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三毛田
2025-10-31 22:53:03
1080文字
Public
1000字5
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62 062. シンプルな思考回路
62日目
気をつけないと悪戯し返される
本当なら、シンプルにストレートに。
彼にはわかりやすく、直接的な好意でないと、彼には伝わらない。
まあ、そんな簡単に事が進むのであれば、俺だって苦労はしないんですよ。ええ!
「トリックオアトリート! じゃなくて、トリックアンドトリート!!」
「菓子ならそこにある。というよりも、俺に悪戯をしても面白みはないだろう」
多分パムが用意したであろう、バスケットに山盛りのお菓子たち。
ラッピングされた袋に、二つから三つお菓子が入っているのでそれをいくつか自分のバスケットに入れてから、丹恒の元へ。
「だから、穹」
振り返った彼を抱きしめ、頬にキス。
「お前は
……
」
呆れた声と表情。
「丹恒、好き」
思考回路は、至ってシンプル。
ただ、好きだと伝えたかった。それだけ。
思っていたよりも、自分は冷静で。丹恒の方が焦っているように見える。
「何がしたいんだ」
「丹恒が好きだから、キスした」
「許可を得る前に、するものじゃない」
「頬にキスしただけじゃん?」
可愛らしく頬を膨らませてみたけれど、彼の反応は変わらない。
難攻不落の、冷徹な蒼龍様。
だからこそ、燃え上がる。攻略のし甲斐がある。
「トリックオアトリート」
「へ?」
まさか丹恒からそんな言葉が出るとは思っておらず、自分の口からこぼれたのは間抜けな声。
「ないのであれば、悪戯だな」
「ひゃんほう」
俺をベリッとはがした後、頬を両手で引っ張り。それから、引っ張った頬を上下に動かし。
「ふっ」
楽しそうに笑う姿が珍しく、目を丸くしていると寸ッと真顔に。
残念。もう少し見ていたかった。
「ほら、満足したか?」
「まあまあ」
「満足したのなら、三月に悪戯を仕掛けに行け」
「まあまあって言ったんだけど」
そんなことなど聞こえないと言わんばかりに、俺の肩を掴むと資料室から追い出す。
「チェッ」
鍵はかけられなかったけど、拒絶されてしまったのでこれ以上彼に絡むのは難しい。
「なの~。トリックオアトリート」
「はーい。どう? 可愛い?」
「カワイイカワイイ」
「もう! 心がこもってない」
隣の扉をノックして、返事が来たので入りながら告げる。
お菓子を渡してくれた後、仮装の感想として可愛いかと聞いてきたので、なおざりに返すと頬を膨らませ。
なんだろうな。
俺もなのも同じことをやっているのに、彼女の方が可愛い気がする。
「丹恒にアタックしたんでしょ? どうだった?」
「惨敗」
「うーん。どんまい!!」
苦笑ではないので、揶揄われているような。気のせい?
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