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れり2777/花珊瑚
2025-07-06 03:26:43
977文字
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内に眠る
Xに投稿した2ページ漫画の補足です
誰かこの設定使って描くか書くかして そして見せて
目が覚めた瞬間、なんて趣味の悪い夢だ、と思った。
見慣れない天井、消毒液の匂い、サラサラしたシーツの感触。五感から、嫌というほど慣れた感覚が流れ込んだ。病院だ。それは理解できたが、問題はそこではない。
オレはあのとき、ビルの屋上で引き金を引いたはずだった。意識はそこで途切れたし、なにより心臓を撃ち抜いたのだから、行先はあの世以外考えられなかった。
しかし今、病院のベッドの上にいる。思わず胸に手をやるが、入院着越しにも包帯の感触はなかった。代わりに動かした腕がズキズキ痛む。身体を起こそうとすると、同じくらい後頭部と全身が痛みを訴えた。どれくらい眠っていたのだろう。頭がぼんやりする。頭に触れるとここには包帯の感触があった。
ふと違和感に気付く。自分の手よりも少し肌の色が白い気がしたのだ。病室の明かりは落とされていて、カーテン越しの光では検分するにも心許ない。
はあとため息を吐く。なんだか自分の体ではないような、そんな気分だ。サイエンス・フィクションじみた妄想は、目覚めたばかりだからだろうか。
周囲を見渡すが、スマホはおろか、着てきた服も置いていない。窓際のテーブルに白い花が活けてある他は何もなかった。外部との連絡手段どころか、この病院を出る手立てさえ奪われているような殺風景さである。
「諸伏さん、目が覚めましたか?」
病室の戸が開けられ、驚いたような顔で看護師さんがオレの名前を呼んだ。あ、やっぱりオレは諸伏景光じゃないか。安心してオレは答える。
しかし。
「はい、今さっき」
自分の声に驚いて息が止まった。骨伝導のせいか、記憶と少し違って聞こえたけれど、聞き間違えるはずがない。
だって、この声は。
「よかった、先生呼んできます。長野県警の方にも連絡入れておきますね」
「あの、すみません。鏡を貸していただけませんか?」
看護師さんは、怪訝そうな顔をしたけれど、ポケットから私物らしい折りたたみの手鏡を渡してくれた。そのまま彼女が退室したのを見送り、震える手でそれを開く。
驚き揺れ動く、オレそっくりの切れ長の目。キリッと端が上がった眉。スッと通った鼻筋。かの軍師のような口髭。薄い唇。そして、白い肌。
鏡越しに見たことはほとんどなかったが、疑念は確信に変わった。
「兄さん
……
」
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