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モモハナ
2021-11-28 23:51:14
1410文字
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冬空に輝く
F蘭ワンドロお題『輝く』で書かせて頂きました。
うるほむです。
頑張ったけど、一時間超えてしまった…!
立冬を迎え、朝晩の気温が下がる様になり、一層冷え込むようになってきた。
それと共に日没の時間も早くなり、最近では午後五時頃にはすっかり日が暮れ暗くなってしまう。
エ・フランデミューズ学園からの帰り道、すっかりと暗くなった通学路を歩きながらふと空を見上げれば、綺麗な弧を描き浮かぶ三日月とその右下に煌々と輝く金星が暗くなり始めた夜空を彩っているのが目に入った。
「今日は月が綺麗だな」
何の気なしにそう呟いたうるうの言葉に隣を歩いていた焔がそうだな、と返事を返す。
ちらりと空に浮かぶ月を見上げた後何かを迷うように視線を巡らせていた焔だったが、少しして意を決した様にうるうの方へと視線を向けた。
「なぁ、うるう。生徒会の仕事ってそんなに忙しいのか?」
「忙しいに決まっているだろう。まさか、生徒会長であるこの俺が何もしてないとでも思っているのか?」
「そんな事、思ってねぇよ! ただここん所、日が暮れるのも早くなってきたしもう少し早く帰れねぇのかなって思っただけで
……
ほら、最近全然うるうと一緒に帰れないーって樹果も騒いでたしよ」
現に今日も遅くなるからと言って、蘭丸と樹果には一足早く帰って貰っているし、本当は焔にも先に帰っていてくれとうるうは事前に伝えていた。しかし、焔はそれを断り、暗い中一人で帰るのは危ないからと一人生徒会の仕事が終わるまでの間、教室で待っていてくれた。
うるうはその焔の優しさが嬉しいと思う反面、焔の貴重な時間を奪ってしまっているように感じて申し訳ないとも思っていた。
「もう少しすれば、仕事も落ち着くしまた一緒に帰れるようになるさ。焔も無理に待っている事などないんだぞ」
「別に、帰ったって別にやることもねぇし、好きでやってるだけだから
…
お前が気にすることなんて何にもねぇよ」
「そうか
……
有難う焔」
「
……
おぅ」
柔らかな笑みを浮かべて礼を述べたうるうに、焔は気恥ずかしさから思わず頬を染めた。
赤くなった顔を見られない様にうるうから顔を背けた焔は、その視線の先で道路沿いに建つ一軒家の白壁が光を放っている事に気が付いた。
よく見ればそれは無数の小さな電飾で彩られており、一種のアート作品のようにすら見える。
「おい、うるう! あれ、見てみろよ!」
「ちょ、急に何なんだ一体
…
っ!?」
くいくいと焔に袖口を引っ張られて誘われるように彼の視線の先を追ったうるうはその見事な光景に思わず感嘆の息を吐いた。
「
……
これは確かイルミネーションと言うやつじゃないか? しかし、それにしても凄いな」
色とりどりの電飾を組み合わせた作られたそれは、もう少ししたら訪れるクリスマスをモチーフにして描かれていて、無数の小さな電球がキラキラと光輝いていた。
よく見ればこの家だけでなく、他にも数件同じように電飾で飾った家や庭がある事に気が付いてうるうは再度凄いな、と呟きを漏らした。
「正直、冬は暗くなるのが早いから帰りが遅くなるのは嫌だったが、こういうのが見れるのなら悪くはないな」
「
……
っ!」
そっと焔の右手を取りながらそう言ったうるうの手を握り返しながら、焔はそうだな、と頷き返した。
手を繋いだまま帰り着いたBAR-Fでは、寶が買ってきたという電飾を蘭丸・樹果と共に飾り付けていて。
この冬のBAR-Fはより一層キラキラと輝きそうだな、と二人は思わず笑い合った。
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