してくれ。お願いだ」
繋いだ手を持ち上げ、額にくっつけ願う。
この願いはエゴであり、醜く重い独占欲。
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